25 April 2007

バイオエタノールが人類の敵に

環境保護もいいですが、必需品である食品類が値上げされてどうするんですかね。

余暇で無意味に自動車を乗り回す金持ち人間の自己満足の環境保護を優先して、今日の食べ物も満足に食べられない貧困国で餓死する人が出るかもしれません。

環境保護テロですね。(どこかの環境団体と同じく…)
短期的に実績を挙げたいのなら、どこかの国のように自動車の運行を制限したらどうなんだろうか。

それよりも、低消費電力の電子デバイスの開発や、メタンハイドレードなどの実現可能性の高い新エネルギー源の開発をもっとがんばって欲しいものです。(技術も無いイメージ戦略だけのアホ国家ではなく、技術立国の日本なんだから…)

【日経】トウモロコシ高騰波及、米で食品・農地価格上昇

 【シカゴ=毛利靖子】米国のエタノール需要拡大に端を発したトウモロコシ価格の高騰が食品、農地価格に波及している。米農務省は今年の食品の消費者物価指数(CPI)の予想を上方修正、トウモロコシ作付面積拡大により米中西部の穀倉地帯の農地価格は2006年に1970年代以来の上昇幅を記録した。今後も強含みで推移するとみられ、エネルギー政策の影響はなお広がりそうだ。

 トウモロコシ価格上昇のきっかけはブッシュ大統領が昨年打ち出したエネルギー政策。ガソリン消費を減らす狙いで代替燃料のエタノール利用を奨励したところ、エタノール原料のトウモロコシが急騰。シカゴ市場では2月下旬に1ブッシェル=4.3ドル台半ばと10年7カ月ぶりの高値をつけた。(07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070425AT2M2401724042007.html

【NHK】果汁100%ジュース値上げ

世界的に需要が急増しているバイオエタノールの原料確保に、ブラジルでサトウキビへの転作が進んだ結果、オレンジ果汁の価格が高騰しているため、大手飲料メーカーは、来月から相次いで、果汁100%のジュースを値上げすることになりました。

値上げするのは、▽キリンビバレッジ、明治乳業、森永乳業が、主要な果汁100%のジュース、▽日本ミルクコミュニティは、果汁100%のジュースの一部です。対象となる商品は来月中に、▽1リットル入りのもので20円から70円、▽500ミリリットル入りで10円から13円、価格が引き上げられます。これは、▽石油に代わる燃料として世界的に需要が拡大しているバイオエタノールの原料を確保するため、オレンジの一大産地であるブラジルでサトウキビへの転作が進んでいること、▽中国やロシアでジュースの消費が急増していることなどを背景に、オレンジ果汁の価格が高騰しているためです。今回の値上げは、オレンジ以外の果汁100%のジュースにも及んでいますが、メーカー各社は、「オレンジ果汁の値上がり分を吸収していくには限界があり、ほかの果汁を使った商品も値上げせざるを得なかった」と説明しています。

http://www.nhk.or.jp/news/2007/04/25/d20070425000015.html

【swissinfo】バイオ燃料は必ずしも環境に良くない

バイオ燃料で車を走らせれば排ガス量を減らせることは確か。しかし、全体で見ると化石燃料よりバイオ燃料は環境への負担が大きいという研究報告が発表された。

このほど、連邦素材試験所 ( EMPA ) がこうした研究報告を発表した。バイオ燃料とはサトウキビやナタネなどから作られるアルコール燃料のことである。

 EMPAの調査によると、バイオ燃料は種類によって排ガス量が化石燃料のそれの3分の1以下である。しかし、バイオ燃料の原料となるトウモロコシや大豆の栽培が環境に負担をかけるという。その影響は一部「深刻」であり、総合的に見るとバイオ燃料は環境貢献度が必ずしも高くはないことが分かった。

栽培が問題

 バイオ燃料のために植物を栽培すると、過剰な肥料の使用、土壌の酸化といった影響のほか、植物の多様性も失われるという。エネルギー効率化と排ガス量の削減だけで、バイオ燃料の環境貢献度を測定することはできないとEMPAの報告書は指摘している。

 ライナー・ツァー氏を中心とした研究チームは、バイオエタノール、バイオジーゼル、バイオメタンなど各種のバイオ燃料を調べた。また、使用される原料とその栽培方法も研究した。結果として、有機廃棄物を原料としたバイオ燃料は、化石燃料と比較して環境貢献度がもっとも高いことが分かった。有機廃棄物を使用すれば、栽培による環境負担がないことと、二酸化炭素の排出量が化石燃料より少ない。

限りある国内生産

 さらに、国内でバイオ燃料を生産するには限りがあると研究報告は指摘している。バイオマス ( 有機物が持つエネルギー ) を有効に利用し、しかも環境を配慮して利用する必要があるという。

 また、たとえばバイオ燃料を使った自動車のエネルギー効率を高めることで、バイオ燃料など化石燃料に代わる新しいエネルギーが将来、重要な役割を果たすであろうと報告書は結んでいる。

http://www.swissinfo.org/jpn/front/detail.html?siteSect=105&sid=7850105&cKey=1179993182000