10 September 2017

乗鞍岳・双六岳トレッキング:わさび平小屋〜双六岳(9月10日)

もくじ

事前準備
高山、平湯(9月8日)
乗鞍岳・新穂高〜わさび平小屋(9月9日)
わさび平小屋〜双六岳(9月10日)
双六小屋〜新穂高(9月11日)
紅葉と花々

ヤマレコの記事
乗鞍岳(畳平~山頂)
双六岳(新穂高~左俣林道~小池新道~双六小屋)

わさび平小屋 泊

双六登山2日目。日の出前に出発するため、前泊で林道途中にあるわさび平小屋に宿泊した。天気予報は晴れだが、夜明け寸前の空には若干雲が湧いている。

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夜明け直前、朝5時のわさび平小屋

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天気図

朝食は持参した食料で。お湯はもらえるので、4時にお湯をアルファ米に注ぎ、布団の中で寝て待つ。入口テーブルでヘッドランプの明かりで朝食を食べる。

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今回のメニューは、アルファ米のわかめご飯(320円)、ごぼうサラダ(127円)、鶏肉ミートボール(98円)。

小屋に宿泊していた笠ヶ岳に行く団体ツアー客向けだろうか、朝食は朝5時ではなく4時30分と普段より繰り上げて開始のようだ。そのため小屋の照明を早めに点灯してくれたので出発準備がはかどった。

GPSログ

トラッキングログの元ファイルをダウンロードする場合はこちら(GPXファイル)

主要ポイント間の所要時間

区間通過時刻所要時間標準コースタイム
わさび平小屋 〜 小池新道入口04:58 〜 05:1315分20分
小池新道入口 〜 秩父沢05:13 〜 05:4734分60分
秩父沢 〜 シシウドヶ原05:58 〜 06:5254分90分
シシウドヶ原 〜 鏡平山荘06:52 〜 07:3139分60分
鏡平山荘 〜 弓折乗越07:45 〜 08:3146分60分
弓折乗越 〜 双六小屋08:31 〜 09:3362分70分
双六小屋 〜 双六岳山頂09:58 〜 10:5052分70分
双六岳山頂 〜 双六小屋11:09 〜 12:0051分45分

わさび平小屋(1,400m) 〜 小池新道 入口(1,470m) : 15分

4時58分、わさび平小屋を出発。空は若干青紫色になっているが、林道は真っ暗だ。

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左俣林道をヘッドランプの明かりを頼りに進む

林道を下抜戸沢が流れ横切っているところで、昨晩小屋で同じ部屋に泊まっていた登山者を追い越す。彼も双六小屋方面へ向かうそうで、私より10分位早く出発していた。

5時13分、わさび平小屋から林道を15分ほど歩いてくると、蒲田川を渡る比較的大きな橋の袂に出る。ここが小池新道との分岐点。(橋を渡ると槍ヶ岳方向へ向かう奥丸山登山口)

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小池新道が分岐する蒲田川の橋

小池新道 入口(1,470m) 〜 シシウドヶ原(2,090m) : 1時間35分

橋を渡らず、橋の左手前の小道に入る。そのまま蒲田川右岸の登山道(小池新道)を進んでゆく。空もだんだん明るくなってきて、この辺りからはヘッドランプも不要となる。(日の出は5時29分)

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最初はこのようになだらかな岩畳の道

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時折、このような巨大な岩が積み重なる急登が交じる

ただひたすら、岩畳の道を登り続けるのだが、段々と高度を挙げて木が疎らになってくると、左手の視界に槍・穂高連峰の稜線がバッチリ見えるようになってくる。

小池新道入口から登ること、およそ40分。高度差は250mほど。轟音を立てて水が流れる秩父沢に差し掛かる。

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秩父沢 (抜戸岳と大ノマ岳の間の稜線付近から流れてきている)

秩父沢に架かる仮橋を渡る。この辺りで振り返ると、奥穂高岳・西穂高岳から焼岳に続く稜線が一望できる。

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秩父沢と奥穂・西穂の稜線

後ろから追いついてきた2名の登山客も、ここで休憩のようだ。似たようなペースで歩いているので、双六小屋に到達するまで、休憩してるところで抜きつ抜かれつになる。

10分ほど歩くと、チボ岩と書かれた大岩が転がっている崩落帯をトラバースする。 斜面の上を見上げると、今にも崩れてきそうな大岩が遥か上まで乱雑に積み上がっている。

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チボ岩

この先、イタドリが原の谷筋を通過するまで、何度か岩崩になっている小さな沢を通過する。振り返ると、焼岳や乗鞍岳がはるか向こうに見え、手前には1時間ほど前に通過してきた小池新道入口の橋が見える。

早朝に野口五郎小屋や双六小屋を出発した、健脚の下山者と所々ですれ違う。 すれ違うときに、何時ごろに小屋を出発したかや、小屋の混み具合を聞く。

双六小屋なら5時頃に出発すれば、この時間に下山できるようだ。小屋は定員程度の混雑度で、1枚の布団に複数名という「奴隷船状態」ではなかったとのこと。少し安心する。

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谷底に小池新道入口の橋。はるか向こうに焼岳や乗鞍岳

だんだん谷の深いところに入ってくる。登山道は、イタドリが原とかシシウドヶ原といった草の生い茂る場所をジグザグ道でどんどん高度を上げていく。 登山道周辺には白花のシモツケや、ミヤマアキノキリンソウ、ハクサンボウフウなどがたくさん咲いている。

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イタドリが原

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シシウドヶ原

この辺りで、標高2000mを越えてくる。抜戸岳稜線の上のほうから徐々に太陽の光があたってくる。

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シシウドヶ原付近から見た抜戸岳稜線

シシウドヶ原(2,090m) 〜 鏡平山荘(2,285m) : 45分

シシウドヶ原の標識を過ぎると、再び林の中に入る。

谷筋をずっと登ってきたが、そろそろ稜線にある鏡平に出る頃だ。「熊のおどり場」と名付けられた湿原のようなところに達すると、登山道横の岩に「あと10分」とのペイントがある。

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熊のおどり場

くまの踊り場を過ぎると、すぐに鏡池の横に到着。池の横にウッドデッキの休憩場所があり、秩父沢で見かけて抜きつ抜かれつだった登山者が、ビール片手に寛いでいる。この麦わら帽で登山してた人は、地元高山市から日帰りピストンで双六岳に行くそうだ。自家用車で来て、無料駐車場停めて、食料も持ち歩きなら安価に北アルプス登山が楽しめる。羨ましい限りだ。

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鏡池と穂高連峰

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鏡池と槍ヶ岳

これが有名な「逆さ槍」なのだが、逆光なので全く山が池に映っていない。

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鏡平山荘

7時30分、わさび平から2時間30分で鏡平山荘(標高2,285m)に到着。鏡平山荘前のテーブルでは、何人かが休憩している。

鏡平山荘(2,285m) 〜 弓折乗越(2,560m) : 49分

鏡平山荘前のベンチで行動食のロールパンを食べ、15分ほど休憩して出発。

ここから弓折岳分岐まで標高差280mほどの急登になる。鏡平までは山の影になって太陽光線が遮られ涼しかったが、ここからは直射日光を浴びて暑くなる。もちろん、日焼け対策の帽子や手袋、サングラスなどの着用が必要になる。

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鏡平山荘横のひょうたん池と、弓折岳・樅沢岳の稜線

ひょうたん池の湖畔には綿毛のチングルマが、小屋周辺の木道沿いにはオヤマリンドウや立山アザミなどがたくさん自生していた。

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弓折中段までは、ナナカマドなどの低い樹木に囲まれた樹林帯。標高2,400mを越える辺りで樹林帯を抜ける。

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弓折中段付近から見た弓折岳と登山道

弓折中段を過ぎると、斜面の至るところにタテヤマアザミやミヤマトリカブトが咲いている。

弓折岳の斜面をひたすら登って行くと、どんどんとゴール地点の弓折乗越が近づいてくるのが見える。 目的地が明確に見えているのは、励みになる。これも、樹林帯を抜けたから可能なことだ。

8時48分、鏡平から約45分で弓折乗越(弓折岳分岐)に到着。 何人かの登山客がベンチで休憩している。

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弓折乗越で休憩する登山者

弓折乗越(2,560m) 〜 双六小屋(2,550m) : 60分

弓折乗越で笠ヶ岳から樅沢岳に続く稜線上に出る。ここからは若干のアップダウンがある程度の楽な登山道になる。双六小屋までは、緩やかに50mほど登り、100mほど下る道だ。

しばらく歩くと、双六岳と樅沢岳の間のコル(低くなったところ)を通して、鷲羽岳(2,924m)が見えてくる。

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弓折乗越から双六小屋への稜線 (双六岳と樅沢岳の間のコルの向こうに鷲羽岳が見える)

来た方向を振り返ると、弓折岳が見えるが、その向こうにあるはずの笠ヶ岳は雲に隠れて見えない。

蒲田川左俣の谷底から、次々とガス(雲)が立ち上ってくる。いままで東に見えていた槍ヶ岳や穂高連峰がガスに隠れて見えなくなる。

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弓折岳(標高2,592m)方向の稜線 (笠ヶ岳は雲の中)

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鏡平方向を振り返る

鏡平山荘の赤い屋根の建物がはっきりと見え、そこから弓折中段辺りまでの登山道もかすかに見えている。一番奥(向こう)にある稜線が、左から南岳、大キレット、北穂高岳、奥穂高岳(雲の中)、ジャンダルムのギザギザ、西穂高岳、焼岳まで続くなだらかな下り... という感じに見えている。

両側が切れ落ちている稜線上に居ることを忘れてしまうような、「広い平らな場所」も所々にある。

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花見平 (稜線上に砂地が広がっている)

背後の山は左より、双六岳の西側尾根、鷲羽岳、鷲羽岳の下には双六小屋があるはずだが花見平に隠れて見えない、樅沢岳、樅沢東峰と続いている。

樅沢岳から槍ヶ岳までは西鎌尾根と呼ばれていて、逆光だが槍ヶ岳までくっきりと見えている。

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西鎌尾根

尾根上の道は何箇所かで片側が切れ落ちている狭い場所があり、運が悪いことに、そういうところで下山する人とすれ違わないといけないこともある。

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片側が切れ落ちているところで団体とすれ違い

稜線上の最高地点付近(標高約2,630m)を通過すると、双六小屋が見えてくる。

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双六小屋が稜線上から見えるようになる

左より、双六岳、双六岳東峰、コル(低くなったところ)に双六池と双六小屋、双六小屋の向こうに鷲羽岳。

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くろゆりベンチ

稜線上の道が終わる付近、ここから道は双六小屋のあるコルに向けてダラダラと下って行く。 歩くにつれ、双六小屋と鷲羽岳がどんどん近くなっていくので嬉しい。

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稜線上から見た双六小屋(コルの標高2,550m)

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双六池、双六テント場、双六小屋が見える

9時32分、鏡平から1時間50分・小池新道入口からなら合計4時間20分で双六小屋に到着した。

双六小屋の前のテーブルでは、早々にカレーやラーメンなどの昼食を食べる登山客が居る。

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双六小屋と双六岳東峰(標高2,811m)

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双六小屋前から見た鷲羽岳(標高2,924m)

1泊2食付きでチェックインする。値段は9,500円。部屋の用意ができていないということで、ザックを1階の階段の下に置いて双六岳山頂に向かう。

双六小屋(2,550m) 〜 双六岳(2,860m) 〜 双六小屋(2,550m) : 1時間40分

10時、双六小屋を出発し、ハイマツに覆われた双六岳東峰斜面を登る。

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双六岳東峰の双六小屋付近

東峰をある程度登って振り返ると、双六小屋と樅沢岳が見える。

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双六岳東峰の中腹から双六小屋方向を見る

ハイマツの丘(双六岳東峰)を登り切ると、双六岳頂上と山腹を行く巻道の分岐となっている。

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双六岳巻道の分岐

三俣蓮華岳方向より、トレランの若者が駆けてくる。黒部五郎から新穂高まで行くそうだ。ウルトラライトの軽い装備で天気の良い山道を駆け抜けるのは、さぞ楽しいことだろう。

双六岳東峰直下のみ、少しだけ岩場の道がある。 といっても、かなり緩やかな丘のような場所なので、高度感は全く無い。

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双六岳東峰直下のなだらかな岩場を登る

双六岳東峰から主峰へは、これが3,000m近くの稜線かと思う不思議な平原のような道。

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双六岳東峰から主峰へ向かう

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双六岳 山頂

10時50分、双六小屋から45分で双六岳(標高2,860m)の山頂に到着。

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双六岳山頂の標柱と二等三角点

振り返ると、槍ヶ岳が見える方向には雲が沸き立っている。しばらく待ってみたが、槍ヶ岳が見えることはなかった。

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双六岳山頂から槍ヶ岳方向

手前より双六岳東峰(標高2,811m)、ガス、樅沢岳(2,550m)、ガス、大天井岳(標高2,922m)と見えている。天気が良ければ、大天井岳の右側に槍ヶ岳があるはず...

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双六岳山頂から三俣蓮華岳方向

稜線でつながっている中央左が三俣蓮華岳(標高2,841m)、そこからさらに稜線がつながっている中央右側の山が鷲羽岳(標高 2,924m)、そこからさらに向こうに稜線が続き、画面中央には水晶岳(標高 2,999m)。

双六小屋に戻る途中、双六岳東峰の中腹より双六小屋方向を眺める。

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双六岳東峰の中腹から双六小屋(コルの標高2,550m)、樅沢岳(標高2,550m)、大天井岳(標高2,922m)を観る

双六小屋から右上方向に伸びるのは西鎌尾根。その一番手前の山が樅沢岳。一番奥には槍ヶ岳があるのだが、雲の中だ。写真中央には大天井岳があり、左に向かって燕岳へ続く稜線が続いている。

樅沢岳から左に伸びる稜線(硫黄尾根)に、赤い山肌を見せているのは、硫黄岳と赤岳。

双六小屋

12時、双六小屋に戻ってくる。 受付で割りつけられた部屋を聞いて、2階の大部屋「双六岳」に向かう。 階段を上がったところで、わさび平小屋で同室だった関西から来た男性に声を掛けられる。 今日も同じ部屋になったようだ。

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双六小屋 玄関ロビーと受付

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大部屋「双六岳」 10人分の布団が置かれていた

この日、この大部屋に宿泊したのは男性5名。 私と、わさび平で同室だった関西人の男性、新潟県から来て明日は黒部五郎岳に登るという男性、高山に隣接する街に住んでいて明日は西鎌尾根から槍ヶ岳に向かう男性、暗くなってから到着した縦走してきたシニアの男性。

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談話室で昼食

持参した特大どら焼き(100円)とピーナッツとドライフルーツの行動食(200円)を食べる。関西から来た男性登山者にインスタントコーヒーをごちそうになる。

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17時からの夕食。

まるで街の中の食堂で食べる天ぷら定食だ。食材も調理する燃料も、全てヘリコプターで運びあげているので、かなりのコストが掛かっているのだろう。夕食が2000円、朝食が1000円というのは、運搬コストを考えたら安いものだ。

夕食後、小屋周辺を散策すると、昼間にも増して南の谷底よりガス(雲)が湧き上がってきて、双六小屋のある谷間は雲の通り道状態となっていた。

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双六小屋テント場に向かって、谷底から雲が湧いてきている

これでは、夜の星空撮影は無理かもしれない...

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18時過ぎから、食堂でリピート山中さんのコンサートが開催された

山の上で、プロ歌手のコンサートが聞けるとは...。 最近の山小屋は、すごいサービスをしてくれる。 リピート山中さんは、JR鶴橋駅の出発メロデイー『ヨーデル食べ放題』を作詞・作曲したシンガー・ソングライターだそうだ。

夕方は谷底からガス(雲)が大量にのぼってきていたが、そろそろガスも晴れると期待して、コンサートの途中で小屋の外に出る。 予想通り、晴れている。

今日の日没は18時15分、月の出は20時36分、天文薄明終わり19時34分 (標高2,500m@高山市、国立天文台ホームページ)ということで、19時過ぎから20時半までが星空撮影に適していると言えそうだ。

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笠ヶ岳方向の星空(19時11分)

とりあえず感度を最高のISO6400に設定し、F1.8, 13秒で撮影したのが上の写真。

手前に双六テント場のテントの光、隣には双六池、そのはるか向こうに抜戸岳から笠ヶ岳の稜線が見える。笠ヶ岳山頂の右肩には、笠ヶ岳山荘の明かりが見える。その笠ヶ岳の遥か後方、空が明るく光っているのは、高山市街地の光。

写真にも写っているが、薄い雲が掛かっている。肉眼でも、かすかに南から北へものすごいスピードで薄雲が流れているのが分かる。

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双六岳方向の星空(19時16分)

双六岳方向を見ても、同じく薄い雲が掛かっている。双六岳東峰のハイマツが生えた丘から、ヘッドランプを付けて下ってくる登山者が居るようだ。黒部五郎から双六まではなだらかな稜線なので、暗くなってからでもそれほど難易度は高くはないだろう。

右下の方の雲が明るいのは、富山市内の光の影響と思う

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双六岳方向の星空(19時16分)星座線あり

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南方向の星空(19時23分)

天文薄明も終わりに近づき、だんだんと天の川の淡い光が見えてくるのだが、高山市街地に照らされた薄雲も似たように光っていて、いまいちすっきりとした星空写真にはならない。

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天頂付近の星空(19時30分)

露出はISO1600, F1.8, 13秒

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天頂付近の星空(19時30分)星座線あり

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北方向の星空(19時31分)

露出はISO1600, F1.8, 13秒

三俣蓮華岳から鷲羽岳の稜線が見えている。左側の雲が明るいのは、富山市内の光の影響か。

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北方向の星空(19時31分)星座線あり

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南方向の星空(19時32分)

露出はISO1600, F1.8, 13秒

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南方向の星空(19時32分) 星座線あり

30分程度星空を撮影していたが、それほど寒さは感じなかった。カメラ内部の温度センサーは11℃、西鎌尾根の向こう側にある南岳小屋の気象観測データでは、19時頃の気温は6℃(最低気温3℃、最高気温12℃)。

定員の半分以下しか泊まっていない、ゆったりした小屋の部屋で、浅い眠りにつく。部屋のLED照明は21時ごろに消灯され、廊下の充電用コンセントへの電気も同時に止まる。夜中に充電しようと思っても無理なようだ。

本日の支出

・双六小屋 1泊2食 9,500円

合計 9,500円
3泊4日の登山に掛かった総費用 41,751円