キッチンのレンジフード(換気扇)のモーター軸受が、寒くなると異音が発生するようになったため、完全に故障してしまう前に交換することとした。
交換前 レンジフード
富士工業製 レンジフードファン BDR-3HK2-604111W (60Hz), 450m^3/h @100Pa, 42dB, 14kg
図面(PDF) (メーカーWebより)
約24年前に設置
交換後 レンジフード
Panasonic製 スマートスクエアフード FY-6HGC4-S96W (60Hz), 約420m^3/h @100Pa, 45dB, 12kg
機器・使用部材一覧
レンジフード | Panasonic FY-6HGC4-S | 1台 | 32,200円 |
排気ダクト部材 | |||
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アルミ フレキシブルダクト | 径 150mm × L=3m | 1本 | 1,188円 |
ニップル(150mmダクト接続用) | 径 150mm | 1個 | 261円 |
アルミテープ | 幅 50mm × 10m | 1本 | 437円 |
ロックウール断熱吸音材 | MGマイティロール 910mm × t=25mm(うち送料1,100円) | 1m | 2,860円 |
アルミガラスクロステープ | ニトムズ 幅 38mm × 10m | 1本 | 863円 |
レンジフード用 コンセント | |||
スイッチボックス | DM80100 | 1個 | 96円 |
埋込接地コンセント | WN1101 | 1個 | 217円 |
埋込取付枠 | WN3700 | 1個 | 41円 |
モダンプレート | WN6001W | 1個 | 85円 |
目地コーキング | |||
シリコーンシーラント | ホワイト | 1本 | 492円 |
コーキングガン | 1個 | 217円 | |
バックアップ材 | 8mm × 10m | 1巻 | 272円 |
配線部材 | |||
VVFケーブル | 1.6mm × 2芯 | 約0.5m | 在庫を利用 |
ビニル電線 IV | 1.6mm 単線 | 約0.5m | 在庫を利用 |
通信機器用ビニル電線 KV | 0.3SQ 接着2列 | 約0.5m | 在庫を利用 |
クイックロック | QLX-4 | 1個 | 41円 |
クイックロック | QLX-2 | 2個 | 30円×2 |
ゴムブッシング | GB-19, 溝径19mm × 内径15mm | 1個 | 30円 |
幕板 | |||
プリント合版 | 900mm × 600mm × t=2.5mm, けやき | 1枚 | 1,298円 |
ガラス戸レール 上用 | No.121, 3 × 1000mm | 2本 | 195円×2 |
NRスポンジゴム(吸音用) | 500mm × 500mm × t=5mm | 1枚 | 602円 |
斜め 吊り金具 | |||
Dリング&カン座 | SUS, 14mm, 10kgf | 2個入り×2セット | 272円×2 |
リンク チェーン | スチール, ユニクロメッキ, 径2.3mm×内寸30.6×8.8mm, 10kgf, 1m | 1m | 173円 |
亜鉛ダイキャスト ターンバックル | W3/16, 10kgf | 2個 | 107円×2 |
合計金額 | 42,581円 |
この他に、取り外したレンジフードの粗大ゴミ処分料金 400円。
Panasonic製 レンジフード FY-6HGC4-Sの購入
価格.comで最安値だった店舗で購入。
税込 32,200円 (送料込み)
4月6日の深夜にWebで注文を出し、4月8日発送、4月9日に到着した。
梱包ダンボールは、製品が縦向きかなり大きい。
本体を取り出すには、この背の高い段ボール箱(高さ約700mm)の中に入っている本体(約12kg)を、床高1400mmほどまでまっすぐ上に持ち上げる必要がある。
FY-6HGC4-S取付前の事前準備
給気 電動シャッターとの接続線をどうするか
Panasonicの工事説明書では、給気電動シャッター連動コード FY-WW001 は別売り。ナイロンコネクタ付きの単なる2芯信号ケーブルが1,500円とは、ボッタクリにもほどがある。
FY-6HGC4-Sの給気電動シャッター 接続コード(工事説明書より)
ナイロンコネクタはどんな形状なのか、実機で確認する
FY-6HGC4-Sの給気電動シャッター 接続コードのコネクタ
大阪日本橋の共立エレショップで、このタイプのコネクタが売られていないのか探してみるが...
日本圧着端子 YLコネクタが、コンタクトピンの寸法は同じようだが、方向が90°違う。
ならば、自作である。
接続コネクタのハウジングを取り外し、コンタクトピンを露出させる(写真 ①)。
そこに、信号ケーブル(KV電線)をはんだ付けする(写真 ②)。電動シャッターの定格出力は、100V, 5Wなのでケーブルには0.05Aしか流れない。かなり細い芯線でも耐えられる。今回使った KV線 0.3 SQ(導体外形0.7mm)の許容最大電流は 3A だそうなので、十分すぎるほどだ。
はんだ付けしたコンタクトピン周辺を収縮チューブで絶縁保護する(写真 ③)。
ケーブル取付穴(取出口)からケーブルを引き出すが、ゴムブッシング(溝径19mm × 内径15mm)は別売りのため、これも自分で用意する(写真 ④)。
FY-6HGC4-Sの給気電動シャッター 接続コードの自作(接続コネクタ部分の処理)
次に、ケーブル取付穴(取出口)から機器外に引き出した信号線、VVF線(VF線)を接続する。 VVF線に変換しておくことで、電動シャッター側からのVVF線とかんたんに接続できるようになる。
写真 ①のように、はんだ付けで信号線とVVF線を接続する。
そして、自己融着テープで絶縁・保護する(写真 ②)
FY-6HGC4-Sの給気電動シャッター 接続コードの自作(VF線を接続)
ここから先の作業は、レンジフードを取り付けた後に行う。
補強用吊り金具を取り付けるための処置
機器上部手前で、裏側に電装品等が無い場所に吊り金具を取り付ける。下のイメージ図の紫色の釣りチェーン(ワイヤー)の吊り位置2箇所を選定した。
FY-6HGC4-Sの側面には、斜め吊り金具(チェーン等を引っ掛ける金具)の取付穴と思われるものがあるが、設置後に側面に残される隙間は狭すぎるため、機器上部に吊り金具を新たに取り付ける。
機器の上部手前に2箇所、ステンレス吊り金具をドリルビスで取り付ける(写真 ①)。 下穴を明けなくても、インパクトドライバーでかんたんに取り付け完了。
写真②には、側面にある吊り金具取り付けようと思われる穴が写っている。
耐荷重10kgfのスチール リンクチェーンと、亜鉛ダイカスト ターンバックルで吊り金具を取り付けた。
吸い込みフード本体を、隣接する吊り戸棚に固定するビス穴を開ける
交換前のレンジフードは、隣接する吊り戸棚にビスで固定されている。この機器を取り付けた業者が、気を利かせて設計外のビスを打ってくれたのだろう。
今回、交換後のレンジフードも隣接する吊り戸棚にビスで固定することとする。
FY-6HGC4-Sのフード側面ビス穴 (片側2箇所 あける)
既設機器の撤去
BDR-3HK2-604 前面パネル(前板・幕板)を取り外す
機器に接続されている鉄フレキシブルダクト(直径 150mm)は、キッチンの換気扇では一般的なサイズで、今回取り付ける新しい機器にも取付可能。
配線は、電源はコンセント方式で、今回取り付ける新しい機器と同じ方式。電動シャッターの配線は圧着接続されている。
BDR-3HK2-604 幕板を外すと、ダクト接続部と配線(電源・電動シャッター)が現れる
今回、側面の吊り戸棚に打ち込まれていたビスを外すのがものすごく固かった。その他のビスは、案外すんなりと外れた。
廃棄処分
大阪市の粗大ごみ収集、手数料は400円。
新機器 Panasonic製 FY-6HGC4-Sの取付
FY-6HGC4-Sの取付。最初に工事説明書付属の型紙を取り付け位置に貼り、ビスを打ち込む
背面のボード裏側には、住宅情報盤や電話線、照明VVF線が通っている為、ドリルは使えない
ビスは手動で打ち込んでいくが、背面に角材が走っている右側に取り付けるビスは、ものすごく固い。
ビス2本を打ち込み終わったら、本体を吊り込む。機器本体が壁面に片持ち梁形式で吊り下がったら、フードの奥(背面側)2箇所、フードの左右(吊り戸棚側)各2箇所のビスを順に打ち込んでいく。
ダクトの接続
鉄フレキシブルダクトの長さが少し足りず、伸ばそうと思っても古いダクトは全く伸びてこない。あまり力をかけて伸ばそうとすると、亀裂が入る可能性があるため、今回はアルミのフレキシブルダクトを少し継ぎ足すこととする。
事前に、150mmのアルミ フレキシブルダクト(L=3m, 1188円)と単管(261円)を購入しておいた。
FY-6HGC4-Sのダクト取付中 (この後、アルミテープで固定した)
※ 今後、ダクトにロックウール保温材を吸音目的で巻きつける予定。
配線
宙ぶらりんになっていたコンセントを新品に交換し、背面ボードに固定する。
また、給気電動ダンパー用の配線をクイックロックで接続。
その後、各配線を体裁よくインシュロックで固定する。
幕板の製作と取付
Panasonicが販売している幕板(鉄板製)は、銀色か黒。今回は吊り戸棚の色調と合わせるため、木目調にすることとした。
プリント合版600mm×900mm×t=2.5mmが1,298円、ガラス戸レール 上用 3mm×1000mm(195円)を2本。事前に購入しておく。
上部のレールは、角材に今回使ったプリント合版の残りで張り出し板を作って両面テープで固定。
下部レールは、本体フード上面に両面テープで固定。
※ 今後、裏側の塗装されていない木目側にニスを塗り吸湿防止加工をした後、吸音のための発泡ゴム板を貼り付ける予定。
目地コーキング
シリコーンシーラント ホワイト 492円、バックアップ材 8mm×10m 272円。
防音・吸音処理
幕板とダクトに防音・吸音材を貼付け、少しでも騒音を減らす努力をする。
厨房ダクトは、火災の危険性があるためグラスウールの仕様は推奨されておらず、ロックウールを使用しないといけない。ホームセンターには、大容量のものしか売られておらず、切り売りしてくれる北海道の商社から取り寄せた。
ニチアス製MGマイティロール(t=25のロックウールの片面に、アルミ紙を貼ってあるダクト用の断熱吸音材)が、1mあたり1,760円。これに送料1,100円が加わる。 北海道からの送料恐るべし...
排気ダクトにロックウール吸音材を貼付け、アルミガラスクロステープを巻く
吸音材取り付け前後で、「換気 強」風切り騒音は低減されていない。殆どの騒音は吸い込み口から聞こえてくるので、幕板内部・ダクトをいくら防音・吸音処理しても、それほど効果がないのだろう