21 March 2016

海上自衛隊、米海軍艦 大阪港寄港

海上自衛隊と米海軍の艦船が大阪港に寄港した。海自艦のスケジュールは大阪港のEDIシステムに入力されているようだが、米海軍のものは表示されない。サヨクの反対運動家がやってくるのを少しでも阻止しようという計らいなのだろうか

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大阪港EDIシステムの3月21日スケジュール

練習艦TV-3518 せとゆき、護衛艦DD-151 あさぎり の大阪港入港

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安治川河口遠景での「TV-3518 せとゆき」入港

阪神高速湾岸線の天保山大橋の下あたりを通過しているように見えるが、実際は橋のすぐ向こう側の桜島岸壁に接岸する。

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タグボートに押されて桜島岸壁に接近するTV-3518 せとゆき

天保山大橋全景が写った写真の部分拡大。7km離れた位置からの望遠撮影(250mm)ではこれが限界。

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安治川河口遠景での「DD-151 あさぎり」入港

練習艦せとよき に引き続き、護衛艦あさぎり が桜島岸壁に接近する。

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桜島岸壁に接近するDD-151 あさぎり

昼過ぎ、大阪港の天保山に向かう。対岸の桜島岸壁W17, W19に自衛艦が停泊しているのが見える。望遠レンズ越しに見ると、甲板上に私服を着た一般客らしき人影が… 一般公開しているようだ。 渡船で安治川の対岸(桜島岸壁医)に渡る。

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桜島岸壁に接岸している自衛艦 DD-151, TV-3508, TV-3518

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渡船を降りたすぐ前に、一般公開の受付がある。今日21日はDD-151が、明日22日はTV-3518が見学可能なようだ。

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練習艦TV-3518 せとゆき

受付入ってすぐのW15岸壁に停泊しているのが練習艦TV-3518 せとゆき

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はつゆき型護衛艦の10番艦。1986年に護衛艦DD-131として就役し、2009年に練習艦TV-3518に種別変更された。建造は三井造船で、基準排水量2,950トン。

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艦番号3518がペイントされた左舷艦首

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左舷側

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メインマストとSSMキャニスター(4連装発射筒)

練習艦ではあるが、SSM(ハープーン対艦ミサイル)やIBPDMS(シースパロー対空ミサイル 8連装発射機)などの武装が残っている。 (有事には護衛艦に復帰できるよう残してある……)

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対空ミサイル発射機IBPDMSが艦尾甲板に鎮座している。

練習艦 TV-3508 かしま

W15岸壁には、練習艦 TV-3508と護衛艦DD-151が停泊している。

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練習艦 TV-3508 かしま は、当初より練習艦として計画された艦船で、日立造船が建造し基準排水量は4,050トンだ。

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左舷側の舷側はビルのごとく高い…

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右舷側の舷側通路

Wikipediaによれば “ 艦橋、CIC、機関制御室などは実習員の乗艦を考慮し護衛艦等と比較し広く設計されている ” そうで、この舷側通路もかなり広く感じる。

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68式3連装魚雷発射管

当初より練習艦として造られた艦船のためなのか、武装はこのMk46用の魚雷発射管と、艦首の速射砲のみ。 戦術はシミュレータで可能だから、実際の武装は必要無いか…

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護衛艦DD-151 あさぎり

一般公開ではない練習艦 TV-3508の甲板上を横断して、護衛艦DD-151 あさぎり の後部甲板に移乗する。 石川島播磨重工業が建造し、1988年に就役した基準排水量3,500トンの護衛艦。

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後部甲板のヘリパッドに面した格納庫

シコルスキーS-61型やシコルスキーSH-60J型のヘリコプターが1機(または2機)入ることが出来る。

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今日は SH-60Jが展示中

対潜作戦用のヘリコプターだが、Wikipediaによれば“ 副次的 ”目的の救助関連を強調したような展示になっていた。(ソノブイではなく、目立つ位置に赤十字マークの救急キット)

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SH-60J 後部キャビン内部

左側座席には、対潜哨戒用機器の操作盤がある。

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期待右側後部には、黄色いMAD(対潜用の磁気探知装置)がぶら下がっているが、見学者向けの説明プレートなどは付けられていない。

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操縦席

名板が見えるだろうか。“ 製造業者名 三菱重工株式会社。 米国UTC社技術提携 ” と書かれている。

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テールローター

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艦尾の旭日旗

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煙突とメインマスト

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艦首甲板のmk112ランチャーと速射砲

艦首側には、対潜ミサイルアスロック用のMk112ランチャー(74式8連装ランチャー)と、76mm速射砲がある。

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対潜ミサイルアスロックMk112ランチャー

装置側面には、窒素ガス圧点検プラグがあり、「窒素ガス 56kg/cm^2」と書いてある。 わかりやすく書けば「54気圧」、いわゆる高圧ガスの範疇です。 その高圧ガスでミサイルを押し出すのだろう。

すぐ脇に有る警告表示板には “装てん、抜弾及び整備作業のための旋回およびふ仰は、エアドライブモーターで行え” と書かれている。 目標方向にランチャーを向けるのは、Youtubeなどの動画を見てみるとかなり高速。 普通の電動機ではあの動きは出ないし、これだけ重量の有る物を駆動できるサーボモーターは無い。 よって、高圧ガスが危険でもガス式のアクチュエータを使うしか無いのだろう。

日本お得意の「リニアモーター」式の回転機構を開発できないものなのかねぇ。

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対潜ミサイルアスロックMk112ランチャーの銘板

「 74式アスロックランチャー 」 = 「 ランチャ MK112(J)MOD-2N 」 + 「 ランチャ架構 MK7(J)MOD-2N 」 + 「 ランチャ架台 MK107(J)MOD-2N 」 ということなのだろうか。

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62口径76mm単装速射砲

本体後部に吊るされている見学者用説明板には、初速914m/秒、発射速度10〜80発/分、最大射程 約16kmと書かれている。Wikipediaのオート・メラーラ製76mm砲の記述とだいたいあっている。

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68式3連装魚雷発射管

右舷・左舷に1つずつ、68式3連装魚雷発射管がある。 この写真は左舷側で、本体に添付されたプレートには魚雷管の番号は 2,4,6と書かれている。

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左舷側舷側通路

通路の向こうに、給油管が見える

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洋上給油装置の給油管

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舷側通路に掲示されている総員離艦安全守則

1.あわてるな。
2.衣服を着用せよ。
3.救命胴衣を装着せよ。
4.早く艦から遠ざかれ。
5.集団を作れ
6.無理な泳ぎはするな。
7.水中爆発及びサメに注意せよ。

サメに注意って… この「6.」だけは神のみぞ知る規則だね

再び艦尾に戻ってくると、ヘリパッドから少し下がった場所に対空ミサイル シースパローの8連発射機IBPDMSが鎮座している。

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シースパロー発射機IBPDMS

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IBPDMSの注意表示