16 June 2021

さあ、緊急事態宣言解除でスタートダッシュ。7月下旬には阿鼻叫喚

新型コロナの抑え込みに、日本政府や社会は完全に失敗している。

感染者を抑え込めていない段階で、早々に緊急事態宣言を解除し、解除1週間前から「解除」「緩和」を声を大にして叫ぶ維新の知事を筆頭に、マスコミも含めて「もう限界だ、酒を飲ませろ」の大合唱。解除が号砲となり、欲望におぼれた人間どもがスタートダッシュを切る。

3月に大阪で起こったことを、今度は全国規模でやる。そして、今回はオリンピックというどす黒い利権イベントのおまけ付きだ。

第5波は第4波の単純コピーとした「素人版予測」の場合

第3波から第4波に遷移するパターンは、宣言解除が感染者数の底となり、再び増加し始める変化点となっている。前回(3月)は、大阪と東京で宣言解除日がずれていたので、だらだらっと感染者数が増加したが、今回は「同時にスタートダッシュ」なので一気に増加する可能性もある。

単純に第4波と同じレベルの波が襲ってくるとして、Excelで単純コピーしたのが次のグラフ。

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20210616-pcr_positive_daily.xlsxをダウンロードする

日本の感染症学主流派が予測した科学的予測

そして、感染症研究のプロが予測したデータが、「第39回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年6月16日) 資料3-2 鈴木先生提出資料」に掲載されていたので、転載する。

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6~9月東京における流行プロジェクション

インド株(デルタ株)が、イギリス株と同様に感染力を増加させた変異株だとすると、下のグラフのようになり、オリンピック開催という悪条件が重なった場合、1日に2,000人以上の感染者が出るという。

このシミュレーションでは人流の増加が15%という控えめな条件だが、毎日のニュースで伝えられている渋谷や新宿の人流の増加率が30%とか40%という値なのだから、もっとたくさんの感染者が出る可能性もあるということだ。

それでもオリンピックを応援しますか

IOC委員の日本人を見下した放言、国会でも記者会見でも真摯に回答しない首相、自分のことしか考えていない多くのアスリートや関係者の発言、臭い物に蓋をするだけのマスコミ。

主流派の科学者・医学者がこぞって反対し、感染症の第一人者が国会で「オリンピックの開催は、普通は無い」と言い切るほどの状況で、なし崩し的に行われるオリンピック。

あなたは本当にオリンピックを応援しますか。 日本人が金メダルを取ったという茶番を喜びますか。 私は、スポーツなどクソ食らえと考えるようになりました。オリンピックだけでなく、スポーツぜんぶです。

インバウンド観光とオリンピックのために、遅すぎて小さすぎるいい加減な感染症対策をしたため、入院どころか診察を受けることもできずに見殺しにされたコロナ感染者たちに、合掌