日本橋電気街と天王寺(四天王寺)の間にある“寺町”を見に行ってきた。
寺町と天王寺七坂付近の地図
電気街の電子部品屋がある通りを東に突き抜けると、ちょうど星光学園の麓あたりに出る。上町台地に登るちょうどその場所に大江神社の長大な階段がある。
説明板には
“この階段は 百一段あり
人生の区切り百歳よりあともう一歩
心も体も健康でありますようにと
願いを込めて名付けました”
と書かれている。
由緒有りそうな名前だが、案外最近名付けられたのかもしれない。ちょうど真ん中あたり50段ほど登った辺りだろうか、大江護国神社が廃墟状態で残されている。
百歳の階段のすぐ南側には、天王寺七坂に数えられる愛染坂がある。
由緒は古く、6世紀末に聖徳太子が四天王寺を創建した際に、その守護として近辺に造営された神社群である“四天王寺七宮”のうちの一つ。
境内には阪神タイガースファンの聖地である“狛虎”がある。
大江神社 狛虎
狛虎が守るご本尊は、タイガースのメガホン (笑
大江神社の横には、愛染堂こと勝鬘院がある。
聖徳太子が開いた施薬院が由緒だそうで、隣にある大江神社と共に古刹だ。境内にある多宝塔が最も古い建物で、豊臣秀吉が再建したものだそうだ。 現在は、縁結びにご利益があるお寺という事でも有名だそうだ。
このお寺のお参りの方法は厳密に決められていて、お願いしたいことを書く届出用紙が置いてあり、一覧表から願いたいことに丸を付けて、名前を書いた上で、100円を添えて賽銭箱に入れるのだそうだ。
多宝塔の前には沢山のアジサイが植えられていて、だいぶ蕾が膨らんできていた。
一旦松屋町筋まで降りて、少し北に行くと口縄坂という石碑のある路地がある。
坂の下から眺めると、道の起伏が“くちなわ”(蛇)に似ていることから名付けられたそうだ。
坂の登り口にある善龍寺前には石碑が3つ建てられていて、“海中出現地蔵尊”、“大坂三十三所之内 第三十二番札所 千手観世音”、“圓光大師御霊場 第二十三番札所 荼毘灰中出現之尊像”がお寺に納められているとのことだ。
海中から見つかった地蔵、荼毘灰(死者を焼いた灰)の中から出てきた仏像 という珍しいものという事だが、お寺の前には“立入禁止”のプレートが吊り下げられているので、一般公開はしていないのだろう。
16世紀に創建されたお寺で、秀吉像が安置されているそうだ。