伏見稲荷大社の背後に聳える稲荷山(標高233m)から、京都一周トレイルを北上し、清水山と清水寺まで縦走した。
・ヤマレコの記事『稲荷山(伏見稲荷大社)と清水山(清水寺)』
伏見稲荷大社へ
■ 京阪本線 淀屋橋駅 08:40発 → 丹波橋駅 → 伏見稲荷駅 09:29着 (運賃 410円)
例年なら、土曜日のこの時間帯の特急は通勤客と大学への通学客で混雑するはず。 しかし、新型コロナの自粛で、通路側の席を全てあけて乗客が座っていても、立っている乗客なしという状況。
乗客としてはありがたい限りだが、鉄道会社は収益上がってるのだろうか。
丹波橋駅で普通列車に乗り換え。 特急よりこちらのほうがたくさんの乗客が乗っていて、ほとんどすべての席が埋まっている。
インバウンド感染客が国境閉鎖で消滅したため、駅前ですらほとんど人が歩いていない。
駅から伏見稲荷大社まで、最短距離で結んでいる「神幸道」参道を進む。
インバウンド客を相手にする土産物屋などは全て休業している。 地元客の日本人には、最早見向きもされない商品しか扱っていないから、当然だろう。
ボッタクリ価格のマスクが売られているのはご愛嬌か…
伏見稲荷大社の境内に入る。 参拝客が少し居るが、コロナ前のようにガイジンでごった返すというようなことはない。
10年前の、ノーマルな京都の風景が戻ってきている。
掲示されている境内案内図によれば、稲荷山の山頂まで、いわゆる「千本鳥居」の分かりやすい経路のようだ。
伏見稲荷大社
この楼門は、豊臣秀吉の寄進により建てられたそうだ。400年ほど経っているが、塗り直されているからか古さを感じない。
もちろん、重要文化財とのこと。
仁王像が安置される門の左右には、この神社では左大臣・右大臣の武官像が安置されている。
楼門を通り抜けると、外拝殿がある。
神楽や舞踊が催されるこの建物も、安土桃山時代の建造物で重要文化財だそうだ。
外拝殿の奥には内拝殿があり、ここに賽銭箱などがある。本殿は内拝殿の向こう側にあり、一般客は近寄れない。
伏見稲荷大社 稲荷山・千本鳥居
内拝殿の左横、神札や御守などを売る授与所の奥が、千本鳥居の登山道入口だ。 ここの標高は約50m、稲荷山の山頂(233m)までの標高差は183mだ。
隙間がないくらい、奉納された鳥居が立ち並んでいる。 ここまで隙間なく詰めるのは、鳥居を建てるための初穂料が小さいものでも21万円と、神社の大きな収入になっているからだろう。
本殿から歩くこと10分、奥社奉拝所に到達。何度も立ち止まり写真撮影したので意外と時間がかかった。
ここは稲荷山をお祀りする場所。いまは登頂できる稲荷山の山頂は、お祀りの対象としての神域だ。
奥社奉拝所の脇には「おもかる石」という、灯籠の頭に乗っかっている石がある。 願い事を思い描きながら、この石を持って軽く感じたら、願いが叶うそう…
コロナ汚染されているかもしれないので、今は触るのを控えるべきだ。
さあ、どんどん先へ進みます。 ほとんど人は歩いていませんが、ところどころ写真撮影に立ち止まっている人や、コドモを連れてゆっくりと登る人が居ます。
至るところで、古い鳥居を撤去して、新しいのを建てる工事をしています。 新しい鳥居は、据え付けられた後に黒ペイントで名入れをされるようです。
この鳥居は、名古屋市中川区中野本町2-57 の人が建てたと書かれていて、個人情報出しまくりです。
頂上まで40分と貼り紙があります
ところどころに、記念品や寄進品を売る古めかしい売店があります。 ここは三つ辻と言われるところですが、客が少ないからか売店は休業していました。
さらに5分ほど登ると、標高160m地点の四つ辻に到着です。
京都一周トレイルの標識があり、帰路はここからトレイルに沿って進むことになりますので、覚えておきます。
また、ここからは京都市中心部、嵐山や愛宕山が見渡せます。
右側の山の尖った部分が、愛宕山。
ここから山頂までは、三ノ峰、二ノ峰、一ノ峰と3つのピークがあるようですが、鳥居や社殿が建てられまくっていて自然地形を感じることはありません。
ここは標高190mほどの地点です。
緩やかな階段をどんどん登っていきます。
参拝客が向こうからやって来てすれ違います。どうも逆方向に登っているようです。 千本鳥居入口では分岐点で「右側」を選択するように横断幕がありましたが、四つ辻では「左側」が正解だったようです。
本殿横から千本鳥居の緩やかな参道を通って約40分、稲荷山の山頂(一ノ峰)に到着。
石柱には “鶴亀大神” 拝殿には “末広大神” と表記されている。
インバウンド感染者がやって来ていた頃の、英語の表示板が痛々しい。
稲荷山の山頂まで登ってきたコースが逆走なら、下山も逆走。 下から登ってくる人とときおりすれ違うことになる。
まもなく四つ辻ですが、その少し手前に御前谷奉拝所というお宮があります。
手水舎の水が出てくるところも、キツネです
本殿横の千本鳥居の入り口から、稲荷山山頂を経て、再び四つ辻まで戻ってきた。およそ1時間弱の周遊。
ここからは、京都一周トレイルに入り清水山・清水寺を目指すこととする。