01 January 2016

PICkit2のロジック・アナライザをUbuntuで利用する

まだまだ現役で使い続けているPICkit2のロジカル・アナライザ機能を、Ubuntuでも使えるようにする。

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怪しげな中華製PICkit2互換機でロジカル・アナライザ利用中

Windows版 PICkit2 ロジカル・アナライザ

ピン・アサインなどはWindows版のダイアログに表示されるので、それを参考にする。というより、既にPICkit2の開発用ファイルはMicrochip社のホームページから除去されてしまっているので、マニュアルすら見つからないのは困る…

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PICkit2 Windows版のメイン・ウインドウ

PICkit2をUSB接続した状態で、「 Tools 」メニューの「 LogicTool 」を実行すると、ロジカル・アナライザ画面に移行する。

■ ロジカル・アナライザ

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PICkit2 Windows版のロジカル・アナライザ画面

PICkit2本体のピン・アサインがここに表示されるので、この通りテスト回路に繋ぐ。ピン・アサインは次のようになっている。

PICライター/デバッガロジカル・アナライザ
pin 1VPPOutput
pin 2VddVdd (接続必須)
pin 3GNDGND (接続必須)
pin 4PGDI/O CH1
pin 5PGCI/O CH2
pin 6AUXI/O CH3

なお、I/OチャンネルのCH 1とCH 2は、4.7kΩの抵抗を通してGND接続されている(プルダウンされている)ため、プルダウンされるとまずい回路の測定には使えない。マニュアルには次のように書かれている。

Pin 4 and Pin 5 have a 4.7k Ohm pulldown resistor internal to the PICkit 2. This resistor is
necessary for the PICkit 2 debugger functions, but note that this pulldown resistor will affect
any digital signal these pins are connected to.

トリガー条件を少なくともひとつは設定して、サンプルレートを希望のものに設定後、「RUN」ボタンを押すと自動的に信号がキャプチャされる。 トリガーが引っかからない場合、無限ループに陥るので、ちゃんとトリガー条件を設定すること。サンプル・レートの選択と制限は次のようにマニュアルに書かれている。

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なお、Vddピンを測定対象物のVddラインに接続しなかった場合、次のように警告が出る。

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■ ロジック I/O 表示

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PICkit2 Windows版 Logic I/O画面

ロジカル・アナライザ機能で信号をキャプチャする前に、このLogic I/O機能でプローブが測定対象の信号を拾っているか確認することが重要。 「Enable I/O」ボタンが入力ON/OFFのトグルボタンになっている。

Linux版 PICkit 2 Logic Analyzer

sourceforgeの「PICkit 2 Logic Analyzer」公式ページより、ツールをダウンロードし、適当なディレクトリに展開する。

特にインストール処理などの必要はない。コマンド端末より次のようにPythonファイルを実行するだけ。

# ./pk2-la

■ ロジカル・アナライザ

20160101-pk2la-analyze.jpg

使い方はWindows版の本家PICkit2と同じ。

■ ロジック I/O 表示

20160101-pk2la-io.jpg
Logic I/O画面

なお、Vddピンを測定対象物のVddラインに接続しなかった場合、Windows版と同じく次のように警告が出る。

20160101-pk2la-warn.jpg