28 November 2017

京都 紅葉の小倉山ハイキング

紅葉最盛期の平日、京都の小倉山ハイキングに出かけた。 ヤマレコの登山ルート設定で、小倉山にはコースタイムが表示される登山道がなく、「登山道表記が点線のバリエーションルート」となっている。

果たしてどんな場所なのか…

ヤマレコの記事を参照する

大阪から嵐山へ

■ 阪急京都線 梅田駅 08:09 → 桂駅 08:48 (快速急行 運賃400円:嵐山まで)
■ 阪急嵐山線 桂駅 09:02 → 嵐山駅 09:09 (普通)

梅田駅発の快速急行は、始発駅では8割程度の席が埋まっている程度。 通勤時間帯なのにおかしいな… と思っていたら、十三駅から大量の通勤客が乗ってきて満員。桂で乗り換えた嵐山行きの普通列車は、こんどは観光客で満員。

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阪急嵐山駅に到着した普通列車

嵐山駅で大量に下車した観光客と共に、渡月橋へ向かう。

GPSログ

トラッキングログの元ファイルをダウンロードする場合はこちら(GPXファイル)

阪急嵐山駅から、小倉山登山口まで

嵐山駅を出て、桂川沿いの嵐山公園(中ノ島)までやって来ると、渡月橋の向こうにこれから登る小倉山が見渡せる。

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渡月橋と小倉山(中央 296m)・愛宕山(右側 924m)

この辺りの山々は、見事に秋の紅葉に色づいている。

渡月橋を渡り、「撮影ポイント」へ。 赤く色付いたカエデ付近には日本人は見かけず、中国人観光客が何人か巨大な一眼レフカメラを構えて撮影に励んでいる。

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渡月橋と赤く染まったカエデ

桂川沿いにしばらく歩くと、カエデと川下りの船を撮影する「撮影ポイント」がある。 ここも、見事に紅葉している。

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紅葉と川下り船

この撮影ポイントのすぐ脇には、桂川の河川管理分界石碑が立てられている。淀川河口からここまでは国が、ここから上流は県(府)が管理責任があるということのようだ。

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桂川の河川管理分界石碑(京都府・建設省)

川下り船の撮影ポイントから、亀山公園の急な階段を登っていく。公園内の開けたところには、小倉百人一首の歌碑が点在している。

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亀山公園 小野小町歌碑

花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に

小倉山の山麓を50mほど登ってくると、桂川(保津峡)を見下ろす展望台がある。

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亀山公園の展望台から見下ろした保津峡

右側の山が小倉山(標高296m)、川を挟んで左側の山が嵐山(標高382m)と鳥ヶ岳(標高398m)。

展望台のすぐ脇まで大河内山荘の生垣フェンスが迫っている。 生垣の向こうから、背伸びして保津峡を見下ろしている観光客がたくさん居る。 以前、大河内山荘に入場した時に生垣の向こうから景色を見たが、木々が邪魔してまともに川を眺められない。やはり、一旦外に出て亀山公園から観るのが良いだろう。

大河内山荘の生垣沿いに、登山口を目指す。 山荘側のカエデの紅葉が見事だ。

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亀山公園の登山口付近と大河内山荘の生垣

まもなく、「嵐山公園はここまでです」の立て札と、「小倉山 山頂 →」の道標がある登山口に到着。ここの標高は約93m。小倉山山頂の標高296mのうち、すでに3分の1くらいの高さを登ってきている。

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亀山公園内の小倉山登山口

小倉山登山口から、山頂まで

登山道入口の道標には「小倉山 山頂 →」のように矢印が右向いて付いている。 そのとおり、右側の道を進む。

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小倉山登山道 (常寂光寺西側付近の尾根道)

道があるようで、はっきりとした道はない。 尾根を選んで、スマホのGPSナビの地図を頼りに進む。

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小倉山登山道 (常寂光寺西側付近の尾根道)

岩場のような場所もあるが、普通に上を歩いて登れる程度の傾斜。 見晴らしの良い場所があり、遥か東に比叡山(標高848m)が見える。

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小倉山登山道から見た比叡山と右京区の町並み

尾根付近まで寺社の敷地が迫ってきて、登山道の東側は延々とフェンスが続いている。

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小倉山登山道 (常寂光寺・二尊院の西側フェンス沿いの道)

所々に山友会が取り付けた道標があるが、その数も、大きさも不足している。 京都市民で登山・ハイキングの参加人口はかなり多いはずだから、公費で「ちゃんとした道標」を取り付けてほしいものだ。

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小倉山登山道の小さな道標

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紅葉したコナラの葉

道がいよいよ不鮮明になり、道標も見当たらず(見落としたか?)、目の前に見える高いところを目指して登って行く。 しばらく登ると、小倉山の南東にある第2峰(標高約283m)のなだらかな山頂にたどり着く。

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小倉山 南東側の第2峰頂上付近の斜面

どうも道に迷ったようだ…

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小倉山は北西の第1峰が最高峰(標高296m)、南東の第2峰(標高約283m)の双耳峰。二つの頂上の間のコルは木々が打ち払われ草原状になっていて、まるで公園のようにベンチなどが置いてある。

スマホのGPS地図を頼りに、国土地理院地図で「点線の登山道」に向けて下っていくと、木々が打ち払われてベンチが置かれている谷間(コル)に出る。

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小倉山の2つの頂の間の草原状になったコル

この写真は、第2峰から降りて行く途中にコルの方向を撮影したもの。向こうに見える丘が第1峰(最高峰)のある丘。

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小倉山 広々とした山頂直下のコル (右側が第1峰のある丘、奥が保津峡の谷)

コルにはベンチがあり、すぐ脇に猟友会が設置した巨大な「猪・鹿 捕獲檻」が鎮座している。最近の檻には、太陽電池で動くセンサーやカメラが取り付けられている。 動物が入ったら、猟師のスマホに自動メール送信でもするのだろうか…。

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小倉山山頂(奥)と猪・鹿捕獲檻(手前)

さて、登山道は何処にあるのか見当もつかないし、小倉山の山頂(第1峰)は目の前に見えているが木々が生い茂っていてまっすぐ目指すのは得策では無さそうだ。 やはり、地図上で登山道で示された場所を探すこととする。

コルのベンチ付近から見て、第1峰(小倉山山頂)の右側稜線の松林の向こうに林道を発見。やっと地図の登山道に出れた。

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山頂付近の松林。この向こうに林道を発見した

林道に出ると、すぐ脇に赤のペンキで「小倉山山頂」の文字を発見。

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小倉山林道の山頂分岐付近 (左側の石垣の始まりのところに、赤ペンキで山頂の文字)

林の中の小道を少し登ると、山頂らしき場所に出る。誰かが個人的に置いた「山頂標識」が切り株に突き刺さっている。

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小倉山山頂 (2本のスギの間の切り株に、山頂標識)

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小倉山山頂の標識

GPS地図のずれ

山頂付近で道に迷ったのは、GPS地図にかなりのズレがあったからだ。そもそも標高296mの山頂に経った時に、GPSの標高は127mと100m以上ずれている。 GPSは垂直方向がいくら誤差が大きいと言っても、これでは…。

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小倉山山頂でのGPS地図の表示(誤差大きすぎる)

誤差は「水平に北北東に170m」「垂直に169m」のズレがある。登山口付近では、登山道からのズレが殆ど無かったので、山頂に近づくにつれかなりずれてしまったことになる。

これでは、道に迷って第2峰に迷い込んでしまうわけだ。

小倉山山頂から、六丁峠まで

山頂を後にし、林道を快調に下り六丁峠付近の高雄パークウェイとの合流点を目指す。 林道は紅葉したカエデの並木で、この辺りは観光客は殆ど来ないので清々しい雰囲気だ。

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小倉山山頂付近から六丁峠へ続く林道

しばらく下って行くと、高雄パークウェイとの合流地点。

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高雄パークウェイと小倉山の林道が合流する地点 (左側が林道、右側が自動車道)

林道の合流点で昼食。今回は、スーパー ライフのロールパンとフィッシュソーセージ。合計150円位だ。

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昼食 (ロールパンとフィッシュソーセージ)

林道と高雄パークウェイの合流地点には、登山道の道標が倒壊したまま放置されている。

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林道と高雄パークウェイ合流点の倒壊した道標

高雄パークウェイは歩行者禁止なので、道路の脇の崖沿いの道を行く。保津峡側が切れ落ちていて、落ち葉が落ちていて狭い山道は、それなりに危険だ。

バランスを崩さないよう掴むためのビニール・ロープが張られているが、多くの人が掴んだ時の汗でネチャネチャだ。

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高雄パークウェイ脇の、片側が切れ落ちた登山道

所々、保津峡の谷間が見える見晴らし台などあり、危険だが見どころのある道だ。

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六丁峠付近の登山道から見た保津峡

登山道はどんどん下って、高雄パークウェイの遥か下を通る府道50号線に合流する。

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六丁峠の登山道入口

六丁峠から、鳥居本を経由し嵐山駅まで

六丁峠からは、府道50号線を鳥居本に向けて下る。

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六丁峠(府道50号線と、高雄パークウェイの高架橋)

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杉林の中を通る府道50号線

しばらく下って行くと、嵯峨最奥部の鳥居本地区。 愛宕神社の一の鳥居がある。

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嵯峨鳥居本の愛宕神社一の鳥居

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嵯峨鳥居本

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嵯峨鳥居本 (土産物や飲食店が建ち並ぶ)

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嵯峨鳥居本

鳥居本から二尊院付近まで来ると、大量の観光客で溢れかえるようになる。話している言葉などからは、中国や韓国、東南アジアの国の人達のようだ。

満員電車の中のような大混雑の中で、入場料払ってまで寺社の紅葉を見たいとは思わない。足早にこの地域を通り過ぎることにする。

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落柿舎

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外国人観光客で混乱を極める竹林の道

大阪から嵐山へ

■ 阪急嵐山線 嵐山駅 12:44 → 桂駅 12:52 (普通 運賃400円:梅田まで)
■ 阪急京都線 桂駅 12:58 → 梅田駅 13:00 (特急 運賃400円)