15 October 2016

西穂高岳トレッキング : わさび平小屋 〜 新穂高 〜 大阪

西穂山荘から新穂高ロープウェイで下山。帰りのバスの出発時刻まで3時間ほどあるため、昼食を食べに双六岳登山道にあるわさび平小屋まで往復する。

もくじ

西穂高岳トレッキング : 事前準備
西穂高岳トレッキング : 大阪 〜 奥飛騨温泉郷(10月13日)
西穂高岳トレッキング : 新平湯温泉 〜 西穂高岳 独標 (10月14日)
西穂高岳トレッキング : 西穂山荘宿泊 氷点下の早朝 (10月14日〜15日)
西穂高岳トレッキング : わさび平小屋 〜 新穂高 〜 大阪 (10月15日)

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新穂高温泉駅 〜 わさび平小屋

9時03分、第1ロープウェイを降りて蒲田川の流れる谷間に戻ってくる。駅前からは、穴毛谷と笠ヶ岳付近の稜線が見えている。

駅を出て、蒲田川右俣谷を渡る人道橋幸橋を渡る。川は「新穂高渓流保全工」という、河川改修工事が行われている。国土交通省によれば、次のような効能があるらしい。

本工事は、観光施設である新穂高ロープウェイや観光客の安全・安心の確保と、下流域への土砂流出を抑制するために河道を広げ、景観・親水性に配慮するために現地の巨石(φ0.5m~2.0m)を利用した護岸工、床固め工を施すことにより観光インフラ整備の支援を目的としている。

http://www.hrr.mlit.go.jp/jintsu/kouji/genba/sinhodaka5/index.html

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登山指導センター付近から撮影した蒲田川の渓流保全工事

はるか背後に見えるのは、左俣 〜 穴毛谷 〜 笠ヶ岳(2898m)・抜戸岳(2,812.8m)

蒲田川に、ロープウェイ駅側から勢い良く川に排水されている温泉水からは、硫黄くさい臭がする。 一昨日入浴した新平湯温泉や栃尾温泉は硫黄の匂いはしなかったので、近くの温泉でも泉質が違うようだ。

新穂高温泉駅を出て300mほど、舗装された林道を登って行くと双六岳・笠ヶ岳方面への登山道入り口ゲートがある。

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新穂高の双六岳登山口ゲート

今回は山に登るのではなく、林道沿いの山小屋に行くだけなので、登山届はいらないだろう…



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■ 新穂高温泉登山口 09時13分通過 → 笠新道分岐 10時00分通過 所要47分 (標準コースタイム 1時間)

1998年9月に土石流が起こった穴毛谷、林道(登山道)から笠ヶ岳方向を見ると、谷底にいくつもの砂防堰堤が造られているのが見える。蒲田川左俣の谷底では、重機で谷底を掘り返して何やら工事をしている。

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穴毛谷の下部にはいくつもの砂防堰堤、稜線上は笠ヶ岳から抜戸岳

この谷では、2000年3月には国内最大と言われる雪崩も起こっている。

前後に何人かの登山客が歩いていて、写真撮影などするときに抜きつ抜かれつ状態。 皆さん、双六岳方向に行くようだ。

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抜戸岳から南に分岐した稜線。 一番向こうに見える(穴毛谷を挟んだ)岩稜は笠ヶ岳から分岐した稜線

林道(登山道)は、中崎山の稜線で太陽光が遮られて、調度良い登山環境

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蒲田川に架かる橋を渡り、右岸側に出る

橋の手前には、『 橋が傾いているため、通行された際の事故について、 一切の責任を負いかねます 』 と大きな文字の看板が立てられている。 そこまで強調しなくても、登山は死亡しても自己責任なので、誰も文句は言わないと思うけどね…

橋を渡ってすぐの所に、発電所の取水施設。

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北陸電力 中崎発電所の取水施設

新穂高温泉駅の近辺にある中崎発電所の落差は253mなので、林道をそれだけの高さ登ってきたことになる。なだらかな坂道だったので、253mも登ってきた感覚が全く無い。

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車が走れるほど整備された林道を歩く

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上岩小屋沢の崩落現場

1997年7月に標高2,180m地点から林道までの間で大規模崩落した場所。林道付近は、今後崩落してくる土石流の堆積地点として、誘導堤などが自然石で造られている。 林道横は単なるガレている場所のように見えるが、これも「自然の風景に溶け込ませた」工事をした成果だそうだ。

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蒲田川 左俣谷

上岩小屋沢の崩落現場は、まだ植生が回復していないので、草原のようになり日当たりが良い。 ススキが群生して、少しだけ秋の雰囲気…

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蒲田川左俣谷のヘリポート

稜線の小屋に荷物を輸送するための中継地点だろうか。左俣谷のずっと奥には、西鎌尾根が見えている。

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笠新道分岐点と水場

冷たい水が蛇口から出ている水場がある。

■ 笠新道分岐 10時00分通過 → わさび平小屋 10時08分到着 所要8分 (標準コースタイム 10分)

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わさび平小屋に到着

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スタミナラーメン 800円

昼食はラーメン。山々に囲まれて、通過していく登山客を見ながら贅沢なひとときです。 山小屋の前、林道を挟んだ向かい側には小川が流れていて、登山客の給水場所になっている。

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わさび平 野営場

わさび平小屋 〜 新穂高温泉駅

■ わさび平小屋 10時42分出発 → 新穂高温泉登山口 11時37分通過 所要55分 (標準コースタイム 70分)

30分ほど休憩して出発。笠新道分岐点の標識の所に、毒々しい色の実を発見

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マムシ草の実

見かけだけでなく、実際に有毒な草らしい。

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抜戸岳から延びる稜線と上岩小屋沢

再び崩落箇所を通過。木々が若干黄色く色づいて、秋の雰囲気。

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北陸電力 中崎発電所取水口付近の林

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「傾いた橋」の上から見た蒲田川 左俣谷上流方向

11時37分、登山口を通過。この時間帯になると、これから双六岳方面に向かう登山者はほとんどいなくなり、すれ違うこともなくなる。

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蒲田川 左俣谷 (登山口近く)

巨大な岩が転がる蒲田川左俣谷は、過去の土石流の威力を物語っている。

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蒲田川対岸より見る、第1ロープウェイ

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12時ちょうど、新穂高登山指導センターまで戻ってきました

今回のトレッキングもここで終了。帰りのバスが出発する新穂高温泉駅に向かいます。 と、すぐ横を中央交通バスの回送車が坂道を登ってゆきます。 なんとタイミングの良い登場…

バス : 新穂高温泉駅 〜 京都 竹田駅

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新穂高ロープウェイ停留所に停車する中央交通バス

大阪行きのバスは、出発15分前の12時05分頃に新穂高ロープウェイ停留所にやって来た。 車体は日産ディーゼルのスペースアローで、3列(2+1)シート。

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バスの車内

■ 新穂高ロープウェイ 12時20分 → 京都 竹田駅 18時48分 (4,200円)

バスは定刻きっかりの12時20分に出発。乗客は、私を含めて2名。双方とも登山者スタイル。平湯温泉のひらゆの森停留所まで誰も乗ってこないが、バス停飛ばしをせずに律儀に全てのバス停に寄っていく。

中尾や栃尾温泉では早着しすぎて運転停車していた。路線バスなのでダイヤ厳守…

平湯温泉ひらゆの森からは、登山者スタイルのようで、そうでもないような女性が1名乗車。14時10分、高山グリーンホテル前に停車し、20分間の休憩。

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上り・下りの中央交通 奥飛騨号がここですれちがう

奥飛騨に向かうバスは、一昨日乗車したネオプラン・トランスライナー。 ホテルのロビー前で休憩している運転手さんは、一昨日お世話になった同じ人だった。

ホテルに隣接した(別館の?)飛騨物産館に行き、土産物を購入。 バス、近鉄、京阪と乗り継いで帰るため、あまり重くない煎餅を選択。

14時35分、高山グリーンホテルを出発し、高山市役所横のひだホテルプラザに停車。ここから3名乗車。この日の乗客は合計6名となる。

バスは、往路と同じく高山清見道路、東海北陸道、名神高速道路を通り京都・大阪を目指す。16時17分、岐阜県の関SAに到着。20分の休憩となる。

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関SA 上り線

少し時間が早いが、ここのカフェテリアで夕食。 料理の種類ごとに自販機が分かれているようで、ややこしい。下り線のように、1台の自販機で全ての料理を買えるように、なんでしないのかな…

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関SA カレーライス (580円)

とりあえず20分しか時間がないし、手っ取り早くカレーで

16時35分、関SAを出発。一宮で名神高速道路に入り、まもなく日没。 関ヶ原を越えて、夕焼けがほとんど真っ暗になる頃、18時00分に最後の休憩に滋賀県の菩提寺PAに停車。休憩時間は13分。関SAで食事を食べていなかったら、さすがに13分ではカレーすら食べきることは出来ないだろう。

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菩提寺PA

菩提寺PAを出ると、瀬田川付近から京都南まで若干の渋滞。菩提寺PAでの休憩時間が短かったのは、この渋滞の時間ロスを事前に挽回しておくためのものだったようだ。

18時48分、定刻より2分早く京都の竹田駅前バス停に停車。ここで下車する。

竹田駅 〜 自宅

■ 近鉄 竹田駅 18時52分 → 丹波橋駅 18時55分 (150円)

■ 京阪 丹波橋駅 19時03分 → 天満橋駅 19時40分 (390円)

■ 京阪 天満橋駅 19時47分 → 中之島駅 19時53分