梅田の駅前ビルにある中古PCショップ PCコンフルで、超軽量ノートパソコンの中古品が激安特価12,800円で売られていたので購入した。
PCコンフル梅田で販売していたLIFEBOOK U938/T
ポップでは通常価格17,800円が、週末特価で12,800円と書かれている。中古の市場価格的には12,800円は完動品として最低水準レベルだと思われる。
PCコンフルのX(旧Twitter)で、セールが告知されていた
本体のウラ面には養生テープにマジックで「液晶白点あり」「傷あり」と書かれている。これは、店頭の実物でも確認できた。
また、店員にバッテリーの劣化状態を聞いたところ、その場で確認できるソフトを起動して、「公称50000mAhほどのところ、現在の値は42000mAhほど」とのこと。また、SSDの劣化状況・SMARTでの使用時間を聞いたところ「再生時に交換しているから大丈夫」とのことだった。
購入後持ち帰って調べたら、SSDは使い込まれて劣化しまくっていたので、後の答えは大嘘だったんだが...
平日より5000円安いというのは、自分でSSDを新品に交換する費用分と考えれば、まあそんなものかなと。
仕様
公式Webや、HWiNFOなどのハードウエア調査ソフトを使って調べたLIFEBOOK U938/Tの仕様をまとめておいた。
発売時期 | 2018年8月頃(カタログ2018年8月版に初掲載) |
CPU | intel Core i5-7300U (Kaby Lake, 14nm H0ステッピング) 2 Core, 4 Thread, 2.6GHz, TDP 15W |
GPU | CPU内蔵, HD Graphics 620, 300MHz |
Memory | M/B直付(オンボード) DDR4 SDRAM 4GBytes(交換不可) SO-DIMMスロット DDR4-2400(PC4-19200) or DDR4-2133(PC4-17000) Max 8GBytes ※購入時SO-DIMM取付のものはDDR4-2666(PC4-21300) 4GBytes |
ディスプレイ | 13.3inch, TFT LCD 1920x1080 (FHD) アンチグレア |
外部ディスプレイ | HDMI(DCI 4K:4096×2160), USB-C(4K:3840×2160) |
ディスク | M.2 2280スロット×1(SATA or NVMe) ※購入時にSATA600 SSD 128GBytes取付済み |
無線LAN | Intel Dual Band Wireless-AC 8265NGW, Wi-Fi 5 (802.11ac) 2.4, 5 GHz M.2 2230スロットに取付済み |
Bluetooth | Intel Dual Band Wireless-AC 8265NGW, Bluetooth 4.2 |
USB | USB3.0-TypeA×2ポート, USB3.1(Gen 1)-TypeC×1ポート |
その他 | Webカメラ(92万画素), マイク(ステレオ), スライド式指紋センサー |
バッテリー | 50Wh @ 14.4V(≒3490mAh) |
質量 | 799g |
Windows 10をWindows 11に強制アップデート
LIFEBOOK U938/Tは、Windows 11アップグレードの条件のうち、CPUの世代を満たしていない。
- intel第8世代以降のCPU ← 本PCのCore i5-7300Uは第7世代
- TPM 2.0
- UEFI・セキュアブート
条件チェックを強制迂回させるため、Windows 11 23H2 セットアップDVD isoイメージを解凍し、sources/appraiserres.dll を長さゼロに切り詰める。その後、setup.exeを実行すれば、チェックがスルーされる。
Windowsのアップデート前後の、設定プログラムで表示されるバージョン情報等
注目点は
- エディション Windows 10 Pro
- バージョン 22H2
- インストール日 2024年05月02日
の表示。
セットアップされていたWindows 10は2024年5月2日にインストール作業が行われた。つまり、リース会社から中古PCショップに払い下げ、店頭に並んだのは1ヶ月ほど前と考えられる。
PCコンフルの過去ポストを遡ると、LIFEBOOK U938/Tは5月17日に50台、アキバの店頭に並んだと分かる
Windows 11に強制アップデート後のWindows バージョン情報
システム概要を調査する
公式Webによる仕様と、実際にマシンから取得した情報が一致するか、更に詳細な仕様も調査してみる。
メインボード
LIFEBOOK U938/Tのバックカバーを開けてメインボードを観察する
HWiNFOによると、メインボードの型番は「FJNB2B5」。
CPU, GPU
HWiNFOによるCPU、GPU、メモリー、ディスク概要画面
- CPU : Intel Core i5-7300U Kaby-Lake, 2.7GHz, TDP 15W
- GPU : Intel HD Graphics 620 Kaby-Lake GT2, 300MHz
- Memory : DDR4-2666 PC4-21300 SO-DIMM 1.20V 4GBytes + オンボード 4GHz
メモリー
LIFEBOOK U938/Tには2種類のメモリーが取り付けられている。
- 本体直付け(オンボード)メモリー 4 GBytes ← 情報読み出しできない
- SO-DIMMスロットのメモリー
本体直付け(オンボード)メモリーは情報が得られなかったので、ここでは「取り替え可能」なSO-DIMMスロットに取り付けられているメモリーについて調査することとする。
本体裏カバーを開けて実際に確認した、LIFEBOOK U938/Tに取り付けられていたメモリー
情報が得られたSO-DIMMに取り付けたメモリーは
- DDR4-2666/PC4-21300 1333MHz SDRAM
- 4 GBytes
- 2019年 第8週 製造
- Micron MTA4ATF51264HZ-2G6E1
- 1.20 V
- 実稼働 クロック666MHz, CL=10, 1333MT/sec
カタログに書かれている仕様「 i5-7300Uの場合、PC4-17000(DDR4-2133) SDRAM 」 より高性能なメモリーが取り付けられている。
SSD
M.2 2280 スロットに取り付けられた SATA SSD 128 GBytes
購入時に取り付けられていたSSDの仕様、SMART情報は
- SanDisk SD9TN8W-128G-1016
- 128 GBytes
- SATA 3 (SATA 600) 6.0 Gbps
- M.2 2280
- 使用時間 7819 hour
- 電源投入回数 1041回
- 総読み込み量 16.7 TBytes
- 総書き込み量 9.3 TBytes
PCコンフルの店員が「再生時に交換しているから大丈夫」と言っていたが、交換していないどころか、使い倒して寿命を迎えつつあると言ってよいほどの使用時間だ。
NVMeのSSDは使えるのか
購入時に取り付けられていたのは SATA600のSSDだが、BIOS画面ではNVMeタイプも使えるようだ。
BIOSで表示されるディスク情報(SATAとNVMeが別のドライブとして認識される)
タイプによってドライブが違うものとして認識されるようで、SATAはDrive-1、NVMeはDrive-3として認識される。
実際に、他のPCで使っているNVMe SSDを取り付けて電源を入れたところ、Ubuntuのブートセレクタ画面まで進んだので、NVMeは使えるのだろう。
UEFI, セキュアブート
セキュアブートを手動でON/OFFできるようなので、Windowsの署名を持たないUbuntuなどのOSもセットアップ可能。
Wifi, Bluetooth
M.2 2230スロットに取付済みのIntel Dual Band Wireless-AC 8265NGW
バッテリー
- MODEL : FPB0340S
- P/N : CP775608-01
- 定格容量 : 50 Wh @ 14.4 V (50 * 1000 / 14.4 ≒ 3490 mAh)
- 保証容量 : 3310 mAh
- 現状の完全充電容量 : 42.106 Wh (2924 mAh)
- 電池劣化(消耗)% : (50-42.106)/50 = 15.8 %