和室の畳と襖の経年劣化が激しく、畳表の交換と襖紙の張替えを行った。
畳表の交換
今回畳表を交換するのは、芯材にポリスチレンのスタイロフォームを使っている『スタイロ畳』。
畳表の交換はDIYではとても難しいので、西区の畳店に依頼。たたみ1枚あたり6,000円(税別)で交換してもらった。6畳間なので、6畳×6,000円×1.08 = 38,880円 となる。
使用した畳表は、熊本産「夕凪」を用いたJIS2級相当品。
平日の朝8時に畳を搬出し、畳店で畳表を交換後、17時に搬入。
畳を取り外した時に、畳店の人から指摘されたのは 「畳が逆向きに設置されている」 。 以前、畳の下に『木炭シート』を敷いた時に、逆向きに置いてしまったようだ。
畳の方向は、畳の裏側に書いてある文字列「◯◯号室 南東」の上方向が、部屋の中心に向くように設置するとよいそうだ。
タグに記されている生産者名・生産者番号を、熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会webページ(http://igusa-tatami.jp/)で調べると、い草の品種や収穫時期などが判る。
熊本県八代市のほ場で、2017年11月末に植え付けられた苗を栽培し、2018年6月末に収穫したい草を使っていることが判る。 い草が冬場に育つものだとは、今回調べて初めて知った次第だ...。
標準的ない草の栽培スケジュール
襖紙の交換
襖もポリスチレンを使った『スタイロ襖』。 この襖には水糊を使う「安価な」襖紙などは使えず、高価な全面粘着シートタイプを使って張り替える必要がある。
近所のホームセンター(コーナン)で購入したのは ...
・ 菊池襖紙工場製 「粘着シールタイプ ふすま紙 無地KN-239」(税込1,706円)
・ 「かべ紙貼り 便利道具5点セット」(税込1,058円)
・ 建築塗装用マスキングテープ(税込397円)
菊池襖紙工場のWebページ(http://www.fusuma.co.jp/)の説明のとおり、作業を進めてゆく。
■ 旧襖紙の清掃と下地処理
旧襖紙の表面は「つるつる」状態なので、新襖紙の粘着テープが貼り付きやすいよう、下地処理する。 #320のサンドペーパーで全体をヤスリがけ。
その後、掃除機で大きなホコリを吸いとったのち、雑巾で水拭き。
■ 引手(取っ手)の取り外し
引手は襖の表・裏からはめ込んであるだけなので、プラスチックのヘラで簡単に外すことが出来た。(接着剤は使われておらず、単なるはめあい)
■ 新品の襖紙を裁断
襖紙は細いロール状に巻きぐせが付いているため、一度逆向きに巻き直して巻きぐせを取る。
新品の襖紙を交換予定の襖に重ねてみると... これほど茶色く変色していたのか
その後、襖の外枠の外周サイズに襖紙をカットする。
■ 襖の枠にマスキングテープ
枠と襖紙を張っている部分に大きな段差がある場合、この段差の部分までマスキングテープを貼り付ける。
1枚目の襖紙交換で、段差(垂直)の部分までマスキングテープを貼り付けなかったため、襖紙のテープを剥がすときに枠の塗装まで取れてしまった。
■ 襖紙の仮止め
説明書では襖を(天地逆さまに)立てかけて仮止めし、貼り進めてゆくとされている。しかし、1枚目の襖紙交換では、貼り始めにシワが出来てしまい、これを解消することが出来なかった。
窓フィルムのように、一度剥がしたり、強くローラーやヘラで押さえつけて気泡を追い出すことは出来ない。
仮止めは、襖を床面に置いた状態で、マスキングテープが貼られている襖の枠に襖紙のシールを貼り付けると良さそうだ。 (2枚目の張替えからはそのようにした)
■ 貼り付け
「かべ紙貼り 便利道具5点セット」の巨大な刷毛が重宝した。 これがなければ、うまく貼り付けられないと思う。
貼り付けは、説明書通りの手順で何の問題も無かった。
■ 余分な紙をカット(トリミング)
「かべ紙貼り 便利道具5点セット」の竹べらで、襖紙シールの端まで(外枠ぎりぎりまで)、下地の古い襖紙に粘着するように力強く押さえつける。
余分な紙をカット (トリミング)し、その後ローラーで襖紙を押さえつけて糊面を確実に接着する。
天袋も交換しないと目立つよね... 疲れたのでまた来週交換することにする。
■ 襖紙の経年変化
1枚目に交換した襖紙は、右下角の10cm四方ほど、気泡が入ったため貼り直しをした。その結果、襖紙の貼り付けの半日後には気泡が目立つようになった。
それ以外の部分は、雨で湿度が上がってもシワがよったりなどの不具合は発生していない。