2006年8月に購入した EX-S600 が壊れたので、EX-ZR10を購入した。数あるコンパクトカメラの中で、購入の決め手は「価格2万円未満、4GBytesのメモリーカードで2時間程度の動画撮影、可能であれば薄暗い場所での画質がマシなこと」というあたり。
価格COMで現行機種を調べて、要求を満たす候補として
・SONY DSC-W570
価格 14,500円程度、640x480pixel動画 40分/1GBytes
・SONY DSC-WX7
価格 18,000円程度、640x480pixel動画 30分/1GBytes、裏面照射CMOS
・CASIO EX-ZR10
価格 17,000円程度、640x480pixel動画 30分/1GBytes、裏面照射CMOS
ということで、DSC-WX7とEX-ZR10が最終候補に。DSC-WX7はバッテリーの持ちが異様に短い(利用せずに1週間おいただけで電池切れを起こすという掲示板の書き込みがあるくらい)らしいので、消去法でEX-ZR10が残った。 (海外に持っていくので、電池の持ちが短いのは困る)
しかし、他の機種は動画撮影時間が10分/1GBytesと、そんな巨大なファイル吐いてどうすんだと…
故障した EX-S600
今回購入した EX-ZR10
以下、ベンチマーク撮影の結果。(広角撮影時に)画面左側が流れたような画像になる。これは不良品というよりも、光学系の設計ミスか…
■ 紙資料(新聞・地図)の撮影
スナップ用のカメラということで、紙資料の撮影は最重要課題
画面左側が流れているというか、ぼやけている。光学焦点(ピント)があっていないのか、どうなっているのか… まったくひどい状態
■ 景色
旅行先で景色を撮るので、広角での景色の撮影も重要課題。カメラの「ベストショット:景色」モードを利用した。絞り込んで撮影してくれれば被写界深度深くなるはず…
左側が酷く、右側はなんとか許容範囲
やはり、画面左側が酷すぎる。
■ 方眼
方眼A3版カッティングマット (解像度そのままで、再圧縮保存しました)
上の写真を等間隔間引きしてパターンの違いを抽出した
左側、上側が流れている(ピントがあっていない)のが分かる
方眼紙 (コントラスト調整して、解像度はそのままで再圧縮保存)
ピントがあっているところは補助目盛(1mm)がはっきりと出るが、ピントがあっていないと補助目盛が消失(薄くなる)してしまう。この結果でも、左側と上側のピントがあっていないのが分かる。
■ 中央重点の写真ならどうか
ポートレートや花などのマクロ撮影は、周辺部は「ぼかす」効果を入れるので、その部分が画質が悪かろうが流れようが、そもそも気にならない…
■ 動画のハンドリングはどうか
MOV形式 (ビデオはH264、音声はADPCM)という、ちょっと特殊なファイルで保存されている。これをWindowsとLinuxで無劣化(非劣化)カットできるか…
Windowsの場合は、MP4Cam2AVI Easy Converter を使えば、無劣化でAVI形式に変換できるので、出力されるAVIファイルを AviUtl で無劣化カット可能。
Linuxの場合はAvidemuxで、ビデオは無劣化、音声は再圧縮でカットできる。(音声も無劣化を指定すると、エラーのあるファイルが吐き出される)
一応、ビデオ中心ということで購入しているので、まあ、使えんこともないか。
1万円台のトイカメラが、この程度のピントの甘い領域があることは、初期不良じゃないんでしょうな。 でも、この機種の画質酷すぎますよね 、……カシオさん。
■ 参考Webページ
・カカクコム『ピントのアマさ』のクチコミ掲示板
・まべぶろ(裏) EX-ZR10
■ カシオ サービスセンターに持ち込んで見解を得る
カシオの公式見解は 「コンパクトカメラのレンズ特性の仕様。周辺部の解像度が低いのは仕様。」ということらしい。仕様らしいです…。
一般的な配布物として「見解書 別紙付属資料」のようなものがあるという事は、コンパクトカメラのレンズ設計は『このレベル』だという事なのだろう。 納得できない人は、買わないように(笑