17 October 2025, Friday

半年ぶりの生駒山

半年ぶりに生駒山に登った。前回は黄砂で視界が霞んでいたが、今日は絶好の秋晴れ。

ヤマレコの記事 『 生駒山(国道308号〜辻子谷)

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区間 時刻 所要時間
枚岡駅 〜 暗峠 07:32 〜 08:23 51分
暗峠 〜 パノラマ展望台 08:23 〜 08:44 21分
休憩 20分
パノラマ展望台 〜 生駒山 09:04 〜 09:20 16分
生駒山 〜 興法寺 09:27 〜 10:00 33分
興法寺 〜 石切駅 10:00 〜 10:34 34分

■ 近鉄 奈良線 大阪難波駅 06:55発 → 枚岡駅 07:27着 (運賃 430円)

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東花園駅で準急に追い抜かれる8A系車両

枚岡駅 〜 暗峠

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枚岡駅前の枚岡神社。改札を出ると、目の前が参道の石段

今回は国道308号を暗峠まで歩く予定なので、神社の鳥居はくぐらずに手前の道を左へ。

線路に沿って3分ほど歩くと、国道308号に行き当たる。

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近鉄線のアンダーパスを抜けて、枚岡神社からの道に交差するこの地点より、国道308号に入る(標高約60m)

国道とはいえ、交差している市道より狭い路地にしか見えない...

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国道308号の標識。3桁国道なので、大阪府の八尾土木が管轄している

暗峠の方からもうスピードで降りてくるスクーターと頻繁にすれ違う。スクーターなら、この道を通るのが最短時間なのだろう。

住宅街の中の急な坂道を登っていき、山間部にこれから入るというところに枚岡公園の入口(椋ヶ根橋 くらがねばし)がある。公園の道標が立っていて、「暗峠まで 2km 35分」と書かれている。

今回私が椋ヶ根橋から暗峠まで掛かった時間は40分なので、写真撮影やトイレ休憩などを削除すれば確かに35分は妥当な時間だ。

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枚岡公園の入口、椋ヶ根橋の脇にある道標(標高約110m)

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枚岡公園 枚岡三石のひとつ「長持石」と道標

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松尾芭蕉の句碑 (長持石の近くにある)

" 菊の香に くらがり登る 節句かな "

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豊浦橋の手前に、枚岡公園の桜広場トイレ(次のトイレは生駒山上遊園地)

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枚岡公園の豊浦橋

枚岡公園・なるかわ園地を通る尾根筋の登山道に戻るには、ここを渡るのがラストチャンスだ。今回は、渡らずに通過。

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大社之瀧 禊行場の石碑

右側の鳥居の先に、滝行をする場所があるのだろう。水が流れ落ちる音だけは聞こえてくる。

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国道から見下ろす谷底にある観音寺(標高約240m)

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暗渓に掛かる額田橋を渡る(標高約270m)。渡った先にお玉大神の鳥居が見える

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お玉大神

ここにはお玉大神のほかに多数の石碑が置かれており、秋葉明神、熊鷹大神などの名も見える。

国道に電光掲示の温度計があり、16℃をしめしている。結構涼しい。

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第1号暗峠橋と第2号暗峠橋がある急カーブ。枚岡から暗峠の間で、最大の傾斜とカーブがここ

急カーブから数分歩くと、ぬかた園地のゲートがある。等高線に沿った登山道がここでクロスしている。

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ぬかた園地のらくらく登山道ゲート(標高約360m)

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ヨメナ (またはノコンギク)

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アザミ

まもなく暗峠の少し開けた農地に出ようとする直前、「弘法の水」と名付けられた水場がある。

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弘法の水と笠塔婆

説明板には

" 谷あいから湧き出すこの澄水は、通称 弘法の水 と呼ばれる。生駒山地にそった標高400m前後の谷あいには、マグネシウムやカルシウム分の多い硬水脈が連なっていて、それが暗峠を前にしたこの場所に湧き出している。
何体かの石仏がある中に、右手奥に一きわ高い石柱があり、これはもと笠をのせた笠塔婆(高さ181cm)で、鎌倉時代中期の1284年に建てられたものだ。"


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暗峠の方から、朝日がさしてくる

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暗峠付近の稜線は広くて平らなので、水田がいくつも作られている。この水田は耕作放棄地を再生した「再生棚田」だそうだ

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柿がたわわに実っている。生駒山地にクマはいないので、刈り取る必要はない

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国道308号 暗峠。奈良側より大阪方向を撮影(標高約450m)

近鉄奈良線と国道308号の交差地点から、約45分歩いて暗峠に到着。途中、高齢男性を1人追い抜いただけで、他に誰も見かけることなく気持ちよく歩いてきた。

暗峠 〜 パノラマ展望台

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暗峠より、生駒山への登山道に入る

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キヌガサタケ(暗峠から登山道に入ってすぐの場所)

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ヤマハッカ (またはアキノタムラソウ)

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稜線上の登山道を進む。笹薮がきれいに刈払われている

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信貴生駒スカイラインを何度か横切る

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暗峠から20分ほどでパノラマ展望台に到着(標高約580m)

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パノラマ展望台からの眺め。大阪平野、大阪湾、六甲山地が一望できる

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大阪市内付近を拡大。梅田のビル群がくっきりと見えている

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パノラマ展望台から、南東方向。逆光の中、奈良盆地の南部や金剛山地が見える

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パノラマ展望台の東屋で昼食

パノラマ展望台 〜 生駒山

20分ほど休憩した後、生駒山を目指す。

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パノラマ展望台の前の道路を渡り、この擁壁のへりを登ると、笹薮のトンネルがある。それが登山道

こちら側から生駒山を目指すときに、この登山道の入口が最もわかりにくい。笹薮のトンネルを数分登っていくと、巨大鉄塔群が現れる。

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テレビ局やラジオ局の送信所(アンテナ)の横を通過して、生駒山上遊園地の入口に向かう

生駒山上遊園地の営業時間は10時からだが、敷地に入るだけなら早朝・深夜を問わず可能だ。

龍光寺や喫茶店など私有地の建物に行くための「囲繞地通行権」を認めるため仕方なくなのか、駐車場やケーブルカーが実質的な入場料徴収手段となっているからなのか、遊園地の入場料は無料だ。そのかわり、入場整理のための人員や機材も不要でコストダウンができているはずだ。

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生駒山上遊園地に入った。左側の施設は改築工事中(メリーゴーラウンドやウォータースライダーがあった場所かな?)

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生駒山の山頂は、子ども用SL列車の敷地内にある

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一等三角点

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山頂付近から見た遊園地の中心付近(飛行塔、イーグルフライ、ぷかぷかパンダ)

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ぷかぷかパンダ

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北摂平野の眺めと、ハロウィンの飾り付け

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駐車場に下る園路からは、北摂平野や京都盆地が見える

生駒山 〜 興法寺

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車が1台しか停まっていない生駒山上遊園地の駐車場(開園30分前)

駐車場に車が停まっていないということは、まだ「遊園地で遊ぶ」客はほとんど来ていないということだ。どうりで、遊園地ですれ違った「業務関係者以外」の人は、ほぼ高年齢の登山者ばかりだったのだ。

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駐車場から激下りする登山道の入口

激下りの道を下った先で、生駒縦走歩道(林道)を横切り辻子谷生駒線ハイキングコースに入る。

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生駒縦走歩道(舗装された林道)を横切る。ここは南出合

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凹凸の激しい石段を下り、何度かつづら折りの縦走歩道を横切る

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辻子谷・生駒線ハイキングコースが、縦走歩道を横切る北出合地点(標高約500m)。ここから先は、一気に辻子谷(ずしだに)を下る

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ヒヨドリバナ

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ぬかた園地のゲートを抜け、そこから先は私道(興法寺の私有地?)のハイキングコース

未舗装のハイキングコースを激下りしていくと、興法寺がある。

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興法寺 (標高約410m)

興法寺 〜 石切駅

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興法寺の石段を下る

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興法寺の参道でもあるハイキングコース。一定間隔でお地蔵さんがある

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ハイキングコースの車止め(標高約350m)。ここまでが興法寺の敷地なのだろうか

車止めを過ぎると、そこから先はコンクリート舗装されている。東大阪市の市道 石切東58号線がハイキングコースになっている

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辻子谷を流れる渓流は「音川」というようだ

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「砂倉(すなくら)橋」を渡り、どんどん下っていく辻子谷・生駒線ハイキングコース(市道 石切東58号線)

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住宅がまばらに建つ地区に入ってきた。立派な祠がある三光子育地蔵 (標高約230m)

辻子谷の水を利用した水車で、このあたりでは昔から製薬業が盛んだったらしい。薬の原料を、水力で動く石臼で粉砕していたのだろう。

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石切漢方製薬の工場。付近の道路は、漢方薬のいい匂いがする

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辻子谷水車郷

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かつて使われていた水車を復元したもの。巨大である

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復元した水車を斜めから見た。利用していた当時は、渓流の水を木造水路で水車の上に引き込んで、落下する水の勢いで水車を回していた

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復元水車の説明板(抜粋)。音川流域には44基の水車があったそうだ

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水車郷より下では、視界が開けて道の先に大阪平野・あべのハルカスが見えている

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一番 大師堂地蔵尊(標高約110m)。ここで右側の道へ

すぐに近鉄の高架があり、くぐり抜けると右手に石切駅の入口がある。

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近鉄 奈良線 石切駅(標高約100m)

駅に到着し、直近に出発するのは10:43発の普通列車。ほとんど乗客が居ない座り放題状態だったが、この列車は見送り、次の急行に乗車。こちらは全ての座席が埋まっていて座れないが、所要時間が16分短い。

■ 近鉄奈良線 石切駅 10:46発 → 大阪難波駅 11:05着(運賃 430円)

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近鉄 難波駅

OCAT前の駐輪場で自転車を回収。約4時間の利用(6時間以内)で100円。モバイルSuicaで支払う(PiTaPaでは不可能だった)。

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自宅近く、西梅田の快活CLUBで喫茶休憩