■ 放射能汚染の退避範囲に見る、日本と西欧先進国の判断の違い
大爆発する福島第一原子力発電所 3号機 (読売新聞より転載)
[ワシントン 16日 ロイター] 米政府は16日、日本の地震に伴う原発事故が深刻化していることを受け、米国民に対して福島原発から半径80キロ圏内から退避するよう勧告した。
ホワイトハウスのカーニー報道官は「津波の後、状況は悪化している。被害が拡大する可能性があり、原子炉から放射能が放出される恐れがある」と述べた。
一方、米国の原子力規制当局者は、過熱している原子炉を冷却する能力に疑問を呈し、「現場では放射線のレベルが高く、作業員が近づくことは困難だ。放射能を浴びれば短時間で致死量に達する可能性がある」と語った。
米国防総省によると、米軍の兵士に対しても、原発から半径80キロ圏内から退避する命令が出された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110317-00000849-reu-int
一方、日本の民主党政府は…
菅首相は15日午前、首相官邸で記者会見し、福島第1原子力発電所4号機の火災などにより、今後、放射能漏えいの危険が高まっているとして、新たに20kmから30kmの住民は屋内に退避するよう指示した。
「冷静に聞いてほしい」と切り出した菅首相は、放射能濃度が高まっていることを明らかにしたあと、「これ以上の爆発や放射性物質の漏えいが出ないよう全力を尽くしている」と、厳しい表情で述べた。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00195215.html
アメリカ大使館が東京電力福島第一原発から80km圏内の自国民に避難勧告を行ったことから、30km圏外の人たちの間にも放射性物質に対する不安が広がるなどの影響が懸念されたが、枝野幸男官房長官は17日昼の記者会見で
(中略)
東京電力福島第一原発から20km以上30km未満圏内の方々には屋内退避をお願いしているが、これは「念のためということであり、現時点で、仮に24時間外に居ても健康上の影響は生じない」と過剰反応せずに冷静な対応を求めた。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0317&f=politics_0317_020.shtml
という「見解の違い」を見せていますが、次の事実(これも汚染濃度の低いところを発表する情報操作の疑いもありますが)を見てどうでしょうか
福島第1原発から北西に約20キロ離れた福島県浪江町内の放射線量が、一般の人の年間被ばく限度の2233〜2890倍に当たる1時間当たり255〜330マイクロシーベルトに達していることが、文部科学省の調査で分かった。浪江町内には介護施設などに避難できない住民が多数いるとの情報もあり、文科省は「問題がある数値で官邸に報告した」と説明した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110316-00000042-mai-soci
枝野官房長官が東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた放射線観測の結果について、文部科学省に独自の評価を公表しないようクギを刺していたことが明らかになった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110316-00001030-yom-pol
測定された放射線量が、どれくらいのものなのか簡単に換算してみた
距離 | 放射能 uSv/h | 胸部X線 回/年 | 白血球減少 日後 | 5%死亡 日後 |
---|---|---|---|---|
20km地点 | 330uSv/h | 57816回/年 | 31日後 | 252日後 |
25km地点 | 80uSv/h | 14016回/年 | 130日後 | 1041日後 |
60km地点 | 20uSv/h | 3504回/年 | 520日後 | 4166日後 |
25km,60kmは、「東京電力による福島原発の最新情報について」の3月16日 測定箇所4、測定箇所Bのデータ。 白血球減少、5%死亡の日数計算は、それぞれ250mSv,2000mSvの値を用いた(Wikipedia 被曝より)
80km退避範囲を示した図
福島第一原子力発電所から、風に乗って流れる放射性物質の推定経路
(ドイツ シュピーゲルより)
■ 放射能飛散予想図
・Weather Online(英国)
・Kernkraftwerksunfälle in Japan(ドイツ)
※ 北東風のときは、東京は高濃度直撃、伊豆半島あたりまで汚染されてますね…
貴方は政府を本当に信じられますか? それとも…
■ 放射線量等 公式発表のまとめグラフ
・福島原発原子炉の状態 原子炉の放射線量
■ 食品や燃料のサプライチェーンが消滅しつつあるらしい
首都圏のスーパーやコンビニエンスストアで「モノ不足」が深刻化している。東北関東大震災による物流網の混乱や、生産工場の操業停止などが影響している模様だ。
都心のコンビニや薬局、電器店を歩いてみると、トイレットペーパーや飲料水、即席めん、電池を中心に売り切れている。店長らも「入荷の時期はわかりません」と一様に困った表情を見せる。
http://www.j-cast.com/2011/03/16090622.html
確かに、今日ホームセンターやスーパーを見て回った結果、『 米、懐中電灯と乾電池、カセットコンロとボンベ、電池式ラジオ、ミネラルウォーター 』が完璧に売り切れているのが確認できた。 まだ、放射性物質がそれほど降り注いでいない大阪でですよ。
そのなかで、米が売り切れて棚が空っぽであるにもかかわらず、レジの横に「宮城県産の米」が山積みされていても誰も買っていないのが印象的風景だった。(難波のライフで)
カビ入り米、農薬まみれのギョーザなど、食品流通は全く信用できない、まさかとは思うが放射能に汚染されたコメなんじゃないかということで誰も買わないのだろう。
今後、東北地方の食品は「全く売れない」可能性が高い。そうすれば、サプライチェーンが完璧におかしくなるのは目に見えている。食品は潤沢にあるから買い占めをするなと政府が発表しても、本当に信用できますか? あなたならどうする…
日本の民主党政府が、自衛隊のヘリ部隊や、強襲揚陸艦、ホバークラフトを用いてサプライチェーンを復活させようとしている姿は(報道からは)全く見られない…。 そもそも、民間でも出来る公営事業に大量の公務員を配置して金をダダ漏れさせて、国でしか出来ない軍隊(自衛隊や海保)に金をほとんど回していない、挙句の果てに事業仕分けで切り捨てまくるようなことをしていてはね。