9月22日 (金曜日)
今晩のプラハ行きの列車に乗るまで、ワルシャワで時間つぶしをすることとする。
すでに1日半くらいワルシャワを見て回っているので、観光客的な行動範囲は
すでに押さえたと思う。
糞アパートを8時30分に出て、荷物を中央駅のコインロッカーに預ける。
一国の首都、それも中央駅のコインロッカーが「大 15個、小10個」では
明らかに足らないような気がするが、いかがなものであろうか。
小(3Zl)があいていなかったので、大(8Zl)を仕方なく使う。 まあ、320円
ていどだから日本に比べたら高いとはいえない。
昨日朝行ったマクドナルドに朝食を食べに行く。今日はハッピーミール以外という
決心で望む。
文化宮殿横を通りかかったときに、写真を写した。液晶で確認したら、青空に
黒いしみ(ドット)がある。
きっとCCDにゴミがついたに違いない。
あいにく、ブロア(ホコリ吹き飛ばし用のスポイドみたいなやつ)はバックパックと
一緒にコインロッカーだ。
レンズをはずして、メンテナンスモードからミラーを強制的に引き上げるコマンドを
入力する。
APSサイズのCCD面を太陽があたる方向にかざしてみると、確かにホコリが1個くっついて
いる。吹き飛ばすものがなければ、「息」で何とか… と馬鹿なことを考えて実行。
予測どおり、唾のしぶきがCCDに付着。
えらいことになったものである。
レンズ用のクリーニングペーパーは持ち歩いているので、それを綿棒のように折り曲げて
CCD表面を拭いてみるが、アルコールがない限り水の跡のようなしみは取れない。
とりあえずマクドナルドへ行き、ハッピーミールじゃないセットメニューを頼む。
昨日頼んだメニューはオモチャとリンゴ抜きで8Zlということで、1.9Zl高かったようである。
で、栄養摂取のためのエサは1分ほどで胃袋に押し込み、カメラのメンテナンスである。
懐中電灯で丁寧にCCD面を見てみると、細かいホコリが何個かついている。
マクドナルドの窓から青空を撮影して、液晶で確認するとシミの数が増えている。
レンズクリーニングペーパーのホコリでも付いたか…
ブロアが無い限り吹き飛ばすことができなさそうだが、無いものは無い。
無水アルコールも無い。
ペーパーを折り曲げ、徹底的にホコリを振り払ってからCCD面をなぞることを繰りかえす。
毎回青空を撮影して、シミの位置などを確認するが、状況は改善する気配が無い。
結局1時間近く悪戦苦闘した挙句、とりあえず大きなシミがなくなった状態であきらめる
こととする。
帰宅してからコンピューターの高解像度画面で見るのが恐ろしい…
シミまるけの可能性大。
旧市街へ向かう。
王宮横をとおり、旧市街広場へ。完全に再建されたテーマパークの白雪姫城のように
きれいな旧市街。南仏のリゾート地に来ているかと勘違いする。
日本も九州にあるオランダ村をこれくらい気合入れて作ったら、破綻しなくて
すんだかもしれない。
なんといっても、第二次大戦以前の写真などを元に、建物の「現状」まで復元している
ので、レンガのはがれたところとか、フレスコ画のような絵の劣化して薄くなった部分
まで「若干うそっぽく」復元している。
京都にある東映太秦映画村の欧州版といった感じの雰囲気に仕上がっている。
旧市街の中へ。中心部に「昔はマーケットが立ったところ」の広場がある。
カフェが一面に並んでいる。
中央に噴水が出る銅像があり、おそらくこれも復元品だろうが、その周囲に
団体観光客がわんさか居る。
たいていは地元の高校生とか大学生とか小学生の遠足みたいな感じのばかりだが、
なぜか場違いな日本人団体観光客が居る。
いまや、こんな国にまで「団体でおのぼりさん」をする時代になったのか…。
日本の旅行会社も、リピーター確保のために必死だな。
旧市街を突き抜けて、さらに北へ。放射線同位元素を発見、利用法を開発した
マリー・キュリーの生家が博物館として公開されている。
高校生の団体や大学生の団体が吸い込まれていく。しばらく待たないと、内部は
大混雑かなと建物の前でぼんやりしていると、日本人らしき男性やってくる。
ガイドブック(歩き方)らしきものを見ているので声をかけてみる。
案の定日本人、
プラハから、ワルシャワに来たそうである。電車で出会った(同じコンパートメント?)
の神父さんの家に(タダで)泊めてもらっているそうである。
すごいラッキーなやつだ。 私が「120Zlのプライベートルームしかなかった」と
いうと、「べらぼうに高い」との感想。
やはり、誰でもそう思うよな。
この町のホテルは、欧米のチェーン店ばかりで、1泊2万円とか3万円が相場。
ロンドンやパリに泊まってるんじゃねぇぞ、と。値段までスライドさせてどうすんだと。
意見が一致する。
で、その男性はプラハでは泊まるところが見つからず(あっても高すぎ)、
公園で野宿したそうである。
私も昔は野宿したが、最近は「老人」のため野宿は体にこたえるから無理だな。
やはり若者はすごいね。
で、彼がキュリー博物館に来たのは、物理学の修士課程に行っているからだそうな。
ついでに、コペルニクスの像にも興味を示していた。
で、キュリー博物館に入ってみると、これまたムチャクチャ小さいの。
手抜きまくりというか、これで8Zl(320円)も取るかと。
その辺の辞典、Webで拾った写真を引き伸ばして説明(一応フランス語と英語の併記は
あった)があるだけ。
あと、実験道具(これもレプリカのフラスコみたいなの)が10点くらい。
高校のときにあった「元素周期表と同位元素表、エネルギー位置表」が壁に貼られていた
程度。
ロンドンの科学技術館のほうが、よほどまともな展示していた。
キュリー博士とは関係ないのにね。
ついでに言えば、上野にある科学技術館も、放射性物質やブラウン管の原理の説明を
ちゃんと実物をもちいてやっていたりする。
こちらは、実物なし、ガイガーカウンターすら無し。
表面的な「ホテル、レストラン、みやげ物や、テーマパーク的観光地」だけ作って
深い考察が無いとは、ポーランド人やる気あんのか? って感じだ。
で、彼と別れて昼食へ。ちょうどこれから行こうとするスターリン様式高層ビルの文化宮殿
との中間地点付近にある中華料理屋へ。
いわゆる中国でよくあるぶっ掛け飯屋。8.5Zl。
しかし、よくはやっている。それもポーランド人は食い切れんほどの「大」の方をたのんだり
している。
味は結構濃い目、塩分摂取量やばいかもしれん。
文化宮殿へ。
展望台への入り口のある「入り口」は、「ツーリズム エキシビジョン&カンファレンス」
なるものが行われている入り口でもあるようだ。
文化宮殿横には特設テントも張られて、チェコとスロベニアが販促活動している。
全世界なのかポーランド国内なのかは知らないが、旅行代理店の人間が新しいエサを
探しに結構な数来ている。
日本政府もがんばれよ、せいぜい「財布の紐のゆるい団体ツーリストや国際会議参加者」
に、無駄金を徹底的に落とさせないと、日本の国際収支が赤字になるぞ… と。
ちなみに、日本人は「せっかくトヨタや東芝が稼いだ貿易での外貨収入」の半分近くを
海外で「生活必需品でもないものの購入や欲望の充足」で散財しているそうだから…
で、私のような観光客は、あまり来てもらっても儲からないんだろうな…
コマーシャリズム、商業主義の予定経路の反対を行くヤツだからな (笑
で、展望台(たった30階、私の家より階数が低い)に登るだけで20Zl(800円)
も取る。
エレベーターは確かに私の家(マンション)のよりは最高速度が倍くらい速いが、
加減速性能がメチャクチャ悪い(8フロアーくらい前から減速する。私の家のは3フロア)
なので到達時間はほとんど変わらん。
で、上から見た景色。
いたるところ共産主義マンションだらけ。はるか北東の一部分に赤屋根の旧市街あり。
すぐ近くには文化宮殿を圧倒するようなガラス張りの超高層ビルが何棟か建っていたりもする。
近代都市の眺めだけなら、20年近く前に行ったシカゴのシアーズタワーから見たシカゴの街
のほうがすごかった。
旧市街の眺めなら、数年前に行ったドイツのネルトリンゲンの教会の塔がいちばんだったかも
しれない。(ネルトリンゲン:ミュンヘンから2時間くらいのところにある村で、隕石で
できた直径500mくらいのクレーターに沿って外壁を作り、その中に村があるところ)
15時
とりあえず、ワルシャワでの観光目的を達成。
21時20分のプラハ行き「(多分)快速列車」の時間まで、適当に時間をつぶそうと
思う。
プラハ到着は明日の午前7時。(予定)
ネットでユースホステルの予約を入れた。とりあえずとまるところは確保。
さすがに野宿だけはしたくない。