箕面山から五月山へ、北摂山系を縦走した。今回も、5月の連休に購入したXiaomi製スマートフォン Redmi 9T の実地テストを兼ねて、GPSログ取りと写真撮影の全てを行った。
ヤマレコの記事『箕面山から五月山へ北摂山系縦走』
8時前の梅田は、平日に比べて少ない通勤・通学客が歩いている程度で、繁華街に遊びに来ている危険な人たちはまだ見かけない。
■ 阪急宝塚線 大阪梅田駅 08:00発 → 石橋駅 → 箕面駅 08:25着 (運賃 270円)
梅田駅を出た時は、ほどんど乗客の居なかった急行列車は、十三駅で満員。隣りに座った女子高生2名は、豊中駅で下車するまで話し続けていた。公共交通機関で会話するこういう輩が居るから、疫病はいつまでも退散されないのだ。
箕面駅から箕面大滝方向へ向かう道の奥には、エレベーター棟が特徴的な箕面観光ホテルがど〜んと控えている。
森のふれあい広場前の標識には、箕面駅は0.3km、箕面大滝は2.4kmと書かれている。
この付近は摂津名所図会にも描かれた名勝であり、明治100年事業として1967年に指定された「明治の森箕面国定公園」の一部だ。
箕面駅から滝道を0.9km進んだところに、箕面公園昆虫館がある。緊急事態宣言で休館中の貼り紙があるが、本来なら「魅惑のいもむし けむし展」が行われているはずだった。毛虫が「魅惑の...」とは。 山道にいっぱいぶら下がっていて、刺されると腫れあがるのが「魅惑」なのだろうか。
箕面駅から1.1km、滝道の上を朱塗り手すりの橋が横切っている。瀧安寺(りゅうあんじ)というお寺。
瀧安寺を過ぎると、滝道は本格的な渓谷沿いの道になる。所々に茶店があり、のんびり登る観光客にとっても、飲み物には困らない。
箕面駅から2.1kmの場所で、滝道から箕面山への道が分岐している。今回は、まず滝道を箕面大滝まで行き、その後引き返して箕面山に向かう予定だ。
滝道脇の岩場に咲くユキノシタ
箕面駅から2.7km、滝道の最奥点にある箕面大滝に到着。駅から歩くこと、約28分。標高差は120mほどだ。
駅からここまで、50人ほどとすれ違い、10人ほど追い抜いてきたが、滝の前で休憩している人の数30人ほどを合わせても、それほど客が多いとは感じない。9時前後という、観光客が来るには早すぎる時間帯だからなのだろう。
滝を見たのち、500mほど戻り箕面山への分岐点へ。
この地では、モミジを天ぷらにして食するのが風流人だという。モミジって美味しいのかね...
滝道から箕面山方向への登山道が分岐する地点。標識は一切無い。
滝道から分岐した登山道は、一気に斜面を駆け上がる急登の道。
箕面山の山頂分岐点まで、500m進む間に180m登っていく。
どれくらい急登か計算すると...
水平距離 | 標高差 | arctan(標高差/距離) | |
---|---|---|---|
ブナ立尾根(烏帽子岳) | 3.3km | 1200m | 20.3° |
合戦尾根(燕岳) | 5.0km | 1230m | 13.8° |
早月尾根(剱岳) | 7.8km | 2290m | 16.4° |
箕面山★ | 0.5km | 180m | 19.8° |
北アルプス三大急登に比肩するくらいの、かなりの急角度だが、距離が短いので息が切れる前に頂上に到達してしまう。
箕面山の山頂への分岐点 (ちゃちな標識が地面に置かれている)
山頂は眺望の全く効かない林の中にある。
箕面山の山頂(標高355m)
箕面山から北へ300m、三国峠に到達。ここからは北方向の眺望があるが、眼下は木々が生い茂っていて箕面川ダムのダム湖は全く見えない。
箕面山のある稜線の北端付近まで登りつめ、北摂山系の主稜線に合流する辺りの杉林は、谷筋沿いにほぼ全ての木が倒木となり伐採されている。
谷間が明るく照らされているが、新たに植林されている雰囲気もなく、崩壊するに任せているのだろうか。
ここからは、北摂山系の主稜線に沿って南西へ向かう。
山道に入って初めて人とすれ違う。トレランで全速力で追い抜いていった。
北摂山系主稜線の南側の谷筋はほぼ全て倒木処理されてハゲ山状態
1箇所、山道が谷筋の最上部斜面をトラバースしているところが、倒木が取り除かれてしまったことで土が崩れやすくなっていた。
ここを通り過ぎてから通行止めの貼り紙を見たので、箕面山側からくる登山者は知らずにここを通過するのだろう。この程度の悪路、日本アルプスなら「超安全・正常な登山道」レベルだが、京阪神のハイキング道では「超危険」という判断になるのだろう。
箕面歩道の土砂崩れ・通行止め箇所と思われる場所(E19地点とE3地点の間)
山道は標高400m付近をなだらかにアップダウンして続いている。
箕面歩道 E2地点までやって来た。登山道にロープが張られ、通行止め処置がされている。貼り紙は、向こう側からくる人の方向に向けられているので、私が通って来た側が通行止めだったということだ。
ここで初めて、先程の谷筋の最奥部の崩落が、通行止め場所だと知った。もう遅いわ...
しばらく歩くと、ゴルフコースの敷地境界線に沿って登山道が引かれている。
敷地境界線の登山道から見たゴルフコース(箕面GC)
しばらく行くと、教学の森の林道に出る。林道を数十メートル歩き、こんどは六個山への登山道に入る。
林道からの分岐点より先は、六個山まで急登が続く。
登山道の真ん中でうごめいていたセンチコガネ
六個山への急登を少し登ると、少し広くなった山頂広場に出る。箕面駅から7.1kmで所要時間2時間。箕面滝道の分岐点からなら3.8kmで所要時間が1時間20分だ。
六個山の山頂(標高395.8m)
10時28分、六個山を出発。依然としてゴルフ場の敷地境界に沿って引かれた登山道を歩く。
ゴルフ場の尻池から流れ出た石澄川の最上流部 (この流れを渡る)
六個山から500mほど歩くと、2つのゴルフコースの境界線上に引かれた管理道に出る。ここで山道は終わり、ここから先は道路を歩くことになる。
池田CCと箕面GCの境界の管理道に出る
六個山から1.2km地点で、五月山緑地霊園の横に出る。ここから先は舗装道路に変わる。
霊園は北摂山系の稜線の南側斜面に広がっていて、稜線上の管理道からは東から西まで、広い範囲の景色が一望できる。
管理道は霊園の利用者が、立体交差した鉄橋はゴルフ場のカートが走る、山の中の大規模な立体交差を通過すると、五月山ドライブウェイに出る。
霊園より500mほど管理道を歩くと、五月山ドライブウェイに出る。曲がり角にはゴルフ場の管理事務所がある。
五月山緑地霊園からの私道が五月山ドライブウェイに合流する地点
ここからは、ドライブウェイを南西へ。歩道や路側帯などないので、車道の隅っこを歩くのだが、ほとんど車は通らないので怖い思いをすることはない。
しばらく行くと、目の前に巨大なアンテナ塔が見えてくる。大きな方のは「大阪府防災行政無線 五月山中継所」の銘板が取り付けられている。小さい方はWeb検索すると「警察庁五月山無線中継所」だそうだが、本体に銘板などは一切取り付けられていない。
大阪府の防災行政無線の中継局は、大阪平野を取り囲む山地に建てられていて、五月山・清滝山(清滝峠)・生駒山・葛城山・和泉葛城山にあるとのこと。これまでに登ったことがないのは、清滝山と和泉葛城山だけかな。
サイクリストがひっきりなしに走り去っていく五月山ドライブウェイ
いくつもの大規模霊園が並んでいるドライブウェイを1.3kmほど歩くと、五月山公園の駐車場が見えてくる。五月山の頂上(標高314.9mで)は、公園駐車場の向かい側にある霊園の奥まった所にある日の丸展望台だが、今回はパスしてこのまま下山。
地図によれば展望台があるようなので、そこを通って下山することにする。
標高250mの展望台からの見晴らしは素晴らしく、六甲山系の東端から枚方付近まで、ほぼ180度の視界が開けている。正面方向には大阪空港(伊丹空港)があり、その少し左奥が大阪市の市街地ビル群のシルエットが見えている。
空気の澄んだ晴れた日には、大阪平野を全て見渡すことが出来るだろう。
標高230mほどのところまで降りてくると、大文字(大一文字)の火床がある。毎年8月24日のがんがら火祭の時に点灯されるそうだ。
五月山公園を歩くこと約1km、標高差170m降りてきたところで、五月丘の住宅街に出る。
箕面の滝道分岐点が登山口とすれば、ここまでの距離は7.91km、所要時間2時間25分ほどだ。
標高110mにある五月丘の住宅街から、だらだらと坂道を1.5kmほど下り、標高20m地点にある阪急池田駅を目指す。
GoogleMapの徒歩ナビを使って、最短距離をたどる。途中、阪急電鉄の創業者である小林一三の邸宅「雅俗山荘」を用いた記念館がある。
11時45分、阪急池田駅に到着。阪急箕面駅を出発してから3時間20分、歩行距離12.7kmだった。
■ 阪急宝塚線 池田駅 11:48発 → 梅田駅 12:13着 (運賃 270円)
今回の歩行時間は短かったため、昼食は自宅で。JR福島にある阪急オアシスで弁当を購入した。