15 October 2016

西穂高岳トレッキング : 西穂山荘宿泊 氷点下の早朝

西穂高岳 独標に登頂後、西穂山荘に1泊した。天気は雲ひとつない秋晴れ。

もくじ

西穂高岳トレッキング : 事前準備
西穂高岳トレッキング : 大阪 〜 奥飛騨温泉郷(10月13日)
西穂高岳トレッキング : 新平湯温泉 〜 西穂高岳 独標 (10月14日)
西穂高岳トレッキング : 西穂山荘宿泊 氷点下の早朝 (10月14日〜15日)
西穂高岳トレッキング : わさび平小屋 〜 新穂高 〜 大阪 (10月15日)

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西穂山荘

独標から戻った後、西穂山荘へ。食堂のテーブルが17時まで自由に使えるため、図書室にから漫画「岳」を借りてきて、お菓子を食べながら読む。

外は5℃以下だと思うが、館内は石油ストーブで暖かく保たれている。

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西穂山荘 本館ロビー

チェックイン時に小屋番のお姉さんから聞いた話では、午後9時に発電機が止まるので水道が出なくなる。翌朝も、水源が凍結するので水道が出ない。 翌日に必要な水も、今日中に水筒などに各穂してお借なければいけないらしい。 なお、宿泊者は水は無料。

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トイレと水場

夜中は氷点下5℃近くまで下がるのに、野営場にはテントが10張くらい並んでいる。 寒くないんでしょうか…

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山荘西側にある野営場。 上高地のある谷を挟んで向こうに見えるのは、霞沢岳(2,646m)

しばらく漫画を読んだ後、昼寝。18時から、食事を注文した宿泊客が食堂で夕食を食べ始める。 私は、持参した食料を持って、別館(レストハウス)へ。

ガスバーナーを使い、鍋物をしている人が2人居る。私はストーブは持ってきていないため、カフェのカウンターで熱湯を貰って、アルファ米 五目飯(340円)の調理と真空パックのハンバーグ(120円)を湯を入れたカップに乗せて温める。

若干頭痛がするので、持ってきた真空パックのサラダは明日の朝に回して、夕食は少なめに…

星空

17時15分ごろ、日没。東の空、上高地方向には満月に近い月が登ってきている。19時ごろ、星空が綺麗に見え始める。

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西穂山荘から北方向の星空(日没直後)

西穂丸山に続く丘が、月明かりに照らされてはっきりと見えている。ペガスス座の横には、滲んだ星のようなものが肉眼でもはっきりと見えている。アンドロメダ星雲だ。この写真に星座線を描いてみると、次のような感じになる

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月の付近を避けて、東の空を見てみると…

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西穂山荘から東方向の星空(日没直後)

野営場のある方向で、谷底は上高地。霞沢岳と乗鞍岳の間から、はるか向こうの浜松市の光が空を照らしている。写真右端付近には、月明かりに負けていない夏の天の川もうっすら見える。この写真も星座線を描くと

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南方向は

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西穂山荘から南方向の星空(日没直後)

写真の中央に、垂直方向に夏の天の川。火星と土星がひときわ明るく光っている。右側に見えるのは西穂山荘別館(レストハウス)。これも星座線を描くと

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太陽光が当たらなくなる日没直後のこの時間、既に山荘テラスのウッドデッキ表面や木製テーブルの上は、霜が降りて完全に凍り始めている。

午前4時、月が沈んで真っ暗な夜空となる。 4時30分、山小屋前のウッドデッキで星空撮影。この時間から、奥穂方面に出発していく登山者が居る。 岩稜は凍っていると思うのだが、それにも対応可能な人たちなのだろう。

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西穂山荘から南方向の星空(月没直後)

南の空には、冬の大三角形。天の川もなんとなく見えているが、写真でははっきりしない。

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日の出

5時30分頃より東の空が赤く染まりだし、西穂丸山の右側の付け根付近から、日が昇る。 日の出時刻は5時55分頃。

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氷の世界

山荘のウッドデッキに置かれているテーブルの上は、日没直後より霜が降りて凍りついている。日の出直後に改めて見てみると、テーブルの上も、床面も、山荘の屋根にも真っ白に霜が降りている。

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西穂山荘のウッドデッキで降霜の撮影をする登山者

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氷の結晶を付けたコケモモの葉

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登山道の霜柱

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氷の結晶をつけた枯れたハイマツの枝

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霜が降りたハイマツ

氷は太陽光が当たり始めると急速にとけ始めるが、日陰では一日中霜柱が残っていたりする。

西穂山荘 〜 西穂 丸山の手前



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下山する前に、早朝の西穂高岳を見に行く。 丸山に向かい坂道を登り始めて振返ると、焼岳と乗鞍岳を背景に赤い屋根の西穂山荘全景が見える。

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西穂山荘と、乗鞍岳(左側)、焼岳(中央)

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乗鞍岳(左側)と焼岳(右側)

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丸山付近から見た西穂高岳

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丸山付近から見た笠ヶ岳と抜戸岳

西穂山荘 〜 西穂高口駅

■ 西穂山荘 07時27分 → 西穂高口駅 08時40分 所要 1時間13分 (標準コースタイム 1時間30分)

この時間から下山する人は少ないようで、ロープウェイ西穂高口駅方向へ向かう登山道を歩く人を、ほとんど見かけなかった。

登山道のちょうど中間地点付近、標高2,171mの測量標高点で振り返ると、西穂高岳の13の峰がよく見える。

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標高2,171mの測量標高点

西穂高口駅の少し手前にある「西穂高口 登山届出所」で、登山客とすれ違う。昨日のロープウェイ始発は08時45分だったが、すれ違う登山者に聞くと、今日の始発は8時ちょうどだったようだ。

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8時40分、西穂高口駅に到着。

西穂高口 〜 新穂高

■ 第2ロープウェイ 西穂高口駅 08時45分 → しらかば平駅 08時53分

この時間帯の下山客はほとんど居ない。ゴンドラの2階には、5人程度の乗客のみ。

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第2ロープウェイ 山麓側の鉄塔付近の紅葉の様子

しらかば平駅を降りて、駅舎の横に回り込むとモミジが綺麗に色づいている。今回の旅で見かける初めての色づいた樹木だ。

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■ 第1ロープウェイ 鍋平高原駅 09時00分 → 新穂高温泉駅 09時03分

こちらの乗客は、私一人だった。

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新穂高温泉駅