西六甲の須磨アルプスに出かけた記録
JR鷹取駅へ
JR大阪駅 07:35発 -(快速)→ 08:10 兵庫駅 08:17 → 鷹取駅 08:21着 (金券ショップ 回数券 460円)
土曜出勤のサラリーマンで、快速電車は満員。大阪で一通り乗客が入れ替わるので、着席することは出来た。尼崎、西宮… と次々と客が増えていくが、三ノ宮で殆どが下車。
兵庫駅で下車し、普通電車に乗り換える。
JR鷹取駅 〜 板宿八幡神社 (登山口)
鷹取駅前は阪神・淡路大震災の震災復興地区。広大な土地に、まばらにマンションが建っている。一直線に造られた道路には、人も車もほとんど見られず閑散としている。 役所の立てた目標は下に引用したようなものだが、あまり達成されているような感じは受けない。
1.いろんな人が住み・働き・学ぶコミュニティ豊かなまちづくり
2.住宅・学校・商業・業務・工業が調和し、共存するまちづくり
3.防災支援拠点の機能を強め、安全で快適なまちづくり
4.新しい魅力あるまちづくり
http://www.city.kobe.lg.jp/information/project/urban/district/r00054.html
今日の全行程 gpsトラッキングログ
トラッキングログの元ファイルをダウンロードする場合はこちら(GPXファイル)。
駅前の再開発地区を抜け、住宅街を横切ると妙法寺川沿いの道に出る。川沿いは公園(妙法寺川公園)で桜並木になっている。ちょうど紅葉で色づいて、見頃になっている。
川沿いに西六甲の稜線方向に向かう。5分ほどで、地下鉄板宿駅のダイエー(ビバタウン板宿)が見えてくる。この商業ビルを超えた所で、左折。電柱には『八幡神社 登山道』との小さな標識が出ている。
ここから住宅街の中を右へ左へ…。 角ごとに標識が出ているのでそれに従って坂道を登って行くと、八幡神社の石段に導かれる。
クマでもイノシシでもなく、「凶暴な猫」に注意しろとは…。 熊鈴で追い払えますかね。
この鳥居の手前を左折。ここから登山道となる。
板宿八幡神社 〜 東山
板宿八幡神社 08:51通過 → 東山山頂 09:20通過 所要29分
神社から1分程度は石段だが、その後は普通の山道になる。その山道に差し掛かった当たりで、道のど真ん中に人相(猫相?)の悪そうな黒猫が1匹、こちらを睨んで座っている。これが凶暴なネコかも…。
登山道は特筆するようなものもなく、樹林帯の中を登ったり降りたりを繰り返しながら、徐々に高度を上げていく。
所々、樹木が打ち払われて日差しを浴びる気持ちの良い場所もあるが、こういう場所はごく僅かだ。
今回のトレッキングで、一箇所だけあった鉄塔下の通過。
9時20分、東山の山頂に到着。数人の登山者が休憩している。高倉台から須磨アルプスを越えてきて、ここで引き返していくようだ。 東山からは、今回のコースで初めて須磨アルプスの全貌が見える。
岩場の一番手前、コルになったところが馬の背 道標がある所。
東山 〜 須磨アルプス 〜 横尾山
東山山頂 09:20通過 → 馬の背 道標 09:32通過 → 横尾山 09:49通過 所要29分
東山からは下り坂をどんどん下っていく。そのうち、花崗岩の岩っぽい山道に変わり、いきなり視界が開けて岩場の稜線となる。
念の為、ヘルメットを装着し軍手をはめる。取り付き部から、コルになった所(道標がある)までは両側が切れた痩せ尾根。といっても、幅は1mくらいある。 問題は、花崗岩が風化して砂まみれになっており、足を滑らす可能性があること。
やはり、岩稜登山の雰囲気を出すためにも、ハシゴと鎖場にしてほしい
岩稜帯の稜線を通過して、再び樹林帯に入るが、すぐに岩場の登りに差し掛かる。横尾山の山頂付近、鎖場まで出現。
横尾山 〜 高倉台 商業施設
横尾山 09:49通過 → 栂尾山 10:02通過 → 高倉台 商店街 10:18到着 所要29分
横尾山 山頂からは、神戸市中心部・大阪市方面だけでなく、明石海峡大橋方面の眺望もある。
ここから高倉台まで、ひたすら下り道。
栂尾山は、山頂が何処にあったのかわからない。横尾さんから高倉台に下る坂道の途中に、展望台があるからそれと気づくだけだ。
栂尾山から高倉台団地に降りて行く斜面は、ひたすら長い階段だ。
高倉台団地の中心には商店街とスーパーがある。今日は、フリーマーケットの日らしく、商店街には露天が出ている。
高倉台 商業施設 〜 鉄拐山 〜 旗振山
高倉台 商店街 10:27出発 → 高倉山(おらが茶屋) 10:36通過 → 鉄拐山 10:51通過 → 旗振山 11:02通過 所要35分
高倉台団地から、高倉山へは長い長い階段が…。 さきほど、栂尾山から降ってきた階段と同じくらいの長さがありそうだ。
ポートアイランド造成のため、切り崩された高倉山(跡地には高倉台団地)。かつては須磨アルプス最高峰だったそうだ。いまでは、切り崩された跡に残されたピークに「高倉山」の石碑が建っている。まあ、この石碑が現在の山頂だということだろう。
埋立用土砂は六甲山系の山から採取されることになり、昭和35年には鶴甲山、昭和37年には渦が森で工事が開始されていましたが、鶴甲と渦が森の土砂採取量だけでは、東部の臨海工業地帯を全て埋め立てる事は不可能であったことと、並行して西部の臨海工業地帯の造成も進めていたことから、高尾山と高倉山からも採取することになりました。
http://www.city.kobe.lg.jp/ward/kuyakusho/suma/shoukai/sumanewtown/NThistory.html
この茶屋(喫茶店)の1階は、地元の人が登ってきた回数を競う「おらが山 登山会署名所」となっている。最大回数を誇る登山者は、15078回となっている。1日1回として、41年ほど掛かる、すごい記録だ。
高倉山の公園を出ると、また普通の山道になり、10分弱で鉄拐山となる。
鉄拐山の山頂は、縦走路からほんの少し分岐した所にあるので、この山頂を通らずに北側斜面を巻いて歩くハイカーも多い。 頂上には、国土地理院の三角点と、神戸市の基準点の2つの鋲が打たれている(写真の手前の方の地面)。
鉄拐山から縦走路に降りてくると、そこは一ノ谷の分岐点でもあった
一ノ谷は、12世紀末に源義経が平知盛を破った一ノ谷の戦いで、一ノ谷の裏手の断崖絶壁を義経率いる騎馬部隊が駆け下りて、平知盛の本陣を攻め落とした、その歴史の舞台だ。このすぐ下は、「須磨区一ノ谷町」と呼ばれている。 一ノ谷の正確な場所は諸説あるようなので、必ずしもこの場所とは限らないらしい。
さらに10分ほど歩いて行くと、今日最後の六甲山系のピーク 旗振山に到着。山頂には、旗振茶屋と巨大なアンテナがある。大きなアンテナが本四道路、小さな細いのが消防局の物らしい。
かつて、堂島(大坂)の米相場を各地に伝達するための旗振り通信の中継点だった、旗振山。江戸時代、大坂から岡山まで情報が15分で伝達されたそうだ。いまは、茶屋の横にある巨大なアンテナ(本州四国連絡高速道路 鉢伏無線中継所)が情報伝達に使われていて、過去と現在が隣りあった場所だ。
山頂からは、明石海峡方向と神戸市内方向の眺望がある。
崖の上にあるテントのようなものは、須磨浦山上遊園の遊具。
今朝、トレッキングのスタート地点だったJR鷹取駅が左の方に、これから向かうゴール地点のJR須磨駅が右の方に見える。
旗振山 〜 須磨浦公園 〜 JR須磨駅
旗振山 11:02通過 → 須磨浦公園駅前 11:32通過 → JR須磨駅 11:48到着 所要46分
ここからは、整備された遊歩道となり、しばらく歩くとロープウェイの接続駅(鉢伏山上駅)の所に出る。麓の須磨浦公園駅から、全長464mのロープウェイ、全長91mのカーレーター、全長268mのリフトを乗り継いで山頂直下の遊園地まで行くことが出来る。運賃は往復で1,800円らしい。
その、カーレーターというのが、こういうゴーカートのようなもの
遊園地なんで、実用性より乗り物としての面白さなのだろうか…。
ここから、須磨浦公園までの間は、ひたすら階段。ロープウェイの高低差180mを歩いて30分ほどで下る。
登山道の最終地点は、須磨浦公園駅前。ちょうど、阪神電車の車両が梅田から到着したところだった。この電車に乗って帰れば、約1時間で野田駅に到着できる。が、運賃は3社の路線を経由するから680円。今日はJRのバラ売り回数券(460円)を買っているので、ここからJR須磨駅まで歩く。
海岸線に沿った須磨浦公園の中を600mほど歩き、そこから先は国道2号線の歩道を通る。
11時48分、JR須磨駅に到着。電車が6分遅延していたので、11時56分発の快速に余裕を持って乗車。
JR須磨駅 12:02発 -(快速)→ JR大阪駅 12:40着 (金券ショップ 回数券 460円)
六甲山縦走路の全体図
高倉山頂上に設置されている縦走路マップ
今回歩いたのは、この地図上では
・東山 (253m)
・横尾山 (312m)
・鉄拐山 (234m)
・旗振山 (253m)