阪神大感染のイメージを、映画感染列島のポスターから派生させた例
阪神地域が、新型インフルエンザの蔓延を抑え切れていないようです。
WHOのチャン事務局長は、『強毒性の鳥インフルエンザなどと混ざり合う恐れがあり、強い感染力と強い毒性をあわせもつウイルスに変異することへの懸念』を強調し、フェーズ5の警戒レベルを各国が維持するように求めているにもかかわらず
兵庫県知事は 『 まるで(兵庫県は)汚染地域と言っている感じだとした上で、「関西に行かないようにと名指しするのは、風評被害を助長しかねない」と批判 』 したり、神戸市と兵庫県は 『 一律に新型インフルエンザの遺伝子検査を実施しない。 全数検査から一部のサンプル調査に切り替える 』 と宣言した。 これに対して、厚生労働省は『 感染経路を追跡するための調査にも影響するため (全数の遺伝子検査をするように) 』 と警告するにとどまっている。
大阪にいたっては 『 大阪の都市機能がマヒしてしまう 』 と常に強調した上で、感染者の増加が続いている最中に『 都市機能回復にかじを切る。 一律の休校措置を解除する 』 という行動に出ようとしている。
今回のインフルエンザH1N1については、その挙動が完全に解明されたわけではなく、他のウイルスと混じる可能性も、それ自身が変異する可能性についても肯定も否定も出来ない段階。WHOを始めとして、各国の疫学専門家が感染の伝播を食い止めることに全力を尽くすべきだと言っているのは、彼ら自身がこのウイルスについてまだ分からないからである。
ましてや、通常の季節性フルと同じ治療方針で「よい」とする判断を、自治体が厚生労働省に迫っているようだが、これはどう考えてもテロ行為である。 ましてや、世界全体の安全に関わる重要な疫学問題を、たかが一地域の経済云々と同列に扱うなどということが起こってはいけないと思う。
(Googleによるアクセス解析によれば) このblogはプログラマの方が多く訪れているため、分かりやすく次のように書いてもよい。
ホームページを閲覧して感染するルートキット (コンピューター・ウイルス)が少しずつ広がっているときに、そのウイルスが現在のところ目に見えた被害を出していないからといって、ウイルス対策ソフトをOFFにしてしまうようなものである。 パソコンの速度が落ちるウイルス対策ソフトは生産性を落とすから、ウイルスが何か悪さをしてからONにすればいいんだ。と言っているようなものである。
ある日突然、ウイルスが作動して、ハードディスクをフォーマットしてしまったり、ファイルをどこかに送信してしまったりしてからでは、手遅れでしょう?
毎日新聞より。 マスク姿で通勤する大阪の人々
今回の教訓 (たぶん)
・学校のクラブ活動・対外試合が、ウイルスの伝播経路になっている → 今後、何らかの制限を加えるべき。
・非常時に、ポピュリズムの地方自治は障害になる可能性がある → 非常時は戦前の国直轄統治的な総動員体制が必要
・マスクをしろと呼びかけてもしない人、出歩くなといっても繁華街で遊ぶガキ → 諸外国のように、武装警察や軍を出動させる必要がある
・首都圏で出来ない訓練のよい機会をみすみす逃した (首都圏なら経済損失5兆円、関西だけなら800億円程度で済む。 次回からは、迷わず地域封鎖して、結果を世界が学べばよい)
今回の(現在のところ弱毒性である)ウイルスは、ちょうどよい訓練材料になっているわけだが、スカスカの穴だらけの対策体制が露呈している。 致死率60%の強毒性鳥インフルエンザが襲来したときに、果たしてうまく対処できるのだろうか…