SBI証券で2025年6月発行の20年国債(2045年5月償還)を購入してみた。
まず債券ページの外国債・既発債を選択肢て一覧を表示する。
SBI証券の外国債・既発債の一覧を表示(15年以上のドル建て国債・社債)
[NEW]のティッカーが付いた20年債もあるが、一体どのような長期祭が発行されているのか、履歴を発行元のUS Treasuryで確認してみる。
米国長期債の発行履歴。毎月発行されているように見えるが、じつは3回連続で同一の債券が売られている。
赤紫で囲ったのが2025年6月発行の20年国債。利金率は5.0%となっていて、直近発行(2025年8月)の20年国債の利金率4.875%より高くなっている。もちろん債券取引価格(時価)を考慮すれば利回りは本日付のレート4.67%程度になるはずだ。
なお、米国20年国債は歴史が短いようで2020年ごろからのデータしか表示されない。参考として10年債のレートは次のようになっている。
現在の利回りは10年債が4.06%, 20年債が4.67%で、プレミアムが0.6%ほど。コロナ パンデミックが起こった2020年6月頃が最も利回りが低く、それぞれ0.65%と1.10%でプレミアムが0.5%ほど。10年債のデータでさらに過去を振り返ってみると、現在と同じ4.1%くらいだったのはリーマンショックの2008年頃で、それより昔はもっと利回りが高かった。ピークは1980年代前半で13%という、べらぼうな高さだった。
さて、国債のチャートはここまでにして、SBI証券での購入画面に戻る。
利回りは4.464%で、チャートの4.671%より0.5%ほど低くなっているのは、証券会社の取引スプレッドなのだろう。
米国内での2045年5月償還・利金率5%の20年債取引価格は売り104.133USD、買い104.355USDであり、SBI証券の買い106.96USDは証券会社プレミアムなのだろうか。
さて、SBI証券のページで購入ボタンを押すと次のような画面になる。
はじめて外国株式・債券を買う場合は、ドル建ての口座残高が 0 USD となっているはずなので、残高の下にある「為替取引」を押して「概算受渡金額」以上の金額をUSD講座に入金する必要がある。
SBI証券の米国ドル 為替スプレッドは0.25円のはずだが、履歴とリアルタイムのチャートを見比べると、スプレッド0.00円のようだ。SBI証券の解説ページを見ると、注意書きに次のように書かれている。
SBI証券 当社為替スプレッド
米ドル(USD) 0.25円※1
※1 個人・法人のインターネットコース(プランC除く)のお客さまのリアルタイム為替取引の場合は0.00円です。ただし、米ドルお預り金不足(マイナス)発生時に自動的に行われるリアルタイム為替取引には0.25円の為替スプレッドがかかります。
USD口座の余力を増やした後に、債券ページで購入手続き(予約手続き)を行う。取引は翌日の14時だと思われる。(円債券と同じタイミングであれば)
購入手続き後(予約が入った後)にUSD口座の余力情報を見ると、20年国債購入手続き時の概算受渡金額がキッチリと差し引かれている。本当にキッチリでよいのか、債券の受け渡し時に最終結果は判明するであろう...
今日現在の為替水準でUSDを購入したわけだが、もし4月下旬のレベルまでドル安が進んだらどうなるだろう。
現在より5円ほど円高ということで、3.5%ほどドル資産の価値が削られることになる。年間利金率5%の20年債なら、なんとかその範囲内で収まるとも言える。仮に、コロナ パンデミック以前の100JPY/USDだった頃のレベルまで円高が進んだ場合は、40%もドル資産が削られることになる。8年分の利金(5%×8回 = 40%)が吹っ飛ぶことになる。
財政ファイナンスで円の価値を暴落させる以外の経済政策が無い日本で、40%も円高になるのは極めてレアケースだと思う。