17 July 2023

花の季節の双六岳登山:その3 弓折乗越から双六岳・双六小屋

もくじ

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区間 時刻 所要時間
新穂高センター 〜 左俣林道終点・二号堰堤橋 05:46 〜 07:06 1時間 20分
左俣林道終点・二号堰堤橋 〜 秩父沢 出合 07:06 〜 07:43 37分
秩父沢 出合 〜 シシウドヶ原 ベンチ 08:01 〜 08:55 54分
シシウドヶ原 ベンチ 〜 鏡平山荘 08:55 〜 09:39 44分
鏡平山荘 〜 弓折乗越・鏡平分岐 10:02 〜 10:47 45分
弓折乗越・鏡平分岐 〜 くろゆりベンチ 10:58 〜 11:45 47分
くろゆりベンチ 〜 双六小屋 11:45 〜 12:08 23分
双六小屋 〜 双六岳 13:11 〜 14:03 52分
双六岳 〜 中道稜線分岐 14:09 〜 14:30 21分
中道稜線分岐 〜 双六小屋 14:30 〜 15:23 53分
双六小屋 〜 くろゆりベンチ 05:10 〜 05:29 19分
くろゆりベンチ 〜 弓折乗越・鏡平分岐 05:29 〜 06:06 37分
弓折乗越・鏡平分岐 〜 鏡平山荘 06:06 〜 06:34 28分
鏡平山荘 〜 シシウドヶ原 ベンチ 06:45 〜 07:12 27分
シシウドヶ原 ベンチ 〜 秩父沢 出合 07:12 〜 07:49 37分
秩父沢 出合 〜 左俣林道終点・二号堰堤橋 07:57 〜 08:25 28分
左俣林道終点・二号堰堤橋 〜 新穂高ロープウェイ 08:25 〜 09:25 1時間 0分

弓折乗越・鏡平分岐 〜 くろゆりベンチ

弓折乗越(鏡平分岐)から先は、笠ヶ岳・樅沢岳の稜線歩きだ。小さな凸凹はあるが、ほぼ2,600m±50mの範囲に収まっている

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弓折乗越から北へ、まずはじめに小さな丘を登る

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稜線上から見る槍・穂高連峰と、眼下に小さくなった鏡平山荘の赤い屋根


弓折乗越から標高差50mほど登った稜線上の丘の上が花見平。少し平坦な地形になっていて、雪渓がまだ残っている

今は地面が見ている雪渓の周囲も、雪渓が消滅した真夏には一面に花が咲くのだろう

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花見平とハクサンイチゲ

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花見平(標高約2,600m)の全景と、その向こうに鷲羽岳

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花見平のフェンスの外に、ハクサンイチゲとミヤマキンポウゲのお花畑

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花見平から先へ、稜線上の道をゆく

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稜線上の所々、背の高いハイマツに囲まれた道もある

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稜線上の道から、双六小屋の赤い屋根が見えてきた

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片側が切れ落ちて、徐々に崩れている稜線上の道と、はるか向こうに見える双六南峰・双六岳 (標高2,622m)

新穂高から双六岳まで、最も危険なのはここかもしれない。無理して対向してくる人とすれ違うと、滑り落ちる可能性がある

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30mほど下った所に「くろゆりベンチ」が見える。はるか前方には双六小屋、鷲羽岳

くろゆりベンチ 〜 双六小屋

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この付近で稜線上の道から、樅沢岳の西を巻く道へ。しばし槍ヶ岳は見えなくなる

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だいぶ雲が湧いてきました。振り返ると笠ヶ岳までの稜線が見渡せます

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双六岳と樅沢岳に挟まれた双六平(双六谷)に入ってきました。谷の奥に見える双六小屋まで30分ほどの地点です

小屋が見えてからが遠いんです...

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ハイマツ帯を進みます。なかなか小屋は近づいてきません

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双六池、テント場、双六小屋が見えています

ことしは、コバイケイソウの「はずれ年」だそうで、双六平ではほとんど咲いていません

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双六小屋に到着。新穂高から6時間20分ほどかかりました

双六小屋

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2023年の双六小屋の宿泊料金。今回は素泊まり1泊9,500円でした

「個室が満室の場合等の希望個室:2段ベッドタイプの1名様半個室」をWeb予約時に指定しましたが、当日は満員ではなかったため(?)追加料金の1,500円は不要でした。ありがたいことです

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双六小屋の部屋。2段ベッドの下の段が割り当てられました

1階の受付奥にある「ホシガラス」という部屋で、2段ベッドが6基、12人部屋です。1泊、素泊まり9,500円です

受付では、まだ到着してチェックインしている人はそれほど居ないとのこと。新穂高の駐車場はほぼ満車だったので、今日登ってくる人よりも、降りてくる人のほうが多いということなのだろう

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昼ご飯 (約720kcal)

休憩室でグラノーラにぬるま湯を掛けたものと、バームクーヘンで昼食。湯は、談話室と食堂の間の廊下にポットが2台おいてあるので、そこから無料でもらうことができる。

しばし休憩した後に、双六岳を目指して再び出発

双六小屋 〜 双六岳

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双六岳方向に80mほど登ったところから、双六小屋を見下ろす。正面に見える山は樅沢岳

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同じ場所から視点を右へ移すと、双六平の全景が見える

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双六岳の巻道分岐。ここは左の双六岳直登コースに進む

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双六岳の「丘」が迫ってくる。ゴロゴロと岩があり、どこが登山道だろうと遠くから見ていると、右の方の雪渓手前に登山者の姿がちょこっと見える

あの岩が積み重なったところをよじ登るような直登ルートではないのは確かだ。雪渓の方に大きく斜めに回り込むのだろう

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双六岳 中道分岐。ここも左へ。直登コースをたどる

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双六岳のザレ場を登る。振り返ると樅沢岳の登山道の全貌が見え、向こうには大天井岳〜槍ヶ岳〜穂高連峰が見えている

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双六岳の頂上平原(なだらかな丘陵?)にたどり着くための、最後の登り岩場

見た感じ凄そうだが、ここは手を使わずに(3点支持しなくても)足だけでサクサク登れる経路が確保されている

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登山道のすぐ右手は雪渓。双六岳の北斜面には多くの雪渓が残っている

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双六岳の頂上があるなだらかな平原(丘陵)にたどり着いた (標高約2,800m)

向こうに見える丘の右側のピークが山頂で、平原部からの標高差は50mほど

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双六岳の頂上丘陵部。凍結・融解によって岩石が砕かれてできた砂礫が、線状構造土となった珍しい地形

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双六岳の頂上丘陵部から槍ヶ岳を望む

これが有名な「天空の滑走路」というやつですね。前回、この山に登ったときは槍の穂先が雲に隠れていたので、今回は見られて幸運だった

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双六岳の頂上へ最後の登り

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双六岳の山頂 (標高2,860.4m)

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双六岳から東方向の景色(大天井岳〜槍ヶ岳〜穂高連峰)

槍ヶ岳や穂高連峰の山頂部は雲に隠れてしまった

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双六岳から北方向の景色(薬師岳・三俣蓮華岳〜水晶岳・鷲羽岳)

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双六岳から北東方向の景色(表銀座の燕岳から大天井岳)

双六岳 〜 中道稜線分岐

ここから先、三俣蓮華岳まで往復しようと思う。双六小屋への帰着時間は17時を予定している

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双六岳から三俣蓮華岳を目指す。すぐ前に見える丘は丸山

双六岳を目指す登山者と、次々とすれ違う。折立から縦走してきたのか、高瀬ダムから裏銀座を縦走してきたのか...

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中道稜線分岐までやってきた。西から猛烈なスピードでガスが登ってきて、視界が効かなくなりつつある

中道稜線分岐 〜 双六小屋

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中道稜線分岐から中道を通り双六小屋へ引き返す。右前方の双六岳はガスに包まれている

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双六岳の北斜面を緩やかに下っていく中道。周囲は満開状態のコバイケイソウの群落

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雪渓の末端に双六小屋の水源地があった

中道稜線分岐からゆっくり歩いて50分ほどで双六小屋に到着。三俣蓮華岳までは行けなかったが、中道で満開のコバイケイソウの群落が見れてちょっと得した気分だ

18時過ぎ、談話室で夕食を食べる。持参した食糧を食べているのは数名程度で、サタケのアルファ米などを食べていた。

登山で疲れたときなど、ほとんど食欲もなく無理やり流し込むだけの夕食なら、アルファ米やフリーズドライ米で十分だと(個人的には)思う。
山小屋の夕食、3,100円分の価値を感じられるかどうかなんでしょうね。

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夜ご飯 (約560kcal)

双六小屋

午後10時前、小屋から外に出てみると雲の間から少しだけ星空が覗いていた。しかし、数分で再び全天が雲に覆われた

午前3時、早朝に出発する登山者が起きて活動し始める時間。外に出てみると、晴れて星空が出ている

星空撮影してみたが、PLフィルターを付けたままだったのを忘れていたのと、かなりの強風でおもちゃ三脚ではちゃんと固定できなかったため、撮影結果は惨憺たるもの

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午前3時30分 双六小屋より南南西方向の星空 (ISO1600, f1.8, 30sec, PLフィルター付けっぱなしで撮影)

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午前3時27分 双六小屋より北東方向の星空 (ISO1600, f1.8, 30sec, PLフィルター付けっぱなしで撮影)