02 March 2010

津波警報 ~ オオカミ少年は信用してもらえず

2月28日に日本に来襲した ”チリ大地震の津波”。 大津波警報というのが出されて、東北地方の太平洋岸 34万人に「避難指示」が出されたようですが、実際に避難に応じたのはたったの6%

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【読売】 避難所利用は6% 津波到達予想時刻にサーフィンも

 大津波警報が発令された青森、岩手、宮城3県の36市町村のうち、34市町村が「避難勧告」よりも強く避難を促す「避難指示」を出した。しかし、読売新聞の調べによると、36市町村の34万人のうち、実際に避難所などで確認できたのは6・2%にあたる2万1000人で、「避難率」の低さが浮き彫りになった。

 1万4966人に避難指示を出した岩手県釜石市でも、避難が確認されたのは950人と、6・3%にとどまった。市は避難率が低い状況を「警報の発令から津波の到達までが長く、住民がテレビなどで得た情報で自己判断したためではないか」と分析する。

 和歌山県では、17市町が約4万5000世帯に避難指示・勧告を発令。四国では徳島、愛媛、高知県で計22市町村が約8万4000世帯に避難勧告を出した。しかし、指定の避難所に身を寄せたのは、和歌山281人、徳島225人、愛媛1767人、高知1514人。いずれも大津波警報ではなく、津波警報だったが、4県の避難率の平均は約1・4%に過ぎなかった。

 和歌山県那智勝浦町では5地区7753世帯(約1万5000人)に避難指示が出されたが、避難所に集まったのは約90人。津波到達予想時刻の午後2時半頃には海岸でサーフィンをする若者の姿も見られた。

http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20100301-OYO1T00591.htm?from=top

普段から、洪水・大雨・大雪 … の警報、注意報を乱発して、天気予報を見れば毎日のように何らかの注意報なり警報が映し出されている。 こんな状況で、「津波警報」なんていわれてもね…

オオカミ少年、ならぬ、オオカミ政府では誰も信じないでしょう。

【読売】 大津波警報「予測少し過大だった」気象庁が謝罪

 17年ぶりに「大津波警報」を発令した気象庁の関田康雄地震津波監視課長は1日の記者会見で、「結果として予測が少し過大だった。警報が非常に長く継続し、不便をおかけした」と謝罪した。

 現状の予測技術について、「どうしたらもう少し高い精度の予報ができるか、いろいろな角度から解析を進めていく」と述べた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100301-OYT1T00654.htm

さすが、世間の常識からかけ離れた感覚を持つ、役所の技術官僚のいうことはピントがずれてますね。

津波だけじゃないって…  大雨警報でも、誰も避難なんてしないでしょ? もはや、アンタたちは信じられて無いんだって。

【朝日】 槙尾川ダム上流部の雨量記録見つかる 被害想定に疑問も

 大阪府の橋下徹知事が建設を継続するかどうか検討中の和泉市の槙尾川ダムをめぐり、府が「ない」と説明してきた1995年豪雨災害時のダム予定地上流部の雨量観測データが、現地を管轄する土木事務所で保存されていたことがわかった。データが見つかったことで、雨による被害想定を見直すべきだ、という声も出ている。

 このデータについては、府の有識者会議で「ダム計画を作る際に観測していないわけがない」と指摘されていた。府都市整備部が資料を取り寄せて精査する中で見つかり、同部は「データはないと思いこんでいた。隠蔽(いんぺい)と取られても仕方がなく、不手際をおわびしたい」としている。

 同部はこれまで、ダム予定地下流部での観測雨量を参考に、時間雨量50ミリが降ると上流部の18戸に被害が出ると想定していた。しかし、95年豪雨では60ミリの雨量があったことが、今回出てきたデータから分かったという。当時、上流部の家屋被害はなかった。

http://www.asahi.com/national/update/0301/OSK201003010125.html

この記事で分かるように、防災利権に寄生している技術官僚たちが、いかに信頼性が無いか、市民をだましているかというのが分かりますよね。

100歩譲って、仮に、洪水が起こるとしましょう。 このダムを作って助かるのは18軒の家ですか。

18軒の家を助けるために、総事業費866億円のダムを作るんですか。

この経済観念どころか、人間としての常識に欠けるような判断するのが、土建系(防災利権)の思考回路なんでしょうね。

18軒の家の持ち主に、「死ぬまで有効な、公営住宅無料チケット」 を差し上げたほうが安いでしょ。 ついでに、スカパー無料券と、フレッツ光無料券も奮発していいよ。 1週間に1回、故郷に帰りたいのなら、タクシー往復無料券も奮発しよう。  で、その金額たるや、数億円も行かないでしょう。

津波、洪水、上下水道… といった水利権・防災利権とは、かくも人間の思考回路を破壊するものなんでしょうかね。 オソロシヤ