六甲山地にある(六甲山系ではなく、もう一つの)丹生山系を初めて歩いてみた
ヤマレコの記事 『 六甲山地 丹生山系 帝釈山・丹生山(丹生神社前バス停ー衝原) 』
(帝釈山は「たいしゃくさん」、丹生山は「たんじょうさん」と読む)
丹生山系は六甲山地の一部といっても、大阪から行くには電車とバスを乗り継いだ彼方だ。
■ 阪神本線 野田駅 06:55発 → 尼崎 → 三宮駅 07:32着 (運賃 310円)
■ 地下鉄 西神・山手線 三宮 07:42発 → 07:53着 (運賃 280円)
尼崎で乗り換えた近鉄直通の快速急行は満員に近かったが、運良く乗客の入れ替わりがあって座ることができた。
地下鉄は、三宮でほとんどの乗客が下車してしまい、1両に10人程度のガラガラ状態。六甲山地の裏側へ、通勤する人はほとんど居ないからなのだろう。
■ 神戸市バス 111系統 谷上駅 07:59発 → 丹生神社前 08:29着 (運賃 320円)
谷上駅より、衝原行きバスに乗車。都心方向とは逆なので、乗客はまばらだ。
ひたすら渋滞に巻き込まれ、どんどん遅延が累積していく。県道85号から離れ、並行する集落内の生活道を走るようになると少しスピードアップするが、それでも遅延は回復せず、10分ほど遅れて丹生神社前バス停に到着。
丹生神社は、ここから数キロメートル離れた山の上にあるが、何故かバス停の名前は「神社前」。
GPSログ
丹生神社前バス停 〜 帝釈山
バス停前には、水田が広がる中にぽつんと大きな鳥居がある。鳥居の向こうには、これから登る丹生山が見えている。
なお、帝釈山は手前の丘に隠されて、ここからは見ることができない。
丹生神社の鳥居と、背後に見える丹生山 (登山標識の直上に見える山)
鳥居の横にはハイキングマップが立てられている。これによれば、ここから丹生神社(丹生山)まで60分、だそうだ。
志染川(しじみがわ)の谷底平野を横切り、丹生山地の山裾へ。谷底平野に広がる水田は、刈り取りが終わり広々としている。
志染川を渡ると、小さな集落。道の左側に火の見櫓のある丹生会館。右には丹生宝庫という集落の貴重品を入れている蔵。道は丘の中腹にある坂本厳島神社に続いている。
道の真ん中に、石仏が乗った巨大な丁石がある。「従丹生山廿五丁」(丹生山まで25丁)と書かれている。
近畿自然歩道の標識には、丹生山まで2.8kmと書かれている。1丁はだいたい100mくらいなのか?
坂本厳島神社へ続く坂道の途中で分岐する丹生神社参道(登山口) 標高約170m
登山口から12分、900mほど歩いたところでコンクリート舗装された林道(鉱山道)に合流する。
100mほど行くと鉱山道が分岐し、コンクリート舗装の道は丹生神社(丹生山)へ向かってずっと続いている。
丹生神社に続くコンクリート舗装された林道と、丁石、縦走路標識
渓流に架かる門下橋を渡ると、12丁の丁石がある。登山口が25丁なので、だいたいここが中間地点だろう。
門下橋を過ぎるとすぐに、表参道と裏参道が分岐する。
表参道(左折)と裏参道(直進)が分岐する延命地蔵尊 (標高約360m)
標識は、舗装された「林道」が裏参道だ。
裏参道の林道を選択したので、延命地蔵尊の分岐点では直進。
舗装林道(直進)から裏参道(斜め右)が分岐する地点 (標高約370m)
なんとなく踏み跡がある場所と、完全に道が消失している場所があり、かなり迷いやすい。GPS地図を参考にして、間違った谷に入らないよう注意しながら登る。
標高差130mほど荒れた谷筋を登りつめると、稜線上の丹生山系縦走路のコルに到達。
縦走路と裏参道が合流する標高500mのコル。登ってきた谷筋を振り返って撮影
丹生山系縦走路は稜線上のなだらかなところを通っているので、かなりスピードアップして歩く。
木々が生い茂っているので、眺望は全く無い。
帝釈山
登山口から55分、帝釈山の山頂に到着。
山頂からの眺望は良く、東播磨丘陵と明石海峡、淡路島まで見えている。かすかに明石海峡大橋も...
六甲山系は、布引貯水池より西側が全て見えている。大阪湾を挟んだ向こうには泉山地がかすかに
山頂には毒蛇のヤマカガシが数匹いた。アオダイショウかと思ったが、赤の斑点が頭に近い方にあったので、ヤマカガシだ...と。人が近づいたら逃げるのだが、すぐにもとの位置に戻ってくる。
帝釈山 〜 丹生山
縦走路を引き返し、裏参道が合流した標高500mのコルを越えてさらに縦走路を進む。
コルを過ぎてすぐ、縦走路は小さなピークの山頂を通り、「西帝釈山」の手製山頂標識が木にくくりつけられている。
丹生神社の少し手前で、舗装された林道に合流する。この舗装道は、裏参道から途中で分岐した道だ。
表参道・裏参道のどちらでもなく、コンクリート舗装された道だけを通って丹生神社(丹生山)まで登ることができるようだ。
丹生山系縦走路 コルから丹生神社。コンクリート舗装された林道に合流した
丹生神社・丹生山
帝釈山から25分、稜線上のほぼ平らな道を歩き丹生神社までやってきた。
石段を少し登ると、雨戸が全て閉じられた無人の社務所。
更に急な石段を登ると、山頂に拝殿がある。
山頂は板塀で囲まれた本殿部分にあるが、その外に「登山者用」の山頂標識がある。
展望の良いところに、もう一箇所の山頂標識がある。 ここからの眺めは、ぎりぎり摩耶山あたりまで見えている。
丹生神社・丹生山 〜 積原
20分後に出るバスに乗ることを目指して、若干早足で下山する。
丹生神社の鳥居を抜けた少し先に、丹生山城の石刻石碑がある。
表参道を駆け下りていくと、衝原方向への分岐点を気づかずに通り過ぎてしまった
道の横に取り付けられた分岐点の標識には、衝原のことを「千年家」と書いてある。
分岐地点から衝原までの区間を「義経道」と呼ぶようだ。かなり急な下り坂で、後半は激下り状態。
激下りの区間は、花崗岩が風化したザレた道。
丹生神社から23分、激下りをかなりの速度で下って衝原の登山口に到達。
サイクリングターミナルは、公衆トイレを利用する登山者のために通用門があけられている。
バスの出発時刻の数分前、バス停に到着。なんとか間に合った...
■ 神戸市バス 衝原 10:39発 → 小橋 10:50着 (運賃 350円)
■ 地下鉄 西神・山手線 谷上駅 11:11発 → 三宮駅 11:21着 (運賃 280円)
■ 阪神本線 三宮駅 11:30発 → 西宮 → 野田駅 12:04着 (運賃 310円)