05 November 2016

六甲山西部 須磨アルプス トレッキング

西六甲の須磨アルプスに出かけた記録

ヤマレコの記録を閲覧する

JR鷹取駅へ

JR大阪駅 07:35発 -(快速)→ 08:10 兵庫駅 08:17 → 鷹取駅 08:21着 (金券ショップ 回数券 460円)

土曜出勤のサラリーマンで、快速電車は満員。大阪で一通り乗客が入れ替わるので、着席することは出来た。尼崎、西宮… と次々と客が増えていくが、三ノ宮で殆どが下車。

兵庫駅で下車し、普通電車に乗り換える。

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8時21分、鷹取駅に到着

JR鷹取駅 〜 板宿八幡神社 (登山口)

鷹取駅前は阪神・淡路大震災の震災復興地区。広大な土地に、まばらにマンションが建っている。一直線に造られた道路には、人も車もほとんど見られず閑散としている。 役所の立てた目標は下に引用したようなものだが、あまり達成されているような感じは受けない。

当地区は、JR鷹取駅の北に位置するJR鷹取工場跡地において、兵庫県南部地震により多大な被害を受けた周辺地域の市街地復興に資するため、震災復興土地区画整理事業による基盤整備を図るとともに、区の防災支援拠点としての整備を推進する。



1.いろんな人が住み・働き・学ぶコミュニティ豊かなまちづくり

2.住宅・学校・商業・業務・工業が調和し、共存するまちづくり

3.防災支援拠点の機能を強め、安全で快適なまちづくり

4.新しい魅力あるまちづくり

http://www.city.kobe.lg.jp/information/project/urban/district/r00054.html

今日の全行程 gpsトラッキングログ



トラッキングログの元ファイルをダウンロードする場合はこちら(GPXファイル)

駅前の再開発地区を抜け、住宅街を横切ると妙法寺川沿いの道に出る。川沿いは公園(妙法寺川公園)で桜並木になっている。ちょうど紅葉で色づいて、見頃になっている。

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妙法寺川公園の桜並木

川沿いに西六甲の稜線方向に向かう。5分ほどで、地下鉄板宿駅のダイエー(ビバタウン板宿)が見えてくる。この商業ビルを超えた所で、左折。電柱には『八幡神社 登山道』との小さな標識が出ている。

ここから住宅街の中を右へ左へ…。 角ごとに標識が出ているのでそれに従って坂道を登って行くと、八幡神社の石段に導かれる。

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八幡神社参道の掲示 『凶暴な猫に注意 !』

クマでもイノシシでもなく、「凶暴な猫」に注意しろとは…。 熊鈴で追い払えますかね。

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板宿八幡神社

この鳥居の手前を左折。ここから登山道となる。

板宿八幡神社 〜 東山

板宿八幡神社 08:51通過 → 東山山頂 09:20通過 所要29分

神社から1分程度は石段だが、その後は普通の山道になる。その山道に差し掛かった当たりで、道のど真ん中に人相(猫相?)の悪そうな黒猫が1匹、こちらを睨んで座っている。これが凶暴なネコかも…。

登山道は特筆するようなものもなく、樹林帯の中を登ったり降りたりを繰り返しながら、徐々に高度を上げていく。

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八幡宮から東山に向かう登山道

所々、樹木が打ち払われて日差しを浴びる気持ちの良い場所もあるが、こういう場所はごく僅かだ。

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八幡宮から東山に向かう登山道

今回のトレッキングで、一箇所だけあった鉄塔下の通過。

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鉄塔の下を通過

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ツワブキの花

9時20分、東山の山頂に到着。数人の登山者が休憩している。高倉台から須磨アルプスを越えてきて、ここで引き返していくようだ。 東山からは、今回のコースで初めて須磨アルプスの全貌が見える。

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東山山頂から須磨アルプスが見える

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東山山頂付近から見下ろした須磨アルプス

岩場の一番手前、コルになったところが馬の背 道標がある所。

東山 〜 須磨アルプス 〜 横尾山

東山山頂 09:20通過 → 馬の背 道標 09:32通過 → 横尾山 09:49通過 所要29分

東山からは下り坂をどんどん下っていく。そのうち、花崗岩の岩っぽい山道に変わり、いきなり視界が開けて岩場の稜線となる。

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須磨アルプス取り付き部

念の為、ヘルメットを装着し軍手をはめる。取り付き部から、コルになった所(道標がある)までは両側が切れた痩せ尾根。といっても、幅は1mくらいある。 問題は、花崗岩が風化して砂まみれになっており、足を滑らす可能性があること。

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痩せ尾根 (少し向こうのコルに、道標が見える)

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「名勝 馬の背」の道標

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ハシゴではなく、階段…

やはり、岩稜登山の雰囲気を出すためにも、ハシゴと鎖場にしてほしい

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須磨アルプス通過後、振り返って東山方向

岩稜帯の稜線を通過して、再び樹林帯に入るが、すぐに岩場の登りに差し掛かる。横尾山の山頂付近、鎖場まで出現。

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横尾山 山頂直下の岩稜鎖場

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横尾山 山頂

横尾山 〜 高倉台 商業施設

横尾山 09:49通過 → 栂尾山 10:02通過 → 高倉台 商店街 10:18到着 所要29分

横尾山 山頂からは、神戸市中心部・大阪市方面だけでなく、明石海峡大橋方面の眺望もある。

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横尾山頂から見た明石海峡方面

ここから高倉台まで、ひたすら下り道。

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横尾山から栂尾山に続く登山道

栂尾山は、山頂が何処にあったのかわからない。横尾さんから高倉台に下る坂道の途中に、展望台があるからそれと気づくだけだ。

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栂尾山の展望台

栂尾山から高倉台団地に降りて行く斜面は、ひたすら長い階段だ。

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栂尾山の階段

高倉台団地の中心には商店街とスーパーがある。今日は、フリーマーケットの日らしく、商店街には露天が出ている。

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高倉台団地の商業施設

高倉台 商業施設 〜 鉄拐山 〜 旗振山

高倉台 商店街 10:27出発 → 高倉山(おらが茶屋) 10:36通過 → 鉄拐山 10:51通過 → 旗振山 11:02通過 所要35分

高倉台団地から、高倉山へは長い長い階段が…。 さきほど、栂尾山から降ってきた階段と同じくらいの長さがありそうだ。

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高倉山 山頂

ポートアイランド造成のため、切り崩された高倉山(跡地には高倉台団地)。かつては須磨アルプス最高峰だったそうだ。いまでは、切り崩された跡に残されたピークに「高倉山」の石碑が建っている。まあ、この石碑が現在の山頂だということだろう。

須磨ニュータウンの歴史
六甲山系の山から土砂を採取し、その土で臨海部を埋め立てるとともに、採取した跡地は住宅団地として造成することになりました。いわゆる神戸方式の開発手法「山、海へ行く」のまちづくりであり、この開発手法を本格的に取り入れたのは、ポートアイランド計画の具体化が契機となっています。



埋立用土砂は六甲山系の山から採取されることになり、昭和35年には鶴甲山、昭和37年には渦が森で工事が開始されていましたが、鶴甲と渦が森の土砂採取量だけでは、東部の臨海工業地帯を全て埋め立てる事は不可能であったことと、並行して西部の臨海工業地帯の造成も進めていたことから、高尾山と高倉山からも採取することになりました。

http://www.city.kobe.lg.jp/ward/kuyakusho/suma/shoukai/sumanewtown/NThistory.html

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高倉山は公園で、登山道も舗装された園路

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高倉山 山頂の「おらが茶屋」

この茶屋(喫茶店)の1階は、地元の人が登ってきた回数を競う「おらが山 登山会署名所」となっている。最大回数を誇る登山者は、15078回となっている。1日1回として、41年ほど掛かる、すごい記録だ。

高倉山の公園を出ると、また普通の山道になり、10分弱で鉄拐山となる。

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鉄拐山 山頂直下の登山道

鉄拐山の山頂は、縦走路からほんの少し分岐した所にあるので、この山頂を通らずに北側斜面を巻いて歩くハイカーも多い。 頂上には、国土地理院の三角点と、神戸市の基準点の2つの鋲が打たれている(写真の手前の方の地面)。

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鉄拐山 山頂

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鉄拐山から縦走路に降りてくると、そこは一ノ谷の分岐点でもあった

一ノ谷は、12世紀末に源義経が平知盛を破った一ノ谷の戦いで、一ノ谷の裏手の断崖絶壁を義経率いる騎馬部隊が駆け下りて、平知盛の本陣を攻め落とした、その歴史の舞台だ。このすぐ下は、「須磨区一ノ谷町」と呼ばれている。 一ノ谷の正確な場所は諸説あるようなので、必ずしもこの場所とは限らないらしい。

さらに10分ほど歩いて行くと、今日最後の六甲山系のピーク 旗振山に到着。山頂には、旗振茶屋と巨大なアンテナがある。大きなアンテナが本四道路、小さな細いのが消防局の物らしい。

かつて、堂島(大坂)の米相場を各地に伝達するための旗振り通信の中継点だった、旗振山。江戸時代、大坂から岡山まで情報が15分で伝達されたそうだ。いまは、茶屋の横にある巨大なアンテナ(本州四国連絡高速道路 鉢伏無線中継所)が情報伝達に使われていて、過去と現在が隣りあった場所だ。

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旗振山 山頂

山頂からは、明石海峡方向と神戸市内方向の眺望がある。

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旗振山 山頂から見た明石海峡方向

崖の上にあるテントのようなものは、須磨浦山上遊園の遊具。

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旗振山 山頂から見た神戸市方面

今朝、トレッキングのスタート地点だったJR鷹取駅が左の方に、これから向かうゴール地点のJR須磨駅が右の方に見える。

旗振山 〜 須磨浦公園 〜 JR須磨駅

旗振山 11:02通過 → 須磨浦公園駅前 11:32通過 → JR須磨駅 11:48到着 所要46分

ここからは、整備された遊歩道となり、しばらく歩くとロープウェイの接続駅(鉢伏山上駅)の所に出る。麓の須磨浦公園駅から、全長464mのロープウェイ、全長91mのカーレーター、全長268mのリフトを乗り継いで山頂直下の遊園地まで行くことが出来る。運賃は往復で1,800円らしい。

その、カーレーターというのが、こういうゴーカートのようなもの

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須磨浦カーレーター

遊園地なんで、実用性より乗り物としての面白さなのだろうか…。

ここから、須磨浦公園までの間は、ひたすら階段。ロープウェイの高低差180mを歩いて30分ほどで下る。

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鉢伏山上から須磨浦公園駅への階段

登山道の最終地点は、須磨浦公園駅前。ちょうど、阪神電車の車両が梅田から到着したところだった。この電車に乗って帰れば、約1時間で野田駅に到着できる。が、運賃は3社の路線を経由するから680円。今日はJRのバラ売り回数券(460円)を買っているので、ここからJR須磨駅まで歩く。

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須磨浦公園駅のプラットホーム西側の橋を越えて海沿いに出る

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須磨浦公園駅

海岸線に沿った須磨浦公園の中を600mほど歩き、そこから先は国道2号線の歩道を通る。

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須磨浦公園 みどりの塔

11時48分、JR須磨駅に到着。電車が6分遅延していたので、11時56分発の快速に余裕を持って乗車。

JR須磨駅 12:02発 -(快速)→ JR大阪駅 12:40着 (金券ショップ 回数券 460円)

六甲山縦走路の全体図

高倉山頂上に設置されている縦走路マップ

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今回歩いたのは、この地図上では
・東山 (253m)
・横尾山 (312m)
・鉄拐山 (234m)
・旗振山 (253m)