20 April 2019

飯盛城址(飯盛山)〜室池〜野崎城址 : その2

生駒山系の北端、四條畷市と大東市の市境にある飯盛城址と野崎城址に登ってきた

飯盛城址(飯盛山)〜室池〜野崎城址 : その1』 からの続き

飯盛山 〜 楠公寺 〜 権現滝 〜 室池(むろいけ園地)

FM送信所と飯盛山頂の間の分岐点まで戻り、舗装路を楠公寺へ降りてゆく。

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FM送信所から楠公寺を通り阪奈道路に続く管理道を歩く

数分歩くと、きれいに整備された楠公寺に着く。

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楠公寺

楠公寺は、大阪生駒霊園を経営する会社が所有しているお寺のようだ。Webページには、昭和25年に開山したと書かれている。

ここまで来る途中、楠公寺のすぐ手前に「室池」方面への分岐の小さな道標があったのを思い出す。そこから荒れた登山道をどんどん下って行く。

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楠公寺から権現川ハイキングコースに短絡する荒れた登山道

去年秋の台風で倒れた木が大量に残っていて、垂れ下がった電線が地面に放置されている。権現川ハイキングコースに合流するところは、1.5mくらいのコンクリート擁壁の段差を飛び降りる必要があった。

素直に、遠回りでも舗装道路を歩けということだろう。

私が擁壁から飛び降りて合流したとき、ちょうど横を通りかかった年配の夫婦。 近隣に住んでいて、毎週のように飯盛山周辺を登山しているそうだ。 去年の台風直後は、舗装されている権現川ハイキングコースも、いたるところ倒木や落石で歩けたものではなかったそうだ。

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権現川ハイキングコース 出合・ベルトン水車跡の分岐付近

「出合」分岐点で、権現滝方向へ。

谷間を進んでいくと、10分ほどで権現滝と室池(むろいけ)方面への分岐点。そこから数分で権現滝に到着

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権現滝

ここは、奈良時代に行基が雨乞いのために滝祈願した場所だと伝えられているところだ。水源はこれから向かう室池の放流水だ。

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権現滝ちかくに咲くスミレ

室池(むろいけ園地)

少し引き返して、室池(むろいけ)方向の坂道を登る。この坂道はすでに府営公園の「むろいけ園地」の敷地内のようだ。敷地境界のフェンスもなく、もちろん入場料を取るゲートも無い。

公園だが、木々が生い茂っていて、あまり手入れされていないされていない雰囲気だ。森林公園だから、自然に近い状態に放置しているのだろう。

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むろいけ園地の散策路を室池方向へ歩く

しばらく歩くと、室池のどまんなかを横切る堤の脇に出る。

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越流堤に架かるかるがも橋から見た室池を仕切る堤

右側が上流側の中ヶ池、左側が下流側の古池と呼ばれている。

新池と古池の間を仕切る中堤の脇に石碑があり、この池の由来が書かれていたので転記する。

“山間峡谷を塞いで築堤したこの室池は、新池、古池、中ヶ池、砂溜池の四池を総称するもので、水面17ヘクタール、貯水量120萬立法米を湛え流域百余町歩を灌漑するものである。築堤年代は、新池の安政5年は明確であるが、他は古代奈良朝時代と伝り、凡そ1200年前に創築されたものと推察される。” (昭和44年3月 四條畷町室池土地改良区)

むろいけ園地の園路ではほとんど人に出会わず、野鳥撮影の団体とすれ違った程度だ。 植物園のように木にネームプレートが貼られているわけでもなく、季節の花が咲き乱れているようなこともない。

倒木などがきれいに除去され、一般の登山道より少しばかり道標が多いくらいだ。

園内で見かけた唯一の花が、ミツバツツジ。

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ミツバツツジ

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中堤から見た室池(新池)

室池(古池)をぐるっと1周近く回り込んで、再び権現川の上流域に向かう。

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室池の放流口の横を通り、園地から出る

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室池(古池)の西堤にある放流口

地図上では室池の放流口はここしか見当たらないのだが、こんな小さな放流口で大雨の時の水をさばけるのだろうか…

室池 〜 大東市野外活動センター 〜 野崎城 〜 野崎観音

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室池の西堤から権現川ハイキングコースに向かう道

この写真の地点で、権現川の源流に架かる板橋を渡って右方向へ行く。

小さな溜池の横を抜けてしばらく歩くと、大きな石材が積み上げられた建設廃材ヤードの敷地内に出る

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この建設廃材ヤードを通り抜けて (私有地なので、無断通り抜けして…) 一般道に出る。

この付近は建設残土置き場と、高校の野球グラウンドが混在している。 すぐ目の前には大阪産業大学附属高校の野球グラウンドがあり、しばらく行くと桐蔭高校のグラウンドがある。

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桐蔭高校 野球場

看板には『第10グラウンド』と書かれている。 野球グラウンドが10箇所もあるとは、強豪校の資金力はすごいですね。

しばらく歩くと大東市野外活動センターがある

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大東市野外活動センター

正門の右手に、ハイカー用の公衆トイレがある。この野外活動センターを取り囲むように、3つのため池(桜池・尻池・南池)がある。その間の土手を通り抜けて、野崎観音方向へ降りてゆく登山道に入る。

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桜池とビオトープ

野外活動センターから野崎観音へ下る山道は、飯盛山へ登る代表的な登山道で、最も整備された道だそうだ。

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野崎観音から飯盛山へ向かう主要登山道を下る

登山道は、最初は一直線に近い階段の道。小さなため池の横を通り過ぎた当たりから、つづら折りの急斜面「七曲り」と呼ばれる区間となる。

七曲りの手前で、道の横に大きな石碑が2つあるのに気づいた

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七曲り手前に、稲荷大神・御剣大神の石碑

御剣大神の石碑には、小さく「槍先大神」という文字も見える。登山の神様なのか…

七曲りの急坂を抜けると、舗装された道に出る。その道をしばらく行くと、標高約90mの地点で野崎城址への分岐。

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野崎城址に登り返す付近に咲く一重山吹

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野崎城址の本郭(標高111m)

野崎城は飯盛城の出城だったところだ。

ここも大阪平野の眺望が良い。本郭から野崎観音方向へ降りてゆくと、ところどころに平らな郭だった場所がある。

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野崎城址の郭に置かれた慈母観音像と九重層塔

登山道の出口は野崎観音(慈眼寺)の境内。

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野崎観音の本堂とツツジ

野崎観音 〜 自宅

野崎観音から10分ほど歩き、JR野崎駅へ。小さな駅舎に隣接して巨大なパチンコ屋。ギャンブル好きが住んでる街なのか…

■ JR 学研都市線 普通列車 野崎駅 13:43発 → 海老江駅 14:10着 (運賃300円)