27 October 2015

希塩酸で洗面器の炭酸カルシウム(水垢)を除去

10年ほど使っている洋式トイレの洗面器に、炭酸カルシウム(水垢)が沈着してしまった。クエン酸(弱酸)や、普通の漂白剤(アルカリ性)では落ちるはずもなく、炭酸カルシウムを溶解させることが出来る塩酸(酸性)を使った。

・ハイター : HClO 約 6.0% … 弱アルカリ
・サンポール : HCl 約 9.5% … 強酸
・クエン酸 … 弱酸

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希塩酸(塩酸濃度 約10%)を用いたトイレ洗浄剤

職場の近くの100円均一で販売されている、トイレ洗浄剤。フマキラーの「NEOナイス」という製品。あの有名なサンポールと同じ成分で、塩酸 9.5%と成分表に書かれている。

20151027-hcl-ph.jpg
PHは、試験紙によれば1くらい

HCl の分子量1.0 + 35.5 = 36.5 比重は 1.18

9.5%希塩酸の1リットル(1180g)中には、95ml(112g)のHClが溶解していて、そのモル数は 112g/36.5 = 3.07mol

H+ と Cl- はともに 3.07molずつイオンとなり溶けていて、H+の濃度(水素イオン濃度)は、1リットルの水に溶けているので、 3.07 mol/L である。

ここでPHの定義 PH = - log (水素イオン濃度) のため、 PH = - log 3.07 = -0.48

このリトマス試験紙ではPH1以下は全て赤なので、まあ、とりあえず塩酸濃度5%以上はあるということなのだろう。

炭酸カルシウムを塩酸が溶かす反応式

CaCO3 + 2 HCl → CaCl2 + CO2 + H2O

洗面器の炭酸カルシウムを溶かしてみた

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炭酸カルシウム除去前


20151027-washbaul-after.jpg
炭酸カルシウム除去後


見事に、完全に溶け去っている。