もくじ
- 双六岳テント泊。鏡平で引き返す:準備
- 双六岳テント泊。鏡平で引き返す:その1 新穂高~林道終点
- 双六岳テント泊。鏡平で引き返す:その2 林道終点~鏡平
- 双六岳テント泊。鏡平で引き返す:その3 鏡平~新穂高,高山
鏡平 ~ シシウドヶ原
下りは13kgの荷物を背負っていても、気分的に楽々と・軽々と下っていく。
クマの踊り場まで来ると、雲に覆われつつある笠ヶ岳方向が見えてくる
下りなのでかなり所要時間が少なく、26分でシシウドヶ原に到着。
シシウドヶ原 ~ 秩父沢
登山道の真ん中に倒れ込んで休憩しているソロ登山者や、大転倒して足を怪我したのかセルフレスキューしているグループ登山者など、下り道では故障者を頻繁に見かけた。
今年の9月は暑すぎるのだ。気象庁のWebページで新穂高に最も近い観測点「岐阜県 栃尾」のデータを過去データを検索すると、9月中旬で最高気温が30℃前後というのは、例年より5℃近く高いのだ。
例年9月の感覚でウエアの選択をすると、汗をかきまくって熱中症...。普段なら余裕のガレ場も、足が引っかかって大転倒もありえるのだ。
秩父沢渡渉部まで38分で到着。沢のほとりで10分ほど休憩する。
頭から水をかぶる人、冷たい沢の水をがぶ飲みする人、登山道のオアシスだ。
秩父沢に架かる橋から下流方向を見る。西穂高・笠ヶ岳稜線はすでに雲の中
秩父沢 ~ 左俣林道終点(小池新道 登山口)
この区間も30分でクリア。
左俣林道終点(小池新道 登山口)~ 新穂高
わさび平小屋前のベンチに、10人ほどのトレラン大会の選手(?)のような人たちが座っている。そういえば、林道終点からわさび平小屋まで来る間に、トレランナーに追い抜かれたな...
林道を1時間10分で歩ききり、13時30分に新穂高ロープウェイ駅前に到着。高山行バスの出発時間に対し、15分ほど余裕をもって到着。
■ 濃飛バス 新穂高ロープウェイ 14:46 → 高山バスセンター 15:31 (運賃 2,200円)
新穂高から出発するバスは毎時55分発なのだが、1日に1便のみ中尾 焼岳登山口を経由するので少し早めの出発になっている。 55分目指してギリギリ下山してきたら裏切られる、唯一の時間が13時台なのだ。
バスは乗車率5割ほど。住民の足としての路線バスではなく、完全に観光客用。ITMediaビジネスの記事「ローカル鉄道は高コストなのに、なぜ「運賃」はバスより安いのか」で、"濃飛バスの高山バスセンターから新穂高ロープウェイまで、片道運賃は2200円だ。Google マップによると距離は52.4キロメートル。この距離は本州のJR地方交通線運賃表によると、47~55キロの区分にあたり、運賃は990円だ。鉄道だと990円。バスだと2200円。バスは2倍以上。この相場感だ、確かに高い。" と指摘されている通り、鉄道と競争しない観光地のバスはボッタクリ料金となる良い例である。
それでも、路線バスが走っていない三股登山口、一の沢登山口などに比べたら、1時間に1本という高頻度で走る路線バスは遥かに「ありがたい」ものではある。
バスに乗車中、楽天トラベルのWebサイトより、高山駅前のビジネスホテルを予約する。バスが定刻に到着したとしても、乗り継ぎ時間2分でJR特急「ひだ」大阪行きには間に合わないだろう。
中尾登山口に寄らずに、10分早く高山駅に到着してくれたら「神」認定であるが、高速バスのライバルのJRに客を取られるようなダイヤにはしたくはないだろう。
バスは定刻通り高山駅前に到着。予約したビジネスホテル「カントリーホテル高山」にチェックインする。素泊まり1泊4,500円。(ホテル入口には6,900円と掲示されていたので、楽天トラベル経由で予約すると2,500円ほど安くなっているようだ)
ここで、大阪に帰る4パターンで価格比較してみる
- 高山で1泊、翌朝の高速バス : 2,200円(バス 新穂高→高山)+4,500円(ホテル)+5,500円(バス 高山→大阪)= 12,200円
- JR特急ひだに乗る : 2,200円(バス 新穂高→高山)+7,920円(JR 高山→大阪)= 10,120円
- 平湯で高速バスに乗り換え : 910円(バス 新穂高→平湯)+9,500円(バス 平湯→大阪 週末割増)= 10,410円 (平日なら 8,910円)
- 高山で高速バスに乗り換え : 2,200円(バス 新穂高→高山)+8,500円(バス 高山→大阪 週末割増)= 10,700円 (平日なら 9,700円)
週末なら高山で1泊しても、当日中に大阪に帰っても、総額は2,000円ほどしか変わらない。
夕食はテント泊用に持参したアルファ米、真空パックごぼうサラダ、真空パックサラダチキン、魚肉ソーセージ、ホテルの1階にあるコンビニで購入したサラダ(206円)、インスタント麺(142円)。
食後、部屋でくつろいでいたら、少し開けた窓から豪雨の雨音が聞こえてきた。
高山盆地に積乱雲が発生したようだ。この時点では双六岳付近には雨は降っていなかったが、深夜0時頃より雨雲が掛かって雨が降っていたようだ。
気象レーダー 9月12日 1時 赤矢印の位置が双六小屋付近 (クリックすると、前後の時間帯を含めたアニメーション表示)
途中下山した判断は、間違いではなかったようだ。
翌朝、観光客が出歩く前の早朝、旧市街を少しだけ見物。
飛騨国分寺 鐘楼堂と三重塔
三重塔は1820年に再建されたもので、鐘楼堂は上層は1711年に増築、下層は高山状からの移築だそうだ。
本堂は室町時代中期に改築されたもので重要文化財、大イチョウは樹齢1,200年で天然記念物だそうだ。
観光客が誰もおらず、スッキリしている
ホテルの窓から見た高山市の空模様(昨夕からずっと低層雲が垂れ込める曇り空)
ヤマレコなどのSNSでは、双六岳や三俣蓮華岳の山頂付近では、雨がやみご来光が拝めたようだ。高山市街地の低層雲は、稜線上から見れば雲海なのだろう。
■ 近鉄バス 高山バスセンター 07:00発 → 大阪 東梅田 12:22着 (運賃 5,500円)
発車オーライネットで予約したときの座席指定画面では、窓側と通路側の座席はほぼセットで売り切れていたのだが、実際に乗車してみると、乗客は窓側にのみ座っている状況だ。一体どういうテクニックを使って、窓側・通路側の2席を確保して1人乗車となっているのだろうか。
バスは濃霧の垂れ込める高山盆地を抜けて、東海北陸道に入る頃には空は晴れ渡るようになる。低層雲が垂れ込めているのは、高山盆地の中だけなのだろう。
途中、関SAと黒丸PAで15分ずつの休憩が入る。関SAで、「飛騨牛ふりかけ 700円」を購入。
人口重心は、郡上市(~1995年)から関市(2000年~)と、国勢調査のたびに南東の東京方向へ移動しているそうだ。
なお、日本の面積重心(国土重心)は新潟県糸魚川市の沖合だそうだ。
関市のゆるきゃらは、耳が包丁のうさぎ「はもみん」だそうだ。刃物... ゆるくない。
飛騨地方の土産物なら、ここで買うのが手っ取り早い。以前、ひるがのSAで休憩が入ったとき、そこの土産物売り場には長野県の商品も大量に置いてあった。
Yahooの渋滞情報を見ていると、名神集中工事の影響で愛知県の一宮付近で数kmの渋滞が続いている。大阪行のバスは渋滞と反対方向なのでなんの影響もなかった。
東海北陸道が名神高速に合流する地点。反対方向は集中工事で大渋滞
この写真の少し大阪方向へ行ったところで、完全に上り線が通行止め状態になっていて、道路の路面が取り外されて橋脚が見える状態だった。