01 September 2016

上高地・涸沢トレッキング : 上高地・横尾

上高地から涸沢カールへのトレッキング往路の記録。上高地から横尾まで。

目次

上高地・涸沢トレッキング : 事前準備
上高地・涸沢トレッキング : 上高地・横尾』 (9月1日)
上高地・涸沢トレッキング : 横尾・涸沢カール』 (9月1日)
上高地・涸沢トレッキング : 涸沢滞在』 (9月1日〜2日)
上高地・涸沢トレッキング : 草花
上高地・涸沢トレッキング : 下山 涸沢・明神・岳沢湿原・上高地』 (9月2日)

大阪から上高地へ

アルピコ交通の特急バス「さわやか信州号」を、2ヶ月前より予約しておいた。阪急梅田バスターミナルの窓口では「満席」と表示されていたが、実際は数席の空きがあった。体調が悪くドタキャンしたのだろうか…。

発車オーライネットのインターネット発券で、運賃は8,820円。

23時00分 阪急梅田三番街バスターミナルを定刻通り出発。京都駅前バス停を経由し、名神高速道路草津PAで15分休憩。その後、上高地の釜トンネルの開門と同時に通過して上高地バスターミナルに5時13分到着。

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上高地バスターミナルに到着した特急バスさわやか信州号

上高地バスターミナル

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上高地バスターミナル

バスターミナルのベンチで、昨晩コンビニで購入したおにぎりを食べる。

草津PAの店でもおにぎりが売られていたので、そこで購入していた乗客も居た。ただ、上高地バスターミナルの売店は早朝5時台に開いていないので、事前にどこかで買ってくる必要がある。

上高地バスターミナルで、忘れてはならないのが登山届提出。 自宅で記載済みの登山計画書を提出する。 2014年に設置された山岳保険の自販機で、1回500円の保険加入シールを購入して、登山計画書に貼り付けて提出するだけ。

登山届のネット提出「コンパス」でも事前提出しておけば、間違いない。

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上高地インフォメーションセンター 登山届提出場所

インフォメーションセンター前の広場に水場があるので、水を0.5リットルほど補給。ここから先、横尾までは1時間おきに水場があるので、持ち歩く水は0.5リットルのみで構わない。

往路のGPSトラッキング記録

トラッキングログの元ファイルをダウンロードする場合はこちら(GPXファイル)

上高地バスターミナル 〜 明神 3.0km

5時45分、上高地バスターミナルを出発。 5分で河童橋に到着。

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河童橋 (向こうに見えるのは岳沢のカール)

河童橋から上流方向には、西穂高岳と奥穂高岳に挟まれた岳沢(だけさわ)のカールが見えている。

バスターミナル方向を振り返ると、朝日を浴びる活火山の焼岳(2,455m)が梓川(あずさがわ)下流方向に見える。

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河童橋から見た焼岳

小梨平キャンプ場(森のリゾート小梨)の真ん中を、道は明神館方向へ続いている。チラホラとテントが見えるが、この時間なのでまだ寝静まっていて人影はない。 ここの受付事務所棟には銭湯があり、登山者でも入ることが出来るそうだ。

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小梨平キャンプ場を過ぎた辺りの道

森の中より、「キィ、キィ」と動物の鳴く声が。 ふと、小さな沢に架かる橋の横に背中を丸めたサルが居るのが見える。 昼間は沢山の観光客が来るところなので、人を見た程度では全く驚かず、こちらのことを完全に無視しているようだ。

出発から20分、梓川沿いの見晴らしの良い所を道が通るようになる。川を挟んで北側には、明神岳が視界いっぱいに広がる。

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明神岳(2,931m)

左側の低いほうが通称2263峰(2,263m)、右側の高いほうが明神岳最南峰(2,931m)というらしい。

写真をチンタラ撮影していると、トレイルランニング風に小さなザックを背負ったランナー数人に抜かれ、それでも上高地バスターミナルから30分ほどで明神館前に到着。

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明神館前の穂高奥宮の道標

上高地 5時45分 - 明神 6時25分 所要30分 (標準コースタイム50分)

明神 〜 徳沢 3.4km

明神館にはトイレがあるが、とりあえずここは休憩無しで通過。6時25分、明神館前を通過する。

徳本峠方向から流れてくる白沢・黒沢が合流し他枯れ川に架かる橋から、明神岳が綺麗に見える。ここからは、明神岳と前穂高岳の間にある小峰が綺麗に見える。

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明神岳(2,931m)

左側の一番高いのが明神岳最南峰(2,931m)。そこから右へ 第四峰、主峰、東陵、上宮川谷を挟んで長七の頭(2,320m)。 これら全てをまとめての総称を「明神岳」だそうだ。

道は川から少し離れた林の中を進んでいるが、時折川沿いの眺望の良い場所を通る。 この辺りは、何人かの登山家と抜きつ抜かれつ、黙々とただ進む。

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明神館から徳沢園への道

上高地から、明神岳の南側をだいぶ回りこんで、いまは明神岳から前穂高岳を東から眺める形になっている。

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明神岳から前穂高岳あたりの山塊

左側が明神岳(2,931m)で、そこから小峰が連なり、右中央側が前穂高岳(3,090m)。 ここで、梓川の上流方向を見ると、屏風の頭(2,565m)が見えてくる。横尾からこの屏風の頭の北側を回りこんで、今見えている前穂高岳の向こう側に出ると、そこが涸沢だ。まだまだ先は長い…。

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梓川と、前穂高岳(左端)から屏風の頭(中央付近)までの山並み。梓川の上流に見える山の頂は、中山から大天井岳付近。

まもなく、カラフルなテントが立ち並んでいる徳沢のキャンプサイトが見えてきて、公衆トイレがある。

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徳沢キャンプ場

明神 6時25分 - 徳沢 7時05分 所要40分 (標準コースタイム60分)

徳沢 〜 横尾 3.9km

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徳沢園の「みちくさ食堂」 (早朝なので、店で道草食う客はまだ居ない)

徳沢園前のベンチで、ナッツとチョコ・ビスケットを食べて栄養補給。水場で水を補給し、7時20分に出発。

上高地からここまで、ほぼフラットな道だったが、徳沢から横尾までは尾根がせり出している所で若干のアップダウンがある。 古代ローマ人なら、平坦な道を作るために切通とするはずだが、日本人はアップダウンのある土地に沿って道をつけるから、歩行者が無駄に疲れるだけになる…。

まもなく、梓川に架かる新村橋の袂を過ぎる。屏風の頭を越えて涸沢に至る「パノラマルート」に向かう場合は、この橋を渡る必要があるが、今回は横尾谷経由なので橋をわたらず直進。

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新村橋

砂利道を車が走る音がする。 河原を見ると、軽ワゴン車と、大型ワゴン車が猛スピードで治山運搬路を走り去っていく。そう、横尾までは普通に道路が整備された場所なんですよ。 上高地というファンタジーの世界を作るために、道路と遊歩道を完全に分けているのです。

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横尾に向けて治山運搬ろを走るワゴン車

横尾が近づいてくる。 道は川沿いを通ることが多くなり、屏風の頭(2,565m)が視界いっぱいに広がる。横尾谷の向こうの横尾尾根も見えてくる。

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梓川の対岸に屏風の頭と横尾尾根

赤茶色の山崩れを起こしているのが横尾尾根。標高2,200mほどで、屏風の頭と横尾尾根の間が、これから向かう横尾谷。

横尾の少し手前になると、急斜面が梓川までせり出してきていて、ルートマップにも「落石注意」と書かれている。1箇所、少しだけ崩れて道路幅の半分が通行禁止になっているところがあった。

ただ、この辺りは花がたくさん咲いていたりするので、花の撮影で立ち止まりたいところでもある…

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急斜面が迫る横尾の少し手前の道

8時5分、横尾到着。ここで、カロリーメイト2本と、魚肉ソーセージを食べて栄養補給。 水場で、水1.5リットルを補給。ここから先、涸沢まで水場はないので、3時間分の水を持っていく必要がある。

トイレも、横尾から涸沢まで無いので、横尾でトイレ休憩は必須。

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横尾山荘

徳沢 7時20分 - 横尾 8時05分 所要45分 (標準コースタイム70分)