17 December 2017

父が亡くなり、慣れない死後の手続きを行った記録

12月16日未明、父が76歳で亡くなった。男性平均寿命より5歳も短くして逝去。高度成長期を突っ走ってきた「モーレツ会社員」の時代を生きた人だった。

父が亡くなる

12月15日21時29分、特別養護老人ホームに隣接する病院から、「緊急搬送された。バイタルが取れない。家族の誰か来てほしい」と電話がある。

自転車に乗り、22時少し前に病院到着。父は救急措置室に入っているようで、状況説明などは少し待てとのこと。(22時01分に自宅に電話して、母親にその旨を話した通話記録が残っている)

23時頃、父親本人と面会するが、呼びかけには何とか反応するが、かなり呼吸が苦しそう。最近は禁煙していたが、定年までひたすらヘビースモーカーだったため、(救急医の説明では)COPDで肺組織がほぼ機能していないそうだ。

ICUに移され、30分ほど付き添ったが、面会時間の明日の朝再び来てくださいとのことで、23時30分頃帰宅する。

12月16日01時36分、携帯電話に病院から連絡が入る。「バイタルが弱い。家族全員来てほしい」とのこと。天気予報ではこの冬一番の寒さなので、タクシーで病院に向かう。近いので運賃は680円。

2時頃病院のICUに到着。既に父の息はなく、医師が02時20分に死亡宣告。

76年1ヶ月9日 (27,798日) の生命を全うし、安らかに眠るような顔だった。

直葬での葬儀、死亡届と火葬許可

親戚は主に関東・東海と広域に散らばっており、ほぼ70歳以上という超高齢者。 極寒の中、地方都市の大阪まで呼び出して健康を害されても困るため、家族葬を行うことを決定。

愛知県にある墓は地元に住んでいる父の兄弟が引き継いでいるため、我が家は私に跡継ぎが存在しないため、遺骨を永代供養を行ってくれる大阪の寺院に納めることを家族会議で既に決定済み。 どこの寺の檀家でもない、墓も持たないフリーな立場を活かして、直葬で葬儀を取り行う旨も家族会議で決定済みだ。

福島区の老舗葬儀社に、直葬での葬儀を依頼。 見積もりは、直葬費用が約15万円。荼毘に付すのが2日後の月曜日となるため、遺体を土曜夜に安置する場所の費用の1万円、お坊さんへの布施3万円などを入れて、約19万円。(斎場での火葬料1万円、骨壷代、棺やドライアイスなどの費用は15万円に含まれている)

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宗派はあるかと葬儀社から聞かれたが、檀家になっているところはないため、父・母の実家の宗派である曹洞宗や浄土真宗のどちらかであればOKと伝える。(今回は、福島区内の浄土真宗のお寺の僧侶が来てくれた)

病院の待合室からスマートフォンを使い、ここまでの内容を葬儀社と打ち合わせた。 遺体を霊柩車で運ぶのが午前7時とのことなので、一旦家に帰って待機し、再び6時過ぎに病院のICUに向かう。

7時に遺体を病院から搬出。一旦、遺体安置場所に移動し、棺に入れてドライアイスで保存措置をする。

自宅に戻り、昼過ぎに病院に電話すると死亡診断書が出来ているとのこと。

病院の会計窓口に行くと、緊急入院に架かる医療費と共に、死亡診断書や死後処置費も含めて33,264円の請求があった。

内訳

・医療費(保険適用後1割負担) 9,720円
・死後処置費 12,000円
・死亡時寝衣 3,000円
・文書料 4,000円 ← 死亡診断書の料金 !
・衛生材料費 2,800円

「死亡診断書」を受け取り、550m離れた区役所に自転車で直行する。Webで検索すると、今後の行政や相続手続きで死亡診断書が必要となるそうなので、途中のコンビニで死亡診断書をカラーコピーする。

区役所に到着。その日は土曜日だったので、区役所の通用口に「閉庁時の窓口」がある。

「死亡診断書」はA3用紙の右側で、同じ用紙の左側は届出者が記入する
「死亡届」と一体型の用紙になっている。窓口の記入台で「死亡届」に記入し提出。

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10分ほど待つと、A5用紙に手書きされた
「死体火葬許可証」が交付される。 この手続きは無料だった。

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再びコンビニに行き、「死体火葬許可証」をカラーコピーする。これも今後の手続きで必要になることがあるらしい…。

この「死亡届」は死亡を知った日から7日以内の届出が『戸籍法』で決められている。また、「火葬許可証」が遺体火葬の条件であることは『墓地、埋葬等に関する法律』で定められている。

第八十六条 死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知つた日から七日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から三箇月以内)に、これをしなければならない。 2 届書には、次の事項を記載し、診断書又は検案書を添付しなければならない。 一 死亡の年月日時分及び場所 二 その他法務省令で定める事項
第十四条 墓地の管理者は、第八条の規定による埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、埋葬又は焼骨の埋蔵をさせてはならない。 2 納骨堂の管理者は、第八条の規定による火葬許可証又は改葬許可証を受理した後でなければ、焼骨を収蔵してはならない。 3 火葬場の管理者は、第八条の規定による火葬許可証又は改葬許可証を受理した後でなければ、火葬を行つてはならない

葬儀会社に電話し、区役所の前で落合って「死体火葬許可証」を手渡す。
斎場へ遺体を搬入する時に、「死体火葬許可証」を斎場の担当者に提示するため、遺体を運ぶ葬儀会社に「死体火葬許可証」を渡しておく必要があるためだ。

火葬の時間は、見積もり段階で12月18日(月曜日)の11時に予約となっている。

火葬当日、およそ5km離れた北斎場へは自宅よりタクシーで向かう(運賃1,960円)。

火葬予定時間の30分程度前に、大阪市北斎場の2階市民待合室で葬儀業者の担当者と待ち合わせる。

遺体の火葬は、死後24時間経過しないといけないと『墓地、埋葬等に関する法律』に定められているため、父の遺体は前日に北斎場に移動されて保管されている。

第三条 埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後二十四時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない。

父の遺体を納めた棺が、火葬場の横のエレベーターに載せられて運ばれてくる。まだ生きているかのように、顔は生々しい肌色をしている。触ってみると、ドライアイスで冷却されていたため、氷のように冷たいのを除いては…

火葬は14番の焼却炉が指定されていて、焼却炉の入口扉の上には火葬される人の名前が書かれたプレートが掲示されている。

焼却炉扉の前で、僧侶による読経が執り行われた後、遺体を納めた棺が焼却炉にセットされる。 棺を運ぶ電動台車や、焼却炉の扉は、いかにも恭しく、極めてゆっくりとした動きしている。

Web検索では、焼却炉の点火ボタンを遺族代表が押す場合もあると書かれていたりするが、この北斎場では斎場の職員が点火ボタンを押していた。

僧侶に布施の3万円を支払う。葬儀業者から1時間30分程度で拾骨ができるようになるということで、一旦外に出て昼食に行くことにする。

天神橋筋六丁目駅方向へ歩くと、くら寿司の店がある。11時の開店直後だったので、ほとんどお客さんが居ない状態。ここで昼食を食べながら1時間半ほど時間を潰す。

13時少し前、斎場に戻り市民待合室で待っていると、館内放送と案内モニターで14番の拾骨ができる旨が告知される。 葬儀業者と共に先ほど遺体を入れた焼却炉前に向かう。遺体を載せた電動台車は焼却炉から既に外に出てきていて、パレットの上に骨だけになった父が横たわっている。

火葬業者が用意してくれたのは小さい骨壷。 大きいのは自宅で置くところも困るので、小さいのがありがたい。 Webで調べると、2寸とか3寸と呼ばれる、手元供養用のものらしい。

全身の各部分、くるぶし、すね、大腿骨、背骨、喉仏、頭蓋骨などちょっとずつを骨壷に入れる。 斎場職員の説明では、残りの骨は大阪市の瓜破斎場にある合同墓地に埋葬されるようだ。

白い風呂敷のような布で包まれた骨壷を持ち、天神橋筋六丁目駅から地下鉄谷町線と京阪中之島線を乗り継いで自宅に戻る。

図書館で相続関連の本を借りる

大阪市立中央図書館へ行き、相続関連の本を何冊か借りる。全ての処理を簡単に紹介する本には、分かりやすい表が出ていた。

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西東社編集部編 「親が亡くなった後の届出・諸手続き」より引用

市役所関係の届出

火葬から戻ってすぐ、福島区役所に向かう。 受付で「父親が死亡し、保険証の返納手続きなどをしたいのだが」と伝えると、このようなパンフレットを渡された。

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最初の項目の「死亡届」は既に提出が終わっているので、この項目の上から順番に窓口をたらい回しされることになる。

まず、「印鑑登録証の返却」を行う。Webを調べると、これは自治体の規則で行われていることなので、特に期限などは決められていないようだ。

3 登録の消除(条例第13条)
印鑑登録の消除は、被登録者の申請、届出によるほか、印鑑登録を受けている者に係る次のような事由が、生じたことを知ったときは職権で当該印鑑の登録を消除するものとする。
(2) 被登録者が市外に転出または死亡したことにより、住民基本台帳の記録を消除されたとき。

同じ窓口で、「マイナンバーカードの返却」も行う。 条文では、失効はするが返納する義務はない(第四項は次条の返納理由からは除かれている。ほかに死亡が返納理由になる条文があるのかもしれないが…)。まあ、とりあえず返納しておくこととする。

(個人番号カードが失効する場合)
第十四条 法第十七条第六項の政令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
四 個人番号カードの交付を受けている者が死亡したとき。

介護保険の窓口に行き「介護保険の資格喪失届出」を行い、保険証を返却する。

保険年金の窓口で、「後期高齢者医療保険の資格喪失届出」を行い保険証を返却する。 同時に、火葬許可証と葬儀会社から受け取った葬儀費の領収書を示して「葬祭費の請求」を行う。 葬祭費として5万円が支給されるようだ。

同じ窓口で、「死亡した父の扶養家族となっていた母について、国民健康保険の保険料の再計算」を行ってもらう。 現役時代に年収1000万円オーバーだった父の厚生年金を得ているため、これが消滅すると母の国民健康保険料は大幅に下がることになる。

今後の年金事務所での手続きで、遺族厚生年金を受給するようになったとしても、所得割の計算に用いる「総所得金額等」は大阪市のWebページでは次のように計算すると説明されている。

年金所得=公的年金等収入金額-公的年金等控除 ※遺族年金、障害年金等の非課税年金は、年金所得に含みません

たとえば、日本年金機構によれば国民年金は平成29年4月分からの年金額 779,300円(満額)だ。 母の受給していた厚生年金を放棄して、父の遺族厚生年金を選択して受給すれば、国税庁の「公的年金等の課税関係」のWebページにあるように、“65歳以上は、公的年金等の収入金額の合計額が1,200,000円までの場合は、所得金額はゼロ”の適用を受ける。

大阪市のWebページによれば「所得330,000円以下の人に対しては、国民健康保険料の7割軽減」となるので、今までより大幅に保険料が安くなる。

福祉の窓口に行き、「身体障害者手帳の返却」「市営交通乗車料金割引証の返却」を行う。

今後の手続きに必要な、市役所で取得できる証明書をもらう

区役所でもらうべきものは、次のようなものだ。

今後の様々な手続きで必要となる「除票を含んだ世帯全員の住民票」を取得する。なお、戸籍が記載されていないものと、戸籍が記載されているものを1通ずつ取得する。

相続による不動産登記や、金融機関口座の相続手続きのように「生まれてから死ぬまでの全ての戸籍謄本を用いる」手続きには、戸籍が記載されている住民票を使う。(戸籍謄本取得時に現在住所を記載した附票を得る場合を除く)

その他の手続きには、戸籍が記載されていないモノのほうが情報流出が少なくて好ましい。

年金事務所に提出すると理由欄に記載すると、住民票の発行手数料が無料になる。 相続登記などと書いた場合は手数料が300円となる。なお、マイナンバーカードを用いたコンビニ交付では、除票が取得できないので死亡時の手続きなどでは全く役に立たない。

「遺族厚生年金の受給手続」には受給者の所得証明書が必要となるので、区役所の窓口で「課税(所得)証明書」を取得する。手数料は300円。コンビニで行えば200円だそうだ。

不動産の相続登記には、登録免許税の計算で土地・家屋の評価額が必要となるため、念の為「固定資産評価(公課)証明書」を取得する。土地で1枚、家屋で1枚の合計2枚で1セット。手数料は1枚で300円。

なお、大阪市のWebページでは“登記申請時には「課税明細書」がご利用いただけます”となっているため、当該年度に郵送されてきた課税明細書を全て持っていれば、「固定資産評価(公課)証明書」を添付する必要はないそうだ。

不動産の相続登記を行うには、相続放棄をする人も含め全ての法定相続人の印鑑証明書が必要となる。まだ「印鑑登録」をしていない人の分の印鑑登録を行う。 代理で行う場合は、役所から自宅に郵送される「照会書(回答書)」が届いた後にもう一度区役所に行かないと手続きが完了しない。

遠隔地の「出生から死亡まで連続した」戸籍謄本の取得

手続きで必要なのは

本人が除籍された戸籍全部事項証明書(戸籍謄本) → 年金、銀行、保険金請求ほか
出生から死亡までの連続した戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)と除籍全部事項証明書 → 不動産登記

まず、可能な処理から手を付けるため、とりあえず最後の戸籍謄本(本人が除籍された戸籍全部事項証明書)を名古屋市に請求するところから手を付ける。

12月18日(月曜日)の午後、区役所で一連の手続きを行った後、近所の郵便局へ遠隔地の市役所に「戸籍謄本(全部事項証明)」をするための定額小為替を買いに行く。この時点で17時近くだったため、定額小為替は売っていないとのこと。16時までだったそうだ。

大阪駅前第一ビル地下にある大阪中央郵便局なら、18時まで販売しているそうなので、そちらに向かう。

定額小為替450円(プラス手数料100円)を購入し、往復速達で現在戸籍のある名古屋市役所証明書交付センターに申込書を送付。

名古屋市役所のWebページに例示されている請求に必要な物一式を封筒に入れて発送した。

・申請書 (PDFファイルを印刷し記入する)
・手数料(定額小為替で450円)
・返信用封筒(速達と記し、速達分の切手を貼る)
・本人確認書類(運転免許証のコピー)

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名古屋市に送付した請求文書 (PDFの所定書式を印刷し、空欄を手書きで埋める)

12月18日(月曜日)夕方に発送し、名古屋市役所証明書交付センターに翌日に到着したようだ。折り返し電話があり、『大阪市役所から発送された文書が名古屋市役所に到着し、戸籍に反映されるまで最大2週間程度掛かる』とのこと。しばらく待つ必要があるようだ。

しかし、マイナンバーでオンライン処理できるようになっても、戸籍事務は文書でのんびりと役所間で転送されるというのは、さすが情報後進国だ…

その戸籍の更新情報が反映されるのを待つ間に、1つ前の戸籍がある岐阜県の某町役場に「父の出生から死亡までの連続した戸籍謄本」の請求を行う。
岐阜県某町に電話して、何枚くらいの定額小為替を同封すればよいか聞いたところ、『750円を3〜4枚程度入れておけば、余れ返信用封筒に入れて返す』とのこと。 定額小為替は余分に入れておけばOKというのは役立つ情報だ。

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岐阜県某町に送付した請求文書 (Webページに書かれていた事項を箇条書きした)

12月22日(金曜日)夕方に往復速達で請求したため、12月25日(月曜日)に発行され、文書が自宅に届いたのは12月26日(火曜日)。

この岐阜県某町の除籍謄本を、後述の『法務局による不動産登記の事前審査』でチェックしてもらったところ、岐阜県の前に(もういちど)名古屋市に戸籍があることが判明する。

判明した内容は

(不明) → 名古屋市A区 → 岐阜県某町 → 名古屋市B区 → (不明) → 名古屋市B区(死去)

名古屋市役所に請求した死亡が反映(除籍事項が記載)された戸籍謄本は、12月26日(火曜日)に発行されたことが電話で判明。翌日12月27日(水曜日)朝に、名古屋市に対して「出生から死亡まで連続した戸籍謄本」の請求を行う。定額小為替は、750円を3枚、450円を3枚同封した。

12月27日(水曜日)朝に往復速達で名古屋市役所証明書発行センターに発送した請求書は、翌日(仕事納めの日)の午前中に名古屋市役所に到着し、担当者から電話がかかってきた。

そこで、岐阜県某町で得た『一旦岐阜県某町を経由しているが、以前に名古屋市〇〇から戸籍を移してきている』ことを伝える。

翌日12月29日(金曜日)、父の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が得られた。

名古屋市某A区(出生) → 岐阜県某町 → 岐阜県某町(祖父結婚で戸籍新製) → 名古屋市某B区(平成6年改正) → 名古屋市某B区(死亡 除籍)

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年金停止と遺族厚生年金の手続き

年金事務所に行き、「年金受給権者死亡届」を行う。また、遠隔地の戸籍謄本はまだ取得できていないため、死亡の事実(除票)が書かれた住民票を提示する。

さらに、父の扶養家族であった母が、父の遺族年金を受給するための手続きの事前相談を受ける。

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遺族年金受給手続きは、死亡者の除籍が記載された戸籍謄本を取得した時点でしか行えないこと、遺族年金受給予定者の最新の所得証明書が必要なことなどが分かった。

遺族厚生年金の受給金額がどれくらいかは、代理人の私には教えられないので、正式な手続き時には本人が来たほうが良いとのこと。また、概算金額は、死亡者がもらっていた厚生年金額の4分の3に、寡婦加算が追加されることなどで自分で計算することも出来るとのこと。

12月27日(水曜日)朝に、名古屋市役所から速達で最新の戸籍謄本が到着。年金事務所に「相談予約」の電話を入れたが、仕事納めの28日はいずれの時間も満員で、行列に並ぶ以外にないという。(当日の予約はルール上取れない)

ということで、戸籍謄本を受け取った当日 12月27日(水曜日)午後遅くに年金事務所に飛び込みで訪問。もちろん、遺族年金を受給する母を伴ってだ。

年金事務所内には殆ど客は居らず、受付機から『並んでいる人ゼロ人』のレシートが出てくる。5分ほどで担当者の面談を受けられた。担当者によると、仕事納めと年始は駆け込みの客が多いそうだが、今日はそれほどでもないという。

12月15日(金曜日)に銀行口座に振込まれた日本年金機構からのお金は「前月までの2ヶ月」(10月と11月分)なので、死亡者が各月の1日現在生存していれば、その月の年金は支給されるため、今回の場合は2017年12月分の年金は支給されることになる。このお金については「未支給年金請求書」を提出すると、相続人などの別口座に振込んでもらえる。まずはこれを記入して提出。

次に「厚生年金保険遺族給付の請求」を行う。事前相談の時に渡され記入しておいた遺族年金請求書を提出し、死亡者の年金手帳・年金証書を返却、除票事項の書かれた戸籍謄本、受給予定者の所得証明書、お金を振込んで欲しい通帳などを提示する。

その場で死亡者、受給予定者の年金履歴が洗いなおされ、「制度共通年金見込額回答票」の提示を受ける。 事前に自ら計算した予想金額とほぼ同じだ。

母の基礎年金 → 継続受給
新たな遺族年金 → 父の厚生年金の4分の3
経過的寡婦加算 → 定額(年額20万円弱)

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遺族年金試算の計算書

金額は余裕の老後を送るのに十分だ。年金機構の担当者は『遺族年金は国民年金や税金の所得には算入されない』が、『企業の扶養家族認定の所得には参入される』とのこと。つまり、国保は7割引き、所得税は免税というオイシイ果実を得るのだから、子供の扶養家族になって雀の涙のような扶養手当まで狙うなということのようだ。

不動産の登記手続き

「登記申請書」の作成を行う

事前相談に向かう前に、法務局のWebページ『不動産登記の申請様式について』に掲載されている『所有権移転登記申請書(相続・遺産分割)』記載例をまるごとコピペしたような登記申請書を作成しておく。

必要な提出書類は、この様式の記載例PDFに詳しく書かれている。 申請書を作るにあたって注意が必要なのは、『不動産の表示』は現存の登記証明書に書かれた通り、住所などが建物と土地で微妙に違ってもそのまま転記することだ。また、登録免許税は記載例PDFに『登録免許税の計算』へのリンクが張られているので、これを参照すれば簡単に計算できる。

具体的には

・土地の課税標準額 = 「固定資産評価(公課)証明書」の平成29年度価格
※ マンションのような区分所有権の場合は 『 × 持分面積/全面積 』 とする
・建物の課税標準額 = 「固定資産評価(公課)証明書」の平成29年度価格

この2つの価格を合計し、千円未満を切り捨てると課税標準額となる。

登録免許税は相続移転の場合は4/1000の率であるため、

・登録免許税 = 課税標準額 × 4/1000 の100円未満切り捨て

これらの金額を登記申請書に記載する。

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登記申請書

登記相談を受ける

12月27日(水曜日)朝に最新の戸籍謄本が到着した。(この時点では、出生から死亡までは揃っていない)

その速達郵便を受け取った直後、法務局北出張所に電話して『登記相談』の予約を取る。

12月27日(水曜日)午後、事前に用意しておいた「登記申請書」と、取得できた範囲の「戸籍・除籍謄本」、「住民票」、「固定資産評価(公課)証明書」、「固定資産評価(公課)証明書」、相続人全員の「印鑑証明書」、相続したい不動産の最新の「登記証明書」コピーを携えて法務局に出向く。

面談時間の少し前に行くと、すぐに相談窓口に通してくれた。約15分の相談で、持参した全ての書類をチェックされ、最後のダメ出しを受ける。

取得した限りの除籍謄本で、岐阜県某町の除籍謄本に『名古屋市某A区○○○○ヨリ転籍届出昭和○○年○○月○○日受付入籍』と、ほぼ読めないような達筆な字で書かれている記載を法務局の係官が発見。『この前の除籍謄本もあるはずです』とのこと。

これも取得する必要がある。

また、字句の間違いなども指摘され、全ての書類揃えば『事前予約して収入印紙を買い台紙に貼り、2階で申請書提出するように』とのこと。

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事前相談のチェックリスト

2017年末時点では、全ての書類は揃ったが、法務局が年末年始休業なのでここまで。 提出は年始だ。

1月9日、法務局に電話し登記申請書を提出したい旨を伝えると、再び「事前相談」の予約時間が割り当てられる。

1月11日、予約時間の9時30分に法務局へ。少し早めに行ったが、予約時間にならないと相談員が来ないとのこと。年末に事前相談を受けた同じ相談員に再び書類をチェックしてもらう。取り揃えた戸籍謄本や修正した登記申請書で問題ないとのこと。書類を一定のルールでホッチキス止めし、指定されたところに割り印や捨印を押し、提出できるように書類をひとまとまりにする。その状態で「窓口に提出してください」とのこと。

提出窓口は全く行列などできていないので、すぐに提出完了。

登記完了予定日は1週間後の1月17日。ただし、疑義があれば電話があり修正に来なければいけないらしい。 疑義がなく、登記が完了した場合は電話連絡は無いので、登記完了予定日の指定時間以降3ヶ月以内に「登記識別情報」「登記完了証」を受け取りに来るようにとのこと。

整理番号を記した紙を渡されるので、それを持ち帰る。

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銀行口座の解約手続き

Web検索すると、どこの銀行も相続手続きには「出生から死亡までの連続した戸籍謄本」や、「相続人全員の戸籍謄本」、「印鑑証明書」、「遺産分割協議書」などが必要となる(全銀協のWebページ参照)。

こんなめんどくさい、それも究極の個人情報まで銀行にさらけ出して情報流出させるのは腹が立つ。 Web検索しまくると、残額が少ないかゼロ円の場合は、銀行によっては簡略化した手続きも出来るようだ。

ということで、死亡の翌日から銀行キャッシュカードを使って資金を引き出しまくる。

キャッシュカードの限度額は、通常の場合

・現金引き出し → 50万円
・振込 → 100万円

窓口で印鑑を使って引き出す場合、200万円以上の引き出しは本人確認や理由聴取がある。これは自分もかつて受けたことがあり、『自らの金をどうしようが自由だろ、財産の自由を侵害するのか』と大きく腹を建てた覚えがある。

今回は、対照者が死亡したとバレてはいけないため、こっそりとキャッシュカードで資金引き出しを続けなければならない。50万円の現金引き出しでは1000万円を出金するには20日も掛かる。で、手数料432円を支払ってでもカード振込を敢行することとする。

カード振込を土日も含めて10日間行えば、1000万円を移動できる

で、12月29日(金曜日)までに全ての銀行の口座残高をゼロ円にし、満を持して銀行仕事納めの29日に解約に回る。

三菱東京UFJ銀行でのやりとり

窓口に行くと、店頭のテレビ電話で専門部署の『尋問』を受けてから、再び窓口に書類を提出して手続きという流れになった。

このテレビ電話の専門窓口が、全く話しにならないだけでなく、質問に対して「責任逃れのような一般的な感想」のような回答しか返さない、全く使い物にならないところだった。ただ、この尋問を通過しなければ解約を受け付けないルールなので、どのような尋問にも甘んじなければならない。

テレビ電話の横には証明書類を読み取るイメージスキャナがあるにも関わらず、口頭で説明しろとの一点張りなのも意味不明だった。また、スキャナで戸籍謄本なども読み取れるのにもかかわらず、後ほど窓口にもう一度たらい回しにする辺りも意味不明。

口座残高をゼロにしているのに、数十円以下の利子が払い戻されるので、後日利子を受け取りに出頭するか、UFJ銀行の他の生きている口座番号を教えろとのこと。振込手数料が要るので他行ではダメだそうだ。数十円程度の利子は放棄すると主張しても、放棄はまかりならんと強調される。

10円程度を受け取りに、もう一度平日に店頭に来いとのこと。

しょうが無いので、先日、資金を移し替えるため新たに作った私の口座番号を伝える。たまたま、通帳表紙をスキャンしてGoogleドライブに保存していたから口座番号が分かったのだが、そうでもなければ10円程度受け取りにわざわざ来たくもない銀行に出頭させられるところだった。

さらに、この利子10円程度を放棄できない、平日にもう一度来れない場合があるとして、解約できなければどうなるかと問えば、『口座を残しておいてもお客様に負担になることはないのでそれでも良い』とテレビ電話の担当者は発言する。

私が『今の日本の銀行の経営は早晩行き詰まり、口座維持手数料の徴収も経済評論家や銀行幹部あたりの非公式発言では出ている。その時になれば口座は私にとり債務にしかならない』と主張したところ、

テレビ電話の担当者は『そんな先のことはわからない』との回答。こういう専門部署は、クレーマー対応専門家でしかないので、いくら話しても意味もない輪廻となるだけだ。 適当なところで切り上げて、窓口にたらい回しされることにする。

窓口で除籍が記載された最新の戸籍謄本をコピーされ、法定相続人であることの確認も受ける。

通帳とキャッシュカードを一旦預かられ、解約処理をした後に後日郵送で送り返すとのこと。

1月13日(土曜日)、書留郵便で解約処理された通帳が返送されてきた。解約日は1月11日と書類に記載があった。27円が、三菱東京UFJ銀行の私の口座に振込まれたという、利息計算書・振込受付書が添付されていた。

三井住友銀行でのやりとり

店頭窓口に行くと、担当者がしばらく裏に引っ込んで何らかの手続きをしていると思えば、「相続手続きのフリーダイヤル電話番号」を書いたA4用紙1枚を渡される

窓口では、話を聞くことも含め一切受け付けないという。

で、銀行店内のベンチで、専用フリーダイヤルに電話を掛ける。 銀行の店内で銀行に電話とか、もうアホかね…

で、専門部署につながったので、私が「死亡者の残高ゼロの口座を解約したい」と告げると、

フリーダイヤルの担当者は「2週間ほど(プラス正月休みの日数追加)で郵送で質問書のようなものを送るので、それを客が送り返せば、さらに手続きの書類を送付するので、更に客がそれに従い手続きの書類を送り返すと解約終了」とのこと。これらの一連の手続きに1〜2ヶ月ぐらい掛かるとのこと。

残高ゼロでも、徹底的な調査のような手続きが必要なのか、いま窓口に来ているのだから処理は出来ないのか聞いても、フリーダイヤルの担当者は「お客様の取引の状況を見て判断します」の一点張りだ。担当者は死亡による口座停止処理を手元の端末で行ったのだから、取引状況も同様に瞬時に画面上で確認できるはずだ。 この専門部署も、全く個別の対応・回答が出来ず、単に「郵送手続き書類を送りますと繰り返すだけの単純業務」しか出来ないようだ。

さきほどのUFJ銀行も含め、これでは各銀行の幹部が『銀行員を半減するくらいリストラして、コンピューターや更にはAIによる自動処理にして人間排除してコストを下げる』と言いたくなるのも分かる。 ただ、それらの幹部が、これほど銀行の窓口や専門部署が役に立たないコストセンターだと認識しているかどうかは分からないが…

1月6日、郵便で「郵送による相続手続きのご案内」が送付されてきた。こないだの電話は「依頼」ではなく、単なる雑談の位置付けなのか! この書類を送って初めて口座停止と相続手続開始だと!!

さらに銀行がけんかを売っているのは説明文書の次の記述。“お手続きを急がれる場合は、通常の支店窓口でのお手続きをご利用ください”。 前回に支店窓口に行った時は、ぶっきらぼうな店員が『ここに電話しろ』という紙を私に放り投げるように渡しただけで質問も完全にシャットアウトしておいて、この書きぶりは何なのだろう。

郵便物には返信用封筒と「相続届兼相続手続書類送付依頼書」、説明用紙が入っていた。返送したのは次の書類

・相続届兼相続手続書類送付依頼書
・戸籍謄本(被相続人の除籍)
・相続者の戸籍謄本
・通帳とキャッシュカード

なお、相続人が三井住友銀行の口座を持っていない場合は、印鑑証明書も送付し、更にその印を押印せよとのこと。

1月9日にこれらの書類を入れ、簡易書留郵便で返送。

1月13日、三井住友銀行から相続依頼書なるものを返送せよと再び郵便が届く。返信用封筒と、「相続依頼書」が入っている。説明文書には、「今回お送りいただきました書類の記載内容によっては、追加で書類のご提出が必要な場合があります」と書かれている。 追加上等! 徹底的な非効率上等!!

再び被相続人の住所氏名や、私の三井住友銀行の口座情報、銀行印の押印などを行う必要あり。このボケ銀行は、何度同じことを記述させ、押印させるのだろう。

・相続依頼書

1月15日、この書類を入れ返送。

りそな銀行でのやりとり

店頭窓口を訪れる。ここの窓口の椅子は、『前出2行の窓口の椅子が床に変な段差があって座りにくかった』のに比べて、床面が平で座り心地が良い。 それよりも、窓口の神対応に感動した。

まず、通帳と除籍が記された戸籍謄本を差し出すと、解約書類に記入するように言われる。解約書類と通帳などを窓口の係員が奥に持って行って数分すると、9円払い戻しますと利子分を返却してくれ、解約のシールが貼られた通帳を返してくれた。

え、これだけで解約完了? 迅速な神対応に感激した。

今回は残額が非常に少なかったため、簡略化した対応が出来そうだ。

ゆうちょ銀行でのやりとり

通帳が見つからなかったので、「貯金等照会書」を提出し、過去に住んだ住所での通帳作成がないか確認してもらうことになった。(回答は1ヶ月位で郵送され返送されてくるようだ)

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1月13日、簡易書留で照会結果が返送されてきた。照会書に記載した住所では見つからなかったとのこと。

そのほか

遺品整理をしていると、三菱信託銀行、さくら銀行(現 三井住友銀行)、太陽神戸銀行(現 三井住友銀行)、福井銀行、北陸銀行などの通帳が発見される。

どこの銀行も、現在の住所地に引っ越す前の口座作成なので、当面放っておいても大丈夫そうだ。

株券も見つかる。紙の株券は2009年を期限に電子化されたはずだが…。 この株券が有効だとしたら、権利は保護されているはずだ。売り払うにはどこかの証券会社に持ち込めばよいだけで、当面放置しても問題ないだろう。

電子化されている株は、オンラインで売却して任意の銀行口座に資金移動できるので、こちらも利確すべき時期まで放っておいても問題ない… かどうかは分からない。 年初の大発会のご祝儀相場が出たところで利確して資金移動させるべきだろう。

生命保険の請求と解約

1000万円プレーヤーだった父には生命保険・医療保険は価値あるものなのだろうが、氷河期世代の私には保険など何の意味もないので、今回受給すればさっさと解約することになる。

各保険会社のフリーダイヤルに電話すると、保険会社自体で迅速に処理したところと、代理店にたらい回ししたところの2種類の対応に別れた。

・フコク生命 → 自社のフリーダイヤルだけで請求書・解約書の発送手続き完了

・アクサ生命 → 自社のフリーダイヤルで請求書は送るが、解約書は代理店からの電話を待てとのこと。代理店から一向に電話がないので再度フリーダイヤルに電話すると、解約書を送るとのこと。

・アフラック → 自社のフリーダイヤルで請求書・解約書の手続き完了

自宅に到着した請求書・解約書で必要となる書類も、各保険会社によってまちまち

・フコク生命(生命保険) → 住民票のコピー、死亡診断書のコピー

  12月19日手続き文書到着→12月20日返送→12月28日死亡保険金入金。

・アクサ生命(医療保険) → 戸籍謄本、入院領収書コピー、受け取り者印鑑証明書

  12月22日手続き文書到着→1月8日返送→現在手続き待ち

・アフラック(がん保険) → 死亡診断書、入院証明書、戸籍謄本コピー、

  12月19日手続き文書到着→1月8日返送→1月12日死亡保険金入金。

死亡したことは「住民票の除票」で分かるはずだし、受取人は契約時のものなので本人確認のみで済むはず。ここまで個人情報を取りまくるというのはどうなのかなと思う

わたしなら、保険会社とは関わりを持ちたくないものだ。 たった数百万円の保険金を受けるくらいなら、自分の預金口座から数百万円を出金したほうが遥かにマシだ。

富国生命の頓珍漢な対応

1月16日、富国生命より『個人番号(マイナンバー)申告のお願い』とする郵便物が2通届く。1通は死亡保険金の被保険者の父の代理人である母宛、もう1通は死亡保険金の受取人の母宛。

死者のマイナンバーカードのコピーを提出せよとのご命令だが、死者のマイナンバーカードは役所に返納しているのに、どうやってコピーして提出せよというのか。 その上、12月で解約、もちろん死亡したから解約のはずだが、富国生命から来た不幸の手紙には『申告の対象となる証券番号○○○○の1月11日現在の情報により命令を発している』と書かれている。

死亡して、死亡保険金も支払っておいて、まだ一方的に契約継続しているつもりなのかよ!!

2月下旬になり、再び富国生命からマイナンバーを提出せよと、法令による義務を匂わせたハガキを送りつけてくる。

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これは、保険会社が税務署に支払調書を提出するときにマイナンバーの記載が法令により義務付けられているのであって、保険金を受け取った客に義務付けられているものではない。

このハガキには、利用後にマイナンバーを全ての会社内の記録メディアから削除する旨も記されておらず、業務に必要であれば未来永劫繰り返し利用できるとも解釈できる。
保険金受取人にとっては義務でもなく、罰則もないのであれば、なぜ保険会社にマイナンバーを提出しなければいけないのか。

さすが、日本は情報後進国、文書処理に忙殺されて生産性低い国だと思う。

不動産の損害保険(火災・地震保険)

現在入っている保険は、契約期間満了で自動継続させないようにする。 自動引き落としの銀行口座は廃止しているので、契約書に書かれているように『払込猶予期間中に保険料をお支払いいただけない場合は、ご契約を解除させていただきます』とあるので、放っておいても問題はない。

一応けじめとして、保険会社には自動継続しない旨を連絡しようと思う。

次に契約するのは、代理店を経由するややこしい契約ではなく、ダイレクト型のところになるかな…

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日本最大の損害保険会社は「代理店」「ダイレクト」「媒介代理店」の3業態を活かせるか?』より転載

相続税の手続き

国税庁のWebページ『相続税の申告のしかた』『相続税がかかる場合』を参照して、課税対象金額の確定を行う。

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不動産

不動産の評価額は、固定資産税の評価額をベースとした法務局の登記申請で登録免許税を計算した時のものではなく、国税庁の財産評価基準をベースとしたものを計算する。

土地価格の評価方法は『土地家屋の評価』『路線価方式による宅地の評価』を見れば一目瞭然で、ややこしいのは2つ以上の道路に面したり、面した道路の路線価が途中で切り替わっているようなところ、複雑な(価値の低そうな)形状をした土地などだ。

相続税と固定資産税のそれぞれの路線価図は、国税庁の「財産評価基準書 路線価」と市役所の「固定資産税 路線価」をそれぞれ基準としている。

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同一場所の、それぞれの路線価

2つ以上の道路に面した土地の場合、『正面道路は最も高額な路線価の側』を採用し、それ以外は側方、裏面などとなる。

たとえば、2つの道路に面している場合

基準地価 = ( 正面路線の路線価 × 奥行き補正率 ) + ( 側面路線の路線価 × 奥行価格補正率 × 側方路線影響加算率 )

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国税庁が提供している計算書のPDF

建物の評価額は『固定資産税評価額と同じ』とのことなので、検算の必要はない。

株式

上場株式の評価』によれば

株式が上場されている金融商品取引所が公表する課税時期(相続の場合は被相続人の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)の最終価格。
ただし、課税時期の最終価格が、次の三つの価額のうち最も低い価額を超える場合は、その最も低い価額により評価します。
1 課税時期の月の毎日の最終価格の平均額
2 課税時期の月の前月の毎日の最終価格の平均額
3 課税時期の月の前々月の毎日の最終価格の平均額

最大でも、死亡日の終値にしか評価しないということのようだ。全前月〜当月に相場が「暴落」しているような場合は、それぞれの月の平均額を一生懸命計算して最低の金額を採用すれば良いとのこと。

月間平均額は、日本取引所のホームページで、『マーケット情報』→『統計情報』→『月間相場表』からダウンロードできる。

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葬儀費用、死亡保険

葬儀費用は『相続財産から控除できる葬式費用』にかかれている項目が控除できる。 宗教的な『布施・読経料』も控除されるというのは、宗教界から政治圧力があったのだろうか。 宗教的行事は『単なる趣味趣向・道楽』の世界なので、本来控除すべきものではないと思うのだが、今回はありがたく控除させていただく。

死亡保険金は『死亡保険金を受け取ったとき』により、被保険者(死亡者)が掛金を払い、相続人が受取人の場合は、相続税の対象となる。ただし、「500万円×相続人の人数」までは『非課税』される。

相続税の計算と納税期限

産出された課税対象金額に対して、『相続税の税率』に示された税率を乗じて相続税額を算出する。

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相続税の計算』に示されている方を用い、相続税の総額を財産を取得した人の課税価格に応じて割り振って、財産を取得した人ごとの税額を計算して申告する。

相続税の総額 × 各人の課税価格 ÷ 課税価格の合計額 = 各相続人等の税額

なお、『配偶者の税額の軽減』というのがあるので、これを加味して、将来起こるであろう次の相続を考えて納税額が最小(ゼロ)になるよう遺産分割方法を練らなければならない。

実際に取得した正味の遺産額が、次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかからないという制度です。
(1) 1億6千万円
(2) 配偶者の法定相続分相当額

相続税の申告と納税』の期限は、死亡の日から10ヶ月。

遺品整理・処分

相続手続きに影響するもの、たとえば銀行の通帳、証券口座情報、株券や国債などの印刷された債権現物、遺言書、印鑑、契約書などを発見することを再優先に行う。

ついでに、中古品として売却できそうなものを選り分ける。

これを死後1週間で全て行う。

結果として、予期しない(全く存在を知らなかった)通帳、株券が発見された。その他、数万円程度の現金や金券類、テレホンカードなど。

売却できそうなものは、釣り道具のみ。これは近所のセカンドストリートに持込んで売却。約2800円となる。(粗大ごみに出すと、釣り竿1本ずつ200円が掛かるので、捨てるにも困る遺品だ)

売却した釣り道具
釣り竿 黒潮 DX5.4G
釣り竿 黒潮 DX4.5G
釣り竿 クールワン COOLONE420
釣り竿 チューブラー・グラスロッド
リール ダイワ SPORTLINE ST-1
リール ダイワ SPORTLINE ST-0
リール リョービ トライマスター 船60
リール シマノ TITANOS SS 1000

写真アルバム、バラバラの写真が600枚ほど出てきたため、これは2週間目までにスキャナで全て読み取ってGoogleフォトとUSBメモリーに放り込んで、現物は処分。

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学校の卒業アルバムは本人以外には役に立たないだろうから、処分する。

衣服類、そのほか小物類は、すべて可燃物として12月末の通常ゴミで全て処分。

粗大ごみで捨てたのは、折りたたみベッド(1000円)、釣りのクーラーボックス(200円)、ゴルフバッグとクラブ一式(200円)、椅子(200円)、布団類全て(200円)で処分完了。

領収書類、年金や税金などの通知書類は、この1年間に受領したものは相続や順確定申告で必要になるかもしれないので、全てスキャナで読み込んでUSBメモリーに保存。必要なものはクリアフォルダに入れて保存。
限定相続が必要かどうか判断基準となる、債務を匂わせるような書類も存在しなかった。

以上で、部屋の中にあるものは全て処分され、相続手続き・納税手続きに必要なものは全てよりわけられた。
一般的に、準確定申告(4ヶ月後)までに、遺品は全てより分け・処分を行うべきことは経済人としてアタリマエのことだ。