12 May 2007

すべき努力を東京がしてから反論を

【FNN】「ふるさと納税制度」構想めぐり各方面で意見分かれる

都市部の居住者が、住民税の一部を生まれ育った自治体などにも住民税を納めることができる「ふるさと納税制度」構想が、政府与党内で浮上している。東京都の石原 慎太郎都知事は反発しており、問題点が指摘されている。

宮崎県の東国原 英夫知事は「総論では賛成です」と話し、石原都知事は「東京に対する収奪」と語り、2人の意見は食い違った。
「ふるさと納税制度」は、政府与党が4月にぶちあげた都市と地方の格差是正策。
現行の制度では、住民税は住所のある自治体に納めることとなっている。
一方、ふるさと納税制度は、住民が自らの意思で、生まれ故郷など別の自治体に、住民税の一部を納められるようにするもので、例えば、東京で暮らす人が、宮崎に納めることができる。
導入の狙いは、税収が集中する大都会と、人口減に悩む地方の財政力の格差を縮め、地域を活性化することにある。

東国原知事は「悲痛な叫びに、耳を傾けていただきたいと思います。まだまだ問題点があると思うんで、その問題点を十分クリアできれば、わたしは賛成の立場ですね」と述べた。

一方、石原知事は「すべき努力を東京と同じようにしたの? 要するに、格差を唱えている各自治体が人員整理しましたか? 歳費の節減しましたか? 国だってやってないじゃないの」と語った。

…中略…

中央大学法科大学院の森信茂樹教授は「(ふるさとの自治体から)サービスをですね、受益してないにもかかわらず、(税金を)払うというような形になるのですから、この受益と負担というですね、地方税の大きな大原則、大きな原則、これが崩れてしまうというような問題があると思います」と指摘した。
つまり、ふるさと納税を選択した住民は、ほかの住民に比べ、居住地に対しては少ない税負担で同じ行政サービスを受けられることになるため、不公平が生じることになるという。

さらに、森信教授は「このアイデアが出てきたということはですね、やはり、これから始まります参議院選挙をにらんでのですね、1つの目玉作りだというところは否めないと思います」と話した。

…中略…

http://www.fnn-news.com/headlines/CONN00110467.html

「ふるさと」の定義は不明だが、自分の好きな自治体のどこにでも納税できるとすれば、自治体間競争が起こっていいのではないでしょうかね。

地方に税収が持っていかれる首都圏が、「地方はすべき努力をしたのか」と幾ら言ったところで、その首都圏の大規模自治体が税金垂れ流しの公営事業を続けている現状では説得力が無いですね。

小泉前首相が任期中だったときに、「官から民へ、役人がする必要性の無いことは民間で」という改革案をぶち上げていた6年間においても、自治体のリストラ努力はポーズ程度しかなかったんじゃないでしょうか。

都営交通(地下鉄、バス等)の民間売却や民営化
都営水道、下水道の民営化
都営施設(ホールや公園から道路・港湾の運営管理など)のPFIや民間委託化

簡単に挙げられるこんな事業でさえ、いまだに議員・役人・工事業者がウマい汁を吸ってやりたい放題な状況が継続中です。 役人がやるべき事業じゃないでしょ…