LogicoolのワイヤレスマウスM215が、シングルクリックをしているにも関わらず、常にダブルクリックと認識されるようになった。いわゆる、マイクロスイッチが劣化してチャタリングを起こしている現象だ。
3年の保証期間を半年超えた時点で故障。ソニー・タイマーならぬロジクール・タイマー内蔵か (笑
ネットで似た事例を検索すれば、マイクロスイッチの故障をコンデンサ追加でお茶を濁したり、Windowsなら高速ダブルクリックを無効化するソフトを入れたりと、対処療法的なものが多い。原因そのものを解決しないのは、なぜなんだろう。
故障原因であるマイクロスイッチを交換してみる。
Logicool ワイヤレスマウス 外観
廃番のM215と現行のM235を並べてみた
M215は「足」の部分のシールを剥がすとネジが出てくるが、M235は(全てのシールらしきものは剥がしてみたが)どこにネジがあるのか不明。
嵌合で組み立てられているのだろうか。ユーザが勝手に修理して、マウスが売れなくなるのを防いでいるのか…
→ 分解用のネジの位置が電池ケースのシール部分と分かった。この記事の最後に追記した。
M215分解
ネジ2本を外して、左右ボタンのある前方の嵌合をスライドさせて外し、M215のケースを開けたところの写真。電池ケース部分との間のケーブルは、両端がハンダ付けなので外すことは出来ないようだ。
基板を取り外し、新しいマイクロスイッチを並べてみた。
マウスに付いていたマイクロスイッチは「Kaith JJ082B」と本体に刻印がされている。Google検索で調べてもデータシートは見つからない。中国の組立工場で利用するために作られた格安品なのだろうか…
交換して新たに取り付けるマイクロスイッチは、オムロンのD2F-01Fというもの。
サイズは各社で統一されていて、どのメーカーのものでも交換可能。 電子部品店で売られているマイクロスイッチは、このOMRONが120円、台湾メーカーのものが65円だった。迷わずOMRONを選択 (笑
既存マイクロスイッチの除去
はんだ吸い取り線で丁寧にハンダを吸い取り、基板とマイクロスイッチの間にマイナスドライバーを差し込みながらハンダで加熱すると、簡単に取り外すことができる。
新品のマイクロスイッチに交換
OMRON D2F-01Fに交換後
もちろん、問題なく動くようになった。
右側マイクロスイッチも交換(2016年11月)
この記事を書いて2年後、2016年11月に右側ボタンも効かなくなってしまったので、交換した。 半年ほど前に、接点復活剤スプレーでお茶を濁していたが、とうとう寿命が来たようだ。
既存部品のマイクロスイッチを引き剥がそうと、ハンダゴテで暖めながら部品を引っ張ると、基板のパターンもついでに剥がれてしまった
ほんとうは、基板上に実装されたR4かC13のあたりに、表面から降りてきてるはずだが…。 とりあえず、稼働テストしてみてこの位置でも問題なく右クリックが反応するので、配線を接続してしまう。
M235の分解方法
電池ケースのシールを剥がすとネジが1本出てくる。こんなわかりにくい所にネジを隠しているとは…
基板も爪で止めているだけで、徹底的にネジの数を減らしている。