もくじ
- 立山登山 準備編
- 立山登山(その1) 富山市内で前泊、黒部ダム見学後、室堂 雷鳥沢野営場へ
- 立山登山(その2) 室堂乗越までハイキング、雷鳥沢野営場でテント泊
- 立山登山(その3) 一の越・立山三山・真砂岳・別山乗越 剱御前小舎を縦走
- 立山登山(その4) 室堂から富山へ下山
9月6日(金曜) : 雷鳥沢でテント泊2日目
星空
夕方から雲が掛かっていた雷鳥沢野営場。何度か夜中に起きたときに確認した限りでは、ほんの少しの時間、星空が見えるくらい雲が切れたときもあった。
撮影範囲は、比較的地味な星座の方向で、唯一目立つのは土星があることくらい。
9月7日(土曜) : 室堂から富山へ下山
4時30分頃起床。野営場管理所の洗面所で水をくんできて湯を沸かし、アルファ米やサラダチキンなどで朝食。
自宅を出発するときに2.2kgあった食料も、バウムクーヘン1個とトップバリュのライトミール プロテインブロック1/2箱を残すのみとなった。
この日の最低気温は、野営場管理所の入り口にある温度計で12℃。晴れた昨日の最低気温より4℃高い。
6時頃からテント撤収を開始し、6時30分に室堂に向けて出発する。
雷鳥沢野営場 テント撤収完了。 人生が常に存在感を消す連続だった私には、テント設営跡を元通りに戻すことなど、朝飯前だ
雷鳥沢野営場から室堂ターミナル
区間 | 時刻 | 所要時間 |
---|---|---|
雷鳥沢野営場 〜 室堂ターミナル | 06:43 〜 07:23 | 39分 |
雷鳥沢野営場の入口から、振り返って見た立山三山。完全に雲に覆われている
雷鳥荘前まで続く、標高差100mの長〜い坂道を見上げる。
雷鳥沢野営場から、雷鳥沢ヒュッテ前を通り、丘の上まで続く長い坂道を見上げる
どこまでも続くと思われる坂道を、げんなりしながら歩き始めると、意外にサクッと登り終える。そりゃあ、標高差がたった100mだからね。
きょうはまだ、(2ppm以上が検出されないのか)火山ガス濃度の警告放送は流れていない。
リンドウ池の周りを半周する尾根筋の遊歩道を歩いてエンマ台へ。このあたりが火山ガスが地獄谷から吹き上がってくる主要ルートなので、さっさと通過する。
リンドウ池の対岸に見える雷鳥荘前より、尾根に沿った遊歩道を歩いてきた
エンマ台側から見ると、今日の火山ガスは雷鳥荘を直撃して上空へ抜けているように見える。だから、遊歩道沿いにはガスの濃いところが通過しないため、測定装置の警告放送が流れないのだろう。
リンドウ池側の斜面の植物は火山ガスで枯死し茶色くなっているが、尾根を挟んだ南側の血の池側は青々と草が茂っている。
有毒ガス(分子量 H2S=34, SO2=64)は空気(分子量28)より重いが、称名川に沿って吹き上がってくる海風で一度尾根を超えたガスは上空へ吹き飛ばされるのだろう。(血の池や雷鳥沢野営場側にも称名川に沿って風が吹き上がっているため)
血の池も弥陀ヶ原火山の火口跡の一つで、湿原が赤っぽくなっているのはFe2O3(酸化鉄)が含まれているからだそうだ。
みくりが池温泉前を過ぎると、遊歩道の先に室堂ターミナルが見えてくる
ミクリガ池の前から立山の方向を見ると、完全に雲の中で何も見えない。あそこに立山があると知らなければ、こういう景色なのかなと思うかも...
室堂ターミナルに入る前、立山玉殿の湧水でペットボトル2本分の水をくむ
アルペンルート : 室堂ターミナルから立山駅へ
8時発のバスの待ち行列は、30分前段階で10名ほどだった。出発10分前に改札が始まりバスに乗車。1台目のバスには30人乗車し、何名かが積み残され次の次発のバスに回されていた。
■ 立山高原バス 室堂ターミナル(標高2,450m)08:00発 → 美女平(標高977m)08:49着
バスは天狗平や弥陀ヶ原のバス停に途中停車し、それぞれ数名の乗客を乗せる。途中乗車を考慮して、室堂で満員まで乗車させなかったのだろうか。
標高2,500m以上は雲の中で、バスの車窓から周囲の山々は全く見えない。今日のような天気の日は、観光に向いてないかも。
■ 立山ケーブルカー 美女平駅(標高977m)09:00発 → 立山駅(標高475m)09:07着
富山地鉄 立山駅から電鉄富山駅へ
9時発のケーブルカーに乗車していた多くの客は団体ツアー客だったようで、富山地鉄の立山駅改札に並んだのは20〜30人くらいだった。
改札前に行列ができているのは誰が見てもわかるのに、あとからやって来たオバハンが「いつ改札始まりますか」などと言って駅員に尋ねるふりして、ぶっちぎりの先頭で入場していったのには唖然とした。それを止めない(改札する)駅員もやる気ないなぁ...。こんな低レベル観光客ばかりでは... ね。
プラットホームには、もと西武鉄道の有料特急車両10000系の「ハイグレードな車両」が停車している。普通列車に、たまたまハイグレード車両が割り当てられたのだろう。
途中駅から乗車してきた大学生グループが、「得したな」と驚いていたのが印象的だった。
■ 富山地鉄 立山駅 09:34発 → 電鉄富山駅 10:46着
雷鳥沢の浄土橋では小さな流れだった称名川も、ここまで来るとかなりの水量だ。
富山平野に出ると、刈り取り寸前の田んぼが広がる(沢中山駅付近)
全国的に今年の作況状況は「良い」らしく、コメ価格が暴騰するはずがないらしい。しかし、自民党政府が流通バランスをちょっと乱す策略を行い、一部の専門家やマスコミで逼迫を演出して乗値上げ・インフレを強制的に起こしている。
米概算金1・6~1・7万円中心 24年産 主産地上げ幅2~4割(日本農業新聞)
JA全農県本部や経済連がJAに提示する2024年産米の概算金が9日、主要産地で出そろった。60キロ1万6000~1万7000円が中心で前年産からの上げ幅は2~4割となる。猛暑で前年産米の出回りが減り、需給が引き締まった。資材高など生産コスト上昇もある中、持続的な稲作経営へ、概算金の大幅引き上げに踏み切る動きが広がった。 https://www.agrinews.co.jp/news/index/257569
新米価格は値上がりの公算 JA「概算金」の増額提示相次ぐ
https://biz.chunichi.co.jp/news/article/10/89460/
コメの相対価格(農家からの買取価格)は毎年変動し、30%くらいの上下はこれまでも起こってきた。
R3年産コメ(出回り〜R4/10)相対価格 = 12,804円/60kg (→1,067円/5kg)
R4年産コメ(出回り〜R5/10)相対価格 = 13,455円/60kg (→1,121円/5kg)
R5年産コメ(出回り〜R6/7)相対価格 = 15,306円/60kg (→1,275円/5kg)
おおよそ、コメ相対価格の1.2倍程度がスーパーなどでの店頭価格となる。
そのレンジを超えて値上げしたい(インフレを演出したい)のは、増税メガネだけでなく、自民党・経済界・報道界の強い願いなのだろう。
富山駅で新幹線に乗り換え。
「立山黒部アルペンきっぷ」の復路指定券を発行してもらうため、JR西日本のみどりの窓口へ。
窓口は行列ができていて、最後尾で駅員が「みどりの券売機」に誘導している。アルペンきっぷも券売機で指定券発行できるというので、券売機に並んで試してみるが、「この切符は取り扱いできません」と表示される。
結局、もう一度窓口に並ぶ羽目に。アルペンルートの出入り口の駅の駅員が、アルペンきっぷの取り扱い可否を知らないのは、流石に問題だろう...。
JR富山駅 北口にあるローソンに行き、昼食用の弁当を買う。
最近は、コンビニ弁当が便乗値上げしまくりで、普通の海苔弁を買ったのだが価格が559円(税込み)と高価だった。最近のコンビニは、浪費家専門店になったのか...
普段買う近所の安売りスーパーの弁当が298円や198円(税抜き)なので、経済感覚がついていけない。
JR富山駅 南口では富山市消防音楽隊の演奏会 「救急の日街頭コンサート」
新幹線ホームにまで良い音が流れてきます。
富山から大阪へ
■ 北陸新幹線 つるぎ 富山駅 11:40発 → 敦賀駅 13:02着
敦賀行きの各駅停車「つるぎ」の車内は、窓際の席がまばらにうまる程度の乗車率で広々としている。
昼食(ローソン のり弁当 559円)と、室堂で汲んできた立山の水(無料)
列車は新高岡、金沢、小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、越前武生 ... と各駅に停車していく。
観光利権のために駅名に「温泉」を入れた2駅と、入れなかったその他の駅の違いは、観光客に経済が依存している地域かどうかだけなのだろう。
地熱資源の分布で言えば、「加賀温泉」「芦原温泉」「福井温泉」と温泉3兄弟の駅名でも良いし、なんなら「大阪温泉」も井戸を掘れば熱水が出る意味では、ありえない駅名ではない。(大阪市内にも、日帰り温泉施設はたくさんある)
この分布図をまっとうに見れば、黒部川中流域、新穂高、白山周辺にすごい量の熱水がある結果となっている。その割に、メジャーな商業温泉地区にはなってない。
産総研 地質調査総合センター 地熱情報データベース の「地図表示」
新幹線の車窓は晴れたり曇ったり。福井の手前で、東方向に白山が見えるはずだが、霞んでいてよく見えない。
天気が良ければ、山肌を削った採石場の向こうに白山が見えるはず。
往路と同じく、帰路も敦賀で乗り換えがある。敦賀駅では、利便性よりキセル乗車を防ぐ切符チェックを優先したため、新幹線と在来線の間に「中間改札口」を設けられている。
プラットホームを挟んで同一平面で乗り換える方式を選べなかったのは、新幹線を別個の鉄道とした日本の鉄道システムの弱点だろう。欧州のように、在来線と高速鉄道がインフラを共用するシステムになっていれば、同一平面乗り換えになったはずだ。
今回の乗り継ぎ時間は12分間。テント泊装備の荷物を背負って、さらにはサンダーバードの先頭車両の撮影もして、十分余裕のある乗り継ぎ時間だ。
私の座っている席(3号車15A)の一つ前列に、欧米系白人の夫婦が巨大なスーツケースと手持ちのかばんなどを持ち込んできた。座席上の荷物棚に、かろうじて巨大かばん3個は収まったが、巨大スーツケース2個は置くところがない。
車端席の後ろにある荷物スペースにスーツケース1個は置けたようだが、もう一つは置く場所がなく、女性の方がデッキで荷物とともに立ち席になっていた。(公共空間ではLadies Firstで、男性の方が立つべきでは)
男性の方が席に座って、荷物の中身を広げた挙句、京都で降りるときに席に忘れ物をしたようで、慌てて戻ってきてドタバタをやっていた。
そもそも、巨大過ぎる荷物を持ち込み、粗雑な態度で指定席を使うインバウンド連中は迷惑極まりない。
その「インバウンド公害」連中をJAPAN RAIL PASSという格安乗り放題券(普通車券5万円、グリーン車券7万円で7日間乗り放題)を提供してまで、日本人の税金を投入して作った鉄道を利用させる必要性があるのか、甚だ疑問を感じる。
はっきり言えば、この数年のインバウンド優先政策を見るにつけ、外人を見るだけで不快感が激増するようになった。(もはや、困った外人を助けるなどということは、英仏の日常会話ができる私でも、いくら金をもらっても絶対にやらない)
■ JR湖西線・京都線 敦賀駅 13:14発 → 大阪駅 14:36着
■ JR大阪環状線 大阪駅 14:43発 → 福島駅 14:44着