2012年4月に購入した日立製の扇風機HEF-70Rは、電源ON/OFFや風量調整時に鳴るビープ音の音量が大きく不快なので、音量を落としてみることにする。
■ 実験機
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圧電ブザー周辺の回路を見る
扇風機の底カバーを開いて、基板上を観察してみると、圧電スピーカ周辺回路は容易に判別できる。
マイコンの6番ピンから、330Ω抵抗を経由して圧電ブザー(圧電スピーカ)が接続されている。
圧電ブザーの標準回路と、音量調整
村田製作所の圧電ブザー取扱説明書の、サンプル回路では
他励振タイプ、自励振タイプで標準回路に違いがあり、扇風機HEF-70Rの基板ではブザーと直列に330Ωの抵抗があるだけのため、他励振タイプということで話を進める。
本当はオシロスコープでマイコン出力端子の波形観察すればよいのだが、めんどくさいので推測で物事を進める。
他励振タイプの圧電ブザーは、コンデンサのような構造をしていて、印加する電圧で音量が調整される。(電流はほとんど流れない)
つまり、コンデンサと同じく直流成分に対しては非常に大きな抵抗値となっていて、直列に電圧調整用の抵抗を接続する場合は、330Ωとかそんな値ではなくもっと大きな値の抵抗が必要。 330Ωは単に圧電ブザーが絶縁破壊した場合の過電流防止のための「IC保護抵抗」。
圧電ブザーの音量・電圧の相関グラフ (村田製作所)
手持ちの可変抵抗を接続して、頃良い音量を探ってみる。1kΩや10kΩでは、音量に目に見える変化はなく、30kΩで音量が半分くらいになった感じ。100kΩで確認できる程度の微弱な音量になる。
100kΩの抵抗に取り替えて改造完了。