25 September 2019

丸亀・高松の旅 : 飯野山(讃岐富士)の登山

9月も残り1週間。猛暑と雨模様の天気が続いてきた中、珍しく乾燥した晴れとなる天気予報だったので、丸亀・高松の1日旅行に行ってきた。

その旅での、飯野山(讃岐富士)の登山記録

もくじ

丸亀・高松の旅 : 大阪から飯野山登山口へ
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丸亀・高松の旅 : 丸亀平野サイクリングと丸亀城・金毘羅街道
丸亀・高松の旅 : 讃岐国分寺から高松

・ヤマレコの記事 飯野山(讃岐富士)

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道池と飯野山(讃岐富士)

登山口へ

弥生の広場駐車場に自転車を止め、古墳横の階段を登ると、野外活動センターに向かう管理道の分岐点に出る。 ここには簡単な地図とコースタイムの書かれた看板がある。

それによれば、“頂上まで 約2,200m 40分程度” だそうだ

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飯野山の野外活動センターに向かう管理道と看板

管理道のスロープを100mほど行くと、登山口と野外活動センターがある。

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丸亀市 野外活動センター (標高 約90m)

ここには、トイレと自動販売機がある

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丸亀市 野外活動センターに掲示された地図

今回登るのは、「飯野町ルート」。地図では、高松自動車道のある麓が登山口と書かれているが、多くの人は駐車場から登り始めるのではないだろうか。

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丸亀市 野外活動センター横の登山口 (標高 約90m)

今日の登山はここ野外活動センター前を登山口として、コースタイム40分程度で登ろう…

GPSログ

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登山口から山頂へ (飯野町ルート)

コンクリート舗装された管理道を50mほど行くと、分岐点。ここで山頂を右回りに周回する登山道に入る。

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飯野町ルート 標高100m付近

登山道は頂上に向かう管理道で、オフロード車が走れる程度の道だ。 一般車が入らないよう車止めがある。

3〜4分ほど歩くと、「2合目」の標識。 麓が25m、野外活動センターが90m、標高140mで2合目…。どこが起点の計算なんだろう

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飯野町ルート 標高140m付近「2合目」

さらに3分ほど歩くと、坂出から登ってくる登山道と合流する「3合目」。 ここは標高190mほどなので、標高差50mほどで2合目から3合目と1合上がってきた計算になる。

やはり、登山口は野外活動センター(90m)で、50mごとに1合上がり、10合目は標高590m ???

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飯野町ルート 標高190m付近「3合目」の「三合目西又分岐」

標識には、頂上まで1,600mと書かれている。

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標高190m地点「3合目」からの眺望

丸亀市中心部が見えていて、画面左に丸亀城。中央が土器川。画面右が丸亀市宇多津。

3合目で登山道を右に曲がり、山頂を左回りに周回する登山道に入る。ゆるゆると4分ほど登っていくと、4合目。

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飯野町ルート 標高220m付近「4合目」

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標高220m地点「4合目」からの眺望

丸亀平野をうねるように走る道路は、高松自動車道。背後に見える山は、左側が麓に善通寺がある我拝師山(481m)、右側が天霧山(382m)と弥谷山(382m)。

さらに2〜3分登ると、5合目。ここはさらに展望が開けている。 琴平から善通寺まで一望できる。

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標高250m地点「5合目」からの眺望

画面左から、中腹に金刀比羅宮がある琴平山(524m)・大麻山(616m)、中央付近が麓に善通寺がある我拝師山(481m)、右側が天霧山(382m)と弥谷山(382m)。

ゆるゆると登山道を登るにつれ、展望が北西から西、南西方向へと移り変わっていく。 登山道が円錐形の山の北端から南端までぐるっと巻き付くように延びているからだ。

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飯野町ルート 標高280m付近

ここからは109m×109mの格子状に区切られた水田が一望できる。 奈良時代に区画された「条里制」の名残だ。

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標高280m地点からの眺望

登山道の傾斜が少しキツくなるが、道はオフロード車が走れるように完璧に整備されている。急傾斜の道は雨の日にぬかるまないよう、コンクリート舗装されているので安心だ。

何組かの老夫婦が下山してくる。 ここは近所の人達が日常登山する山なのだろう。

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飯野町ルート 標高300m付近「6合目」

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飯野町ルート 標高350m付近

まもなく、飯山町から直登してくる登山道と合流する。 合流点から直登の道を見ると、かなりの傾斜だ。Webを検索すると、飯山町からの直登ルートは「ひたすら階段で、眺望は全く無し」だそうだ。

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飯野町ルートと飯山町ルート 標高355mの合流点 「飯山登山道分岐」

この分岐のすぐ横に、頂上に向かう緩やかな管理道と急な直登の分岐点もある。 ここでは、直登の道を選択する。

標識には「頂上まで 直登道は210m、周回道は410m」とある。それほど距離短縮というわけでもないようだが…

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標高355m 「直登と周回道」の分岐点

直登道の脇には、巨大な岩が所々に転がっていて、そのうちの一つは…

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標高400m付近の「おじょも三面顔岩(ペトログリフ)」

ペトログリフ
とは、“象徴となる岩石や洞窟内部の壁面に、意匠、文字が刻まれた彫刻のこと” だそうだが、ざっと岩の表面を見ただけではどこに石刻の絵や文字があるのか分からなかった。

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標高400m付近、巨大な岩が転がっている横を通過

飯野山は下部が花崗岩、上部が安山岩でできていて、このあたりに転がっている岩も安山岩。

飯山の地質について、わかりやすく書かれた論文があるので転載する

讃岐七富士になる山とならない山 (香川大学工学部 長谷川修一ほか)
飯野山(讃岐富士)丸亀市と坂出市との境界にある飯野山は、丸亀平野にひときわそびえる標高422mの円錐形の孤立峰で、讃岐富士の代表格である。飯野山の山麓は花崗岩からなる緩斜面で、標高230-250mから山頂にかけて讃岐岩質安山岩が分布している(図-6)。讃岐岩質安山岩には、高角度の柱状節理が形成されていることから、その冷却面は水平に近いことを示している。花崗岩との接触面は観察できないが、讃岐岩質安山岩は花崗岩を水平に近い傾斜で不整合に覆っている可能性が高い。讃岐岩質安山岩からなる斜面の傾斜は、35°~40°と急傾斜なのに対して、花崗岩分布域の斜面は15°~30°と緩傾斜である。飯野山の山頂付近は平坦であるが、標高400m以下の斜面は急になっている。また、北斜面、東斜面には古い崩壊地形から不明瞭な谷が形成されている。

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http://www.jseg.or.jp/chushikoku/ronnbunn/PDF/PDF17/1715.pdf

標高355m 「直登と周回道」の分岐点から、直登の坂を登ること約6分、山頂に到着。 野外活動センター横の登山口から、45分。何度も景色の写真を撮影して休憩しまくったわりに、標準コースタイムの40分ちょっとで到着できた。

飯野山の山頂 (標高421.7m)

山頂には薬師堂がある

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山頂にある安養寺奥之院 薬師堂と石造五重塔

薬師堂の裏手には、昭和天皇の歌碑など、いろいろな石碑が並んでいる

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山頂の石碑(昭和天皇歌碑と新日本百名山碑)

暁に 駒をとどめて 見渡せば
  讃岐の富士に 雲ぞかかれる

1922年(大正11年) 摂政の宮(のちの昭和天皇)

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山頂に居た子猫

山頂にはベンチがあり、この日もたくさんの老人登山団体の人たちが休憩していた。 餌付けされているのか、かなり人懐こい子猫が居た。

山頂は木々に覆われ展望は全く無い。西方向に少し下ると展望台があるという標識がある

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飯野山の山頂から少し下ると展望台があることを知らせる標識

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飯野山の山頂展望台

展望台からは、丸亀平野のすべてを眺めることができる。まさに「展望台」だ

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山頂展望台からの展望

展望台の脇には、伝説の巨人「おじょも」の足跡がある岩を含む巨石が鎮座している

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山頂展望台脇にある巨石群

下山

下山は、「三合目西又分岐」から直登してくるバリエーションルートの急坂を1分ほど降りて、9合目付近で「飯野町ルート」に合流、そこからは登ってきたときと同じ「飯野町ルート」を通って下山する。

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飯野町ルートと三合目からの直登ルートが交差する標高400mの交差点

少し歩くと、9合目。

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飯野町ルート 標高390m付近「9合目」

ここからは、坂出市街地と瀬戸大橋が一望できる

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標高390m地点からの眺望 (瀬戸大橋)

途中、何名かのお年寄り登山者を追い抜くが、私が頭頂したときに10人以上居た老人登山団体の人たちは、ほかの直登ルートを降りていったようだ。 足に負担の掛かる急坂を選択するとは、なんと頑強な老人たちなのだろう…

下山は、山頂から弥生の広場駐車場まで30分。


弥生の広場駐車場(標高約60m)