松尾大社のヤマブキの見頃がまもなく終わると聞き、観に行ってみた。
5世紀頃から渡来人の秦氏が氏神としていた松尾山に、701年(飛鳥時代末期)に社殿が造られたのが神社の起源だそうだ。
近年、宣伝の立看板がめだつようになってきました。看板によれば連休期間中は“特別公開”で本殿を近くから見れるそうだ。(通常、参拝客がお参りしているのは本殿の手前にある中門・釣殿)
二ノ井川は渡月橋上流側の葛野大堰(かどのおおい)から分岐した水路で、平安時代に秦氏がはじめて大堰を造った時の西大溝を紀元としている古い人工水路。
二ノ井川沿いに咲いているのは、ほとんどが八重山吹です。
渡来人の秦氏が酒造の技術を日本に伝えたことから、松尾大社は酒造の神様とされている。
松尾大社から渡月橋の方へ向かって行くと、道沿いに“西行法師旧跡”の石碑がある。西光院という小さなお寺で、12世紀開創の古いお寺とのこと。
京大絵図(1686年) 渡月橋から松尾大社付近
古地図では“西行桜”と書かれている場所になるだろうか。江戸時代から桜の名所だったようだ。
民家のような本殿(?)には和歌
“常ならぬ うきよのことは あざなれや にしのひかりと きくぞうれしき”
の額が架けられている。
その後、二尊院や祇王寺を観て周り、清涼寺へ。平安時代の1016年に盛算が創建した、国宝の“三国伝来の釈迦像”を祀ったお寺だ。釈迦像を祀っていることから嵯峨釈迦堂とも呼ばれている。
阿弥陀堂の屋根には面白い形をした獅子口の瓦が乗っかっています
額の文字は隠元禅師(明朝禅を日本に伝えた隠元隆琦)の書とされる。
阿弥陀堂周辺はツツジが満開。キリシマツツジやヒラドツツジが咲き乱れている。